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 バイク界のラスボス!ハーレーダビッドソンのニューモデル、パン アメリカには最新技術がいっぱい

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バイク界のラスボス!ハーレーダビッドソンのニューモデル、パン アメリカには最新技術がいっぱい

2021.07.22

ハーレーダビッドソンが新たなカテゴリーに参入しました。アドベンチャータイプの「パン アメリカ」という名前のモデルがそれです。で、さっそくハーレーダビッドソン好きモータージャーナリスト、九島辰也が試乗会に参加。その実力に迫ります。

ご存知の方も多いと思いますが、このところバイク業界ではアドベンチャータイプと呼ばれるモデルが人気です。オフロードバイクのような機能性があり、ロングツーリングも疲れないというキャラクターが注目を集めているようです。しかも電子制御満載で、快適性や安全性にも事欠かせません。言ってしまえば、ダカールラリーを走るようなラリーバイクの市販版です。

タフでワイルド!アドベンチャータイプはSUV的!?

もしかしたら、これは自動車業界で言うSUVブームと近いかもしれません。一見してタフでワイルドなキャラに見せかけて、その実快適さもあり実用性を兼ね備えています。確かにアドベンチャータイプのバイクには実用性があり、リアに四角いボックスのラゲッジを積む人が多いのも特徴です。シート左右に2個、リアエンドに1個装備すれば完璧。ネイキッド系では考えられない量の荷物を運べます。

それにボディ下部のスキッドプレートもSUV的と言えるでしょう。クルマで言うバンパー下のプレートがそれで、オフロード走行を助けます。飛び石や段差にヒットして駆動部分にダメージを負うのは致命傷ですからね。これもアドバンチャータイプに似合うアイテムといえるでしょう。

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ついに登場したラスボス感「パン アメリカ1250」

さて、そんなアドバンチャーバイクの市場に新たなモデルが投入されました。今年2月に国内予約販売を開始し、先頃デリバリーがスタートされたハーレーダビッドソン「パン アメリカ1250」と「パン アメリカ1250スペシャル」です。そう、言わずもがなハーレーダビッドソン初のアドベンチャーツーリングモデル。まさにラスボス登場! て感じですね。

このバイクは「ハーレーダビッドソン初……」というフレーズもありますが、ハードウェアがかなり凝っています。新開発のエンジンはそれ自体特徴的ですが、今回は従来のフレームを排除し、パワートレーンに直接ボルトで固定する方式がとられました。これにより重量の軽減と高い剛性を実現し、ハンドリングの正確性を高めています。パッと見ではわかりづらいですが、よくよくしゃがんで見るとそれが読み取れます。正直、驚きです。

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足つき問題が解決!アダプティブライドハイトが凄い

そして巷で話題なのが、パン アメリカ1250スペシャルに搭載された“アダプティブライドハイト”。停車中はシート位置を低くし、走り出すと最適なポジションに上がると言う仕組みです。このシステムは、アドバンチャータイプのネガティブポイントを見事に払拭しました。シートが高く停車中の足つきが悪いことで、ふらつく場面の多かった問題を見事に解決したんです。

実際にまたがってみると、停車時はしっかり足の裏がすべて着くだけでなく、膝も曲げられました。アイポイントもスッと下がり、それを認識できます。5cmの差は大きいですね。オプションのローシートを付ければ、さらに1インチ低くなるそうです。なので背の高くない方もご安心を。電動油圧ダンパーによるこのシステムは業界初。それもこのバイクをラスボスと呼びたくなる要因です。

では実際に走らせた印象をお伝えしましょう。

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新開発の1250cc Vツインエンジンは思いのほか軽快でした。レブリミット9500回転という高回転型ユニットはどこまでも気持ちよく周り、同時に太いトルクを発生させます。フィーリングはハーレーダビッドソン特有のドッドッドッドという振動をより細かいピッチで高音に仕上げたものでした。この味に関しては開発陣のこだわりを感じます。今回の試乗会では新型のストリートボブ114も同時に乗れたので、その違いがよくわかりました。と同時に、これまでのモデルとの親和性も感じられます。

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ハンドリングは軽快で、体重移動でスッとコーナーのラインをトレースできます。この動きからすると見た目以上に軽量化の恩恵は大きそうです。走り出してすぐはアドベンチャータイプに乗り慣れないこともあり、大きさばかり気にしていましたが、時間が経てばその不安は払拭されます。

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6.8インチ(173mm)タッチスクリーンディスプレイにはメーター類の情報を集約、Bluetoothにも対応。
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ブレンボ社と共同開発されたブレーキシステム。

この他にも電子制御式サスペンションが自動で減衰圧をコントロールしたり、タイヤの空気圧のモニタリングシステムが付いていたり、6.8インチのタッチパネル式スクリーンが搭載されたりとニュースはてんこ盛りです。それにブレンボ社と共同開発したブレーキシステムは魅力的でしょう。

ただ装備に関しては、「パン アメリカ1250」と「パン アメリカ1250スペシャル」で異なるのでご確認を。個人的には“アダプティブライドハイト”のある後者をお勧めしますが。

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というのが今回のファーストインプレッションですが、このモデルでハーレーダビッドソンのイメージがアップデートされたのは確かです。これだけの最新技術を見せつけられれば誰でもそうでしょう。オールドスクールなモデルラインアップが充実している一方で、これだけの進化を遂げているのはさすがです。7月に発表されたばかりのニューモデル“スポーツスターS”を含め、しばらくハーレーダビッドソンから目が離せませんね。

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車名/PAN AMERICA 1250、PAN AMERICA 1250 Special
エンジン/水冷V型2気筒 DOHC 1252cc
最高出力/152ps/150HP/112kW@8750rpm
最大トルク/128Nm/6750rpm
変速機形式/リターン式・6段変速
動力伝達方式/チェーン
サイズ/全長2265mm
車両重量/245kg(Specialは258㎏)
燃料タンク容量/21.2L

<Specialのみの限定機能>
車両荷重制御付きセミアクティブフロント/リアサスペンション
タイヤ空気圧監視システム(TPMS)
センタースタンド
マルチポジションリアブレーキペダル
ブラッシュガード
アルミニウム製スキッドプレート
Daymakerシグネチャーアダプティブヘッドランプ
ハンドウィンドディフレクター
ヒーテッドハンドグリップ
ステアリングダンパー
アダプティブライドハイト(日本仕様は標準装備)

価格/231万円より(Specialは268万700円より)

●ハーレーダビッドソン

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