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【試乗レポート】電気自動車でドリフトもできる!ヒョンデ「IONIQ 5 N」をサーキットで乗る

【試乗レポート】電気自動車でドリフトもできる!ヒョンデ「IONIQ 5 N」をサーキットで乗る

Hyundai 初の⾼性能EV「IONIQ454N」が6⽉5⽇より販売開始。先駆けて期間限定First4Edition の購⼊予約受付開始も始まっています。高性能ブランド「N」の本気度をサーキットで体感!

乗ると分かる本物のスポーツカーに仕上げられたIONIQ 5 N

2021年にリリース(日本仕様は2022年)されたIONIQ 5はヒョンデの現行ラインナップ。その名に「N」が追加されたこのEV(電気自動車)、先日日本仕様車の予約が始まった。

名前もシルエットも無印IONIQ 5とよく似ているが、乗ってみると全く別モノなのです。
参考までにサイズで比較すると、Nでは車高が20mm下げられ、全幅は50mm拡大して275/35R21サイズのピレリPゼロタイヤを収めている。全長も50mm延長され、数字だけで見ても別モノ。

パワーはIONIQ 5の出力最高160kw(217PS)に対して、Nは478kW(650PS※)と圧倒的。それを受け止めるシャシーには42か所もスポット溶接を追加され、外からは見えない部分にもしっかりとNの仕様にされてるのが特徴と言えるでしょう。

※N Grin Boost使⽤時。
サーキットに入ると、とにかく面白い。一気に2万1000rpmまで回るモーターは、0-100km/h加速はわずか3.4秒、最高速度は260km/h。


コーナーで踏めばリヤがスライドするほどの強大なパワー。車重2200kgとは思えないほどのコントロール性でコーナーリングを楽しめる。もちろん公道を走るクルマだから、普段その性能は秘めたものになるのでしょう。それにしても「このままレース出来るじゃん」。

もちろんレースカーほど気難しくない。パドルシフトがありながら基本はATなので、楽にドライブを楽しむこともできる。それにしても、Nはやはりコントロールを楽しむためのクルマ。アクセル、ハンドル、ブレーキを操っていく感覚がとにかく楽しい。

割り当てられた時間内ではEVらしい機能の全てを把握して使いこなせなかったものの、N 専用高性能ブレーキで最大0.6Gの回生ブレーキを効かせながらコーナーに突っ込み、N Corner Carving Differential(e-LSD)電子制御の足回りでタイトなコーナーを蹴り出せる、これまでに無いフィーリングを次々と発見できました。

そもそもHyundaiといえばWRC(世界ラリー選手権)でスポーツイメージを持つ人も多いブランド。現行市販ラインアップは全車種EVとしながら、スポーツ走行が好きな人たちが作っているんだなと感じます。
他にもEVらしく機能が豊富で、乗り手によってはきっと全部使わない人もいるかもしれないほど。パワーユニットを筆頭に、Nには18もの専用仕様があります。しかし、スポーツ走行を意識した機能には思わず顔がほころぶでしょう。

例えば、N Drift Optimizer(Torque Kick 機能付き)では、「ドリフト走行をスムーズに行うため、駆動力の配分を最適化」とされ、、さらに、このクルマの最も特徴的だと思えたのが、N Active Sound+。なんと、内燃エンジンやジェットサウンドといった3つの走行サウンドがシフトチェンジと連動して、Nの唸りを楽しめるのです。

驚くべき機能の一つは、そのサウンド

N Active Sound+は3つの走行サウンドモードがあり、N Active Sounde-Shiftの8速(を模したギヤ)と連動しています。例えば、Ignitionモードではエンジン音&排気音を楽しめるもの。単に回転数に合わせた音でなく、マフラーからのアフターファイヤーから、レブリミッターで燃料カットされる音も。ガソリンエンジンのチューニングカーさながらのサウンド。

ちなみにこの音は運転室内で聞こえるだけでなく、車外でも聞こえるようになっています。また、その音量コントロールも可能。慣れてくるとEVであることを忘れるほどよく出来ている。サーキットだけでなく、普段乗りする時にも楽しいでしょう。

このサウンドは本当に面白いので、試乗する機会があればぜひ体感してみて欲しい機能の一つです。

真面目なクルマ作りに好感が持てるIONIQ 5 N

言うまでもなく電気自動車なので、ガソリンエンジンのようにレッドゾーンに入れ続けて壊れるという心配はありません。むしろ物理的に壊れにくいはず。しかしそれ以上に、限界テストをく繰り返された素性の良さに安心を感じます。

韓国・南陽(ナムヤン)で生まれ、ドイツ・ニュルブルクリンクで開発を繰り返したN。高性能の代名詞を目指してかなり本気で作られたスポーツ車といえます。バッテリーや走行モードといったBEVの進化と、クルマの基本性能を高いレベルで融合させたNは、既存のEV市場ではなく全く新しいジャンルを作ってしまったように感じられました。

EVを検討している全ての人に乗ってみてほしいクルマ

これまでのスポーツカーを知っている人にも、免許取り立ての若年層にも驚きと発見のあるIONIQ 5 N。真面目に「ドライビングの楽しさ」という本能的な欲求に応えようとする最初のEVとして、試乗する機会のある人は乗ってみて欲しいクルマです。

IONIQ 5 N First Editionではドイツニュルブルクリンクで開催するイベント招待など様々な特典もあります。購⼊予約期間は2024年5⽉30⽇まで。注⽂可能期間は2024年6⽉1⽇~2024年6⽉4⽇となっています。
HYUNDAI
車名/IONIQ 5 N
価格/900万円前後(本稿時点で未発表)
最⾼出⼒/フロント 175kW
最⾼出⼒/リア 303kW
最⾼出⼒/システム合計 N Grin Boost使⽤時:478kW(650PS)、通常時 448kW
最⼤トルク/システム合計 N Grin Boost使⽤時 770Nm、通常時 740Nm
バッテリー総電⼒量/84.0kWh
ボディサイズ/全⻑4715×全幅1940×全⾼1625mm
ホイールベース/3000mm
タイヤ/275/35R21
ブレーキシステム/
フロント ベンチレーテッドディスク式/21"
リア ベンチレーテッドディスク式/19"
回⽣ブレーキ/減速度 最⼤:0.6G
0-100(km/h/3.4秒(N Grin Boost使⽤時)
最⾼速度/260km/h(
車重/2200kg

●ヒョンデ
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