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 MADURO STYLEの家創り第12回「デジタルシフト社会におけるハイパーな家創り/後編」

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MADURO STYLEの家創り第12回「デジタルシフト社会におけるハイパーな家創り/後編」

2019.12.13

去る10月、静岡県藤枝市に新しくオープンした納得住宅工房のモデルハウス「CASA ALBERO(カーザ アルベロ)」は、一言で言うと“ハイパーな家”。ならばデジタル的で味気無い感じかと思いきや、決してそうではありません。最先端テクノロジーやデジタル要素を取り入れつつも、設計者の久保社長の持ち前の温かみや居心地の良さはちゃんと担保されているのです。MADURO総編集長大久保がその所以をお伺いしてきました。

大久保 前回、IT業界のカリスマでもある長瀬さんからハイパーな家とはどんな物なのか、お話をお聞きました。で、そんなハイパーな家に当てはまるのが、こちら藤枝に創られましたモデルハウス「アルベロ」ということですが、実際どんな家なのでしょうか?

久保 イタリア語で“木”を意味する「アルベロ」は、Alexa(アレクサ)と連動したv-ex(ベックス)という住宅IoTプラットホームにより、電気、カーテン、エアコン、テレビなど音声でコントロールできるキャッチーなアドバンテージを持った最先端スマートホームです。駐車場には電気自動車を充電できるスタンドが用意されており、災害時には、このスタンドを介して電気自動車に蓄えた電力を室内に供給することもできます。しかしながら、「アルベロ」という名前が表すとおり設計上の特徴は温かみ溢れる木の意匠にあるのです。例えば、外から上を見上げてください。ほら、せり出た軒が木造りでしょう!? 他にも、無垢のフローリングはもちろん、リビングの梁など随所にあえて木を使い、温もりや暖かさを見せる創りになっています。

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大久保 なるほど。最先端テクノロジーと木造りのハイブリッド、つまりデジタルとアナログの良いトコ取りが「アルベロ」の持ち味なんですね。ハイパーな家とお聞きしていましたが、長瀬さんとの対談でハイパーという文脈はフューチャリスティック、つまり未来的、超現代的というだけでなく二面性、多種多様性という意味も持ち合わせているという結論に至りました。それを踏まえても、昔ながらの木の温もりも感じるこの家は、まさしくハイパーといえますね。

久保 はい。他にも、一般的なモデルハウスは外から見るだけでもテイストやコンセプト、家の中の様子が丸わかりに創るものですが、「アルベロ」は外観から家の中の様子を全く想像できないような仕掛けを施しています。とはいえ、外観を閉ざしていますので家の中が密閉されすぎて、外世界から閉ざされた幽閉空間になってしまっては、精神衛星的に不健全です。なので、ちゃんと外光や空気が入ってくるように中庭を2つ創りました。この家の中と外をはっきりと棲み分けた設計も二面性、多様性、つまりハイパー仕様の発露といえるでしょう。

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大久保 確かに、道路に面した1階にいながらも、全く外の音や様子が気になりませんね。こうして1階のリビングダイニングで打ち合わせに没頭できるのも、良い意味で外の世界と断絶されたプライベート空間だからなんですね!

久保 こうしてダイニングで話しをしていても、キッチンで洗い物をしている音や、すぐ隣のリビングで別の作業をしているスタッフの存在も気になりません。これも設計の賜物でして、例えば前者はアイランドキッチンが垣根となっているからで、後者はダイニングとリビングにつけた段差のおかげなんです。これらにより空間や目線が変わるから、同じオープンフロアでもキッチン、ダイニング、リビングの3層に分かれた設計をしていますから、空間ごとに目線が変わるので、実際の平米数以上にとても広く感じられます。たとえ家族とはいえ距離感が常に近すぎてしまうと不協和音が生まれますから!

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大久保 パパが仕事仲間と打ち合わせをしてもいいし、ママがママ友とお茶しても落ち着けるし、子供が友達と一緒にリビング勉強しても集中できる…1 階はそんなパブリックな空間になっていると思います。一方、2階は寝室や書斎、子供部屋とプライベートな空間が集まっていますね。これも計算尽くですか?

久保 さすが大久保さん。設計者の意図を汲んでくれますね。ベックスによるハイテクノロジーの利便性を1階に集めたのも、1階はパブリック、2階はプライベートという、二面性を表現し、きちんと分けたかったんです。今やデジタルシフト化によって、ビジネスのオンとプライベートのオフの隔たりがなくなり、iPadやスマホを使っていつでもどこでも仕事ができます。1日の中でも瞬時にオンとオフがスイッチしています。子供とリビングで遊んでいた10秒後にはリビングでパソコンを開いてスマホで打合せみたいな。長瀬さんの水上の別荘ほど多種多様な人は集まりませんが、ここの家もちゃんとデジタル社会に合わせて多種多様性を持ち合わせた創りになっています。

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大久保 デジタルなテクノロジーだけがハイパーじゃないということが証明されましたね。これからの家創りは動と静の二面性、つまりデジタル化とアナログな温もりの二面性、家族全員の多種多様性の尊重が重要だとわかりました。Alexaやベックスなどの最先端デジタル技術が備わっているだけでなく、より精神的にリラックスできるアナログな温もりも備わって、より快適に過ごせることこそ、ハイパーな空間だということがよくわかりました。MADURO STYLEの家創りにもハイパーな仕様を搭載できるようにしましょう!

久保 もちろんです!

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[納得住宅工房Co.,Ltd.]代表取締役CEO 久保 淳

1999年、納得住宅工房を設立。2019年現在、静岡県内にショールーム5店舗とモデルハウス2棟を展開。住宅、エクステリアに関する数々の賞を受賞。施主の感性や理想を引き出す設計提案、欧州のトレンドや伝統を取り入れた建材やオーガニック素材、ハイスペックな住宅性能をトータルコーディネートしたオーダーメイド住宅を年間150棟ほど手掛けている。アパレルショップ「ポルタロッサ」のオーナーでもある。https://www.maduro-style.com

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[RRデジタルメディア]代表取締役 大久保清彦

『LEON』を企画創刊し、その後『OCEANS』、『ローリング・ストーン日本版』を企画創刊。『ヨガジャーナル日本版』のオンラインを立ち上げ、セブン&アイ出版の常務執行役員を経て、2018年に設立したRRデジタルメディアでは、自身が総編集長を務める『MADURO』の他、『ソトコト』、『THE RAKE』を傘下に収め、オンライン化を果たす。自身も一児のパパとして、仕事と子育ての両立に奮闘中。https://maduro-online.jp

トヨダリョウ/撮影 瀧川修平/文

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