シンプルなステンレス時計が、我が子への「受け継ぎ時計」として正しい理由とは? 前編
時代を超えても魅力の変わらないタイムレスなSSモデルを
SSと呼ばれるステンレススティールは、現代の腕時計にとって非常に一般的な素材。耐久性が高く、加工がしやすいため、時計ケースの素材として最適。我々にとっては余計な装飾性がなく、適正な価格帯のモデルが多いのがメリット。さらには、着ける人の誠実さを際立たせてくれるのです。
我が子の好みを超えて愛されるシンプルでタイムレスなビジュアルのSS時計なら、「パパがいつもつけていた時計」と誇らしく思ってほしい。もちろん、そう思われるためにいつも尊敬されるパパでないといけませんが…。
日々の暮らしでついた傷もまた味のひとつ。これらを鑑みても、次世代に受け継いでもらうなら、シンプルなSSモデルこそが最適。そう思いませんか?
■モデル名1
ジャガー・ルクルト
レベルソ・クラシック・ミディアム・デュオ・スモールセコンド
93万円
永久不滅の“ワザあり”レクタンギュラー
時計界で唯我独尊を極めるのが、反転するケースの両面に2つの時間表示を備えるレベルソ・デュオ。異なる2時刻を表示可能なデュアルタイムなので、海外出張などに出かけた際は、ケースをひっくり返すだけでホームタイムとローカルタイムを切り替えることができます。
また、着こなしに合わせて、シルバー文字盤とブラック文字盤の使い分けるのも楽しい時計界の一大名作。これなら、喜んで受け継がれること請け合い。
■モデル2
グランドセイコー
SBGR251
40万円
これぞ日本の匠の精神
クォーツばかりが国産時計じゃない。グランドセイコーの最高精度の機械式ムーブメント、メカニカル9S65 を搭載したSBGR251は、まさに日本の機械式時計の頂点に位置するモデルといっていいでしょう。一生を通して愛用できる飽きのこないデザイン。
年老いたのちに、息子から「親父はいつもこの時計してたなぁ」なんて言われたい⁉
■モデル3
モリッツ・グロスマン
ベヌー・ピュア ジャパンリミテッド
180万円
超絶工芸品的名作のSSモデル
徹底的に磨き上げられた完成度の高いムーブメントとオーセンティックな外装から、好事家の評価が高いモリッツ・グロスマン。
同社のように針まで自社制作するメーカーは、レアといえるでしょう。このSSモデルは、香箱に施された渦巻き状の仕上げなど、細部まで作り込まれた自社製手巻きムーブメントと、クラシカルな外観デザインは、質実剛健なグラスヒュッテの時計づくりを代表するような仕上がり。ストイックな物作りは、きっと時を超えて愛されるはず。
※後編に続く。