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私の夢の構想「ドリームスクールプロジェクト」/第24回

私の夢の構想「ドリームスクールプロジェクト」/第24回

世界に通用する教育を考える「21世紀脳を持つインターナショナルな子供の育て方」連載24回目は、ローラス中高設立にあたって、私の夢の構想「ドリームスクールプロジェクト」について。

今までこのコラムでは、21世紀の新しい教育について、そして私どもローラス インターナショナルスクール オブ サイエンスの取り組みについて書かせていただきました。それは、主に教育のソフト面についての連載のお話でした。しかし今回は、ハード面で私の理想とする校舎。単なる理想だけではなく、それを実現するためのプロジェクトとしてお話させていただきます。


スクールでの毎日がワクワクして楽しくてしかたがない!そんな仕組みをスクール全体に取り込んでいく!
それが本当に私がやりたかったこと!

私が理想とする校舎は、「学びのアミューズメントパーク」です。学校に来ることが毎日楽しくてしょうがない「学びのアミューズメントパーク」で、博物館、ワクワクしながら学びを深めるラボ、そして学んだこと、研究の成果をみんなに広めるためのプレゼンテーションの場としての機能を合わせ持った校舎を作りたいと思っています。私が理想とするローラスの未来の校舎は、まず天井の高い正面玄関を入ると、実物大の恐竜の骨格標本が生徒を出迎えます。この骨格標本自体も、生徒がプロジェクトの一環として作ります。玄関ホール、そして校舎全体がサイエンスのエキシビションの場になるのです。その他のサイエンス展示物は例えば巨大万華鏡であったり、ピタゴラ装置、巨大DNAの模型など。そして、校舎では沢山のロボットが活躍しています。受付、案内係、そして清掃係もロボットです。ボストンダイナミクス(※1)のロボット犬がスクールの警備を担当してくれたら、百人力です。


インターナショナル
ボストンダイナミクスのロボット犬スポット

そしてローラスはSTEAMスクールですので、サイエンスルームをさらに充実させていきます。校舎には「STEAMゾーン」があり、4つのパートに分かれています。①バイオロジー中心のライフライブラリー ②航空宇宙関係のアド・アストラエリア ③AIとIT関係のシンギュラリティエリア ④メイカーズパラダイス。①のライフライブラリーは、ローラスの現在のサイエンスルームの拡張版で、世界のさまざまな動植物を育てており、さながらジャングルです。また標本もたくさん揃えて、まさに博物館。ハイドロポニックス(※2)で野菜の水耕栽培をしたり、その隣にはバイオテクノロジーのラボもあります。②のアド・アストラは、今再ブームになりつつある宇宙航空分野のサイエンスルーム。フライトシュミレーターやプラネタリウムがあり、空への憧れを高めます。ここでは生徒たちがロケットや人工衛星などを作り、打ち上げ準備も行います。(最近は一般人がロケットや人工衛星を打ち上げられるようになったようです。)③のシンギュラリティーエリアでは、AIや量子コンピューター、データサイエンスなどを学びます。ゲームやロボット製作なども行います。④のメーカーズパラダイスは、3Dプリンター、レーザーカッターなどのデジタル工作機器や伝統的な工具や材料をふんだんに用意しておき、生徒たちが好きな時に制作ができるようなオープンスペースに。


インターナショナルスクール
イメージ図:玄関で恐竜がお出迎え

さらに、この「STEAMゾーン」は、「ローラスイノベーターラボ」としての機能も兼ね備えます。いろいろな研究者やアントレプレナーをゲストとして招待して、生徒や保護者、地域の皆さんにレクチャーやワークショップをしていただくイベントも行います。STEAMの「A」(Art)のパートである「クリエイティブゾーン」では、シアターやアトリエを配置して、生徒たちの自己表現の場に。カフェテリアは食事をするエリアですが、同時にSDGsを考えるスペースにもなります。大きな世界地図が壁を覆い、世界中のさまざまな人々、都市、文化などの写真や映像を見ることができます。普段何気なく食べているチョコレートがどのような生産過程で日本に届いているのかなど、食を通して世界を知る場でもあります。またカフェテリアの販売ブースでは、生徒たちがアントレプレナーシップ(※3)を発揮し、自ら企画して作ったものを売るスペースも設けます。


屋上も有効活用します。屋上の菜園で野菜を育て、それを調理したり。また生徒の管理するビオトープ(※4)ではたくさんの動植物たちが集い、憩いの場にもなります。小学校〜中学、高校は、人生の中で心身の成長が一番著しい重要な時期です。この時期を子供たちが受験対策のみに追われることなく、自分の頭で考え、自分を学びの中心に置き、未来を切り拓いていけるような、そんな環境を作っていこうという覚悟を、このプロジェクトに盛り込みました。


ボストンダイナミクス(※1)
ロボットの研究開発を手がけるアメリカ合衆国の企業。人型ロボット「Atlas」や犬型ロボット「Spot」ななど、身体能力が高い高性能ロボットの開発で知られる。2013年にGoogleに買収され、2018年にソフトバンクグループの傘下に、そして2021年6月までに株式の80%を韓国の現代自動車に売却されることが決定。


ハイドロポニックス(※2)
水に肥料を溶かした培養液で植物を育てる水耕栽培。または、養液栽培 とも訳されます。


アントレプレナーシップ(※3)
アントレプレナーとは、フランス語で企業経営に関わる「企業家」の意味。このアントレプレナーに「マインド」を意味する「シップ」がついた「アントレプレナーシップ」は、企業家(起業家)精神を意味します。これからの社会において、教育の中で、この企業家(起業家)精神を育てることが重要とローラスは考えます。


ビオトープ(※4)
日本語に訳すと、生物生息空間。語源はギリシア語からで、bio=命にtopos=場所を掛け合わせた言葉。人工的に作られた川や水路や池、学校に設置されている生物の観察用人工池などを、より自然に近い形に戻し、それによって多種多様な自然の生物が生息しやすいように変えることも指す。


インターナショナル


ローラスインターナショナルスクールオブサイエンス 学園長
日置麻実さん

東京、神奈川に8校のSTEMインターナショナルスクール、英語スクールを運営。日本に未来のイノベーターをたくさん輩出することを使命とする。上智大学外国語学部英語学科卒。

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