TOP / DINING / 【こだわり簡単レシピ】「鯵のセビーチェ」秘密はレモン、ライム&オレンジ果汁
【こだわり簡単レシピ】「鯵のセビーチェ」秘密はレモン、ライム&オレンジ果汁

【こだわり簡単レシピ】「鯵のセビーチェ」秘密はレモン、ライム&オレンジ果汁

「一番愛する人と、上質な時間を過ごすために」MADUROの精神を料理で再現。こだわりはあるけど、作り方はとても簡単なレシピ、東京・中目黒にある「リストランテ カシーナ カナミッラ」の岡野健介シェフが伝授してくれます。

南米生まれシェフの真骨頂「ビゼーチェ」

「ビゼーチェって簡単に言えばマリネかな」。今回も岡野シェフは新しい料理を教えてくれました。

ビゼーチェは、ペルーをはじめ南米各国でよくみられる魚介料理の一つだそう。今が旬の鯵と、フレッシュな野菜を合わせたカラフルで爽やかな酸味が利いたサラダは、高温多湿な日本の夏にピッタリなメニュー。ちなみに一説には、昔南米に渡った日本人が、生で食べられない現地の魚を上手に食べるために考えたレシピだという話もあるそうです。

とにかく、ステレオタイプには囚われない、南米ベネゼーラ生まれの岡野さんらしいユニークな発想のサラダです。

材料とレシピ

<鯵のビゼーチェ 白インゲン豆と赤玉ねぎ、トマトのサラダ> 2人前想定 
※量の表示は目安、各人のフィーリングとクリエイティビティで。

鯵 40g
白インゲン豆 40g
赤玉ねぎ/薄くスライス 10g
トマト/賽の目状 5g
ケッパー/みじん切り 1g
レモン汁 20g
ライム汁 20g
オレンジジ汁 20g
(レモン汁 :ライム汁:オレンジ汁 は同比率)
塩 0.5g
こしょう 少々
オリーブオイル 3g

ルッコラ 葉先を2枚

1. 鯵を三枚に下ろしたら、全体量の2%の塩を振り2時間以上寝かせる。
2. 取り出したらキッチンペーパーで水気をよく拭き取り、賽の目状に刻む。
3. 賽の目になった鯵を、レモン、ライム、オレンジジュースのマリネ液に漬ける。20分程度。
4. 白インゲン豆をふっくらするくらいに茹でて、冷ましておく。
5. すべての材料をボウルでよく混ぜる。
6. 塩、こしょう、オリーブオイルで味を整える。
7. 盛り付けにルッコラの葉を添えて。

作り方:ポイントは2つの下処理

「一番大切な作業は、魚を美味しくすること。そのためにまず一つは、鯵を三枚に下ろしたら、塩で余分な水分と臭みを消します」。

ちょっとの一手間。塩(魚の重さの2%)を全体に振ることで浸透圧で、余分な水分や血、ニオイを取りのぞくことができるのだそう。 今回は魚の重さの2%の塩を振って2時間以上寝かせ、その後、表面の水分をキッチンペーパーなどでしっかり拭き取り、賽の目に細かく刻むそうです(このあたりの作業はTV番組じゃないですが、時間がないので「差し替えます」的に割愛してくれました)。

「魚を三枚に下ろすのは、魚屋さんやスーパーの鮮魚スタッフに任せてもいいですが、塩を振って寝かせるという一手間は、絶対美味しくなるから試してみてください」。
マリネ液は取り除きます。
もう一つのポイントは、特製のマリネ液。岡野さんのアイディアは3種の柑橘系のハーモニーを活かしたもの。レモン、ライム、オレンジの絞り汁を同比率で混ぜたマリネ液に賽の目になった鯵を漬けます。漬け込み時間は20分程度で、魚にほんのり酸味と甘みを纏わせる程度でOKだそうです。

この作業は、完成品の爽やかな風味と甘酸っぱい味わいを演出する土台になっています。

あとは混ぜるだけ

白インゲン豆は、缶詰で代用してもOK。
「あと、ちょっと面倒なのは、白インゲン豆を茹でることかなぁ…。でも、いいですよ缶詰で代用しちゃって。それはそれで美味しいから」。相変わらず自由でいいなぁ、料理することの敷居が下がりますよね。

「あとは混ぜるだけ。白インゲンに、薄くした赤玉ねぎのスライス、ケッパーのみじん切り、トマトの賽の目切り、ここにさっきの鯵の切り身を混ぜればOK。塩こしょうとオリーブオイルを一振りして味を整えて」。

魚の下処理の時間と豆を茹でる時間は省いてくれましたが、実質5分くらいでできました。今回も超簡単です。
夏野菜のフレッシュさとケッパーのイタリアンな風味が絶妙なハーモニーを奏でます。

間違いなく「酒の肴」でありオシャレなピクニックのお供にも

「鯵のビゼーチェ 白インゲン豆と赤玉ねぎ、トマトのサラダ」完成です。またちょっとキュートなピンクのガラスの器に盛り付けてくれました。

香りが爽やかです。取材日はいまにも泣き出しおうな梅雨の曇天で蒸し蒸ししていましたが、このメニューは鼻から涼しくて気持ちいい。

そして実食すると、「わぁ、鯵が美味しい。で、くさみがない。基本は酸味ですがオレンジジュースのほのかな甘味がめちゃくちゃ利いてる。インゲンと玉ねぎ、トマトとのバランスも絶妙な歯触りと味わいを広げてくれて。『酒の肴』です。屋外で白ワインとかシードルとか傾けながらにピッタリな料理。保冷バッグに詰めてピクニックやキャンプに持ち込んでもOKじゃないですか」と筆者の感想ですが、今回も大満足なお口の新体験でした。

「鯵の代わりに、イワシでもいいし、タイでもいい、ヒラメだってOK。下処理の2手間で絶対美味しくなりますよ」と岡野シェフの笑顔もいつも以上にキリリと男前でした。

教えてくれたのは、岡野健介シェフ

引用元/公式インスタグラム。
1981年ベネズエラ生まれ。高校卒業後、調理師専門学校で学ぶ。三軒茶屋「ペペロッソ」にて6年半勤務、銀座「トラットリア・バッフォ」で修業した後、イタリアへ。トリノの星付きリストランテ「ラ バリック」で4年半修業し、3年目にはセコンドシェフに就任。2017年に帰国。現在「リストランテ カシーナ カナミッラ」のオーナーシェフとしてニッポンの新しいイタリアンを常に模索中。
リストランテ カシーナ カナミッラ
東京都目黒区青葉台1-23-3 青葉台東和ビル2F
TEL/03-3715-4040
営業時間/平日11:30~13:00(L.O.)/ 土日祝日12:00~13:00(L.O.)、18:00~20:00(L.O.)
定休日/火曜日、月2回不定休
https://www.canamilla.jp
引用元/公式サイト。
鶴田茂高(ツルタシゲタカ)
気持ちいいと感じた音を多くの人に伝えたいと願う音楽愛好家。グルメ、酒、ファッション等もお伝えします。
  • SHARE   
  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • Pinterest
同じカテゴリの記事一覧
RECOMMENDS