スポーティなSSモデルを極めるなら、断然クロノグラフ
スポーティなSSケースのモデルとしては、クロノグラフも大いにアリです。クロノグラフの起源は19世紀の時計師であるニコラ・リューセックが考案した時間の計測機械。リューセックの装置は、回転する円盤にインクを垂らして経過時間を示すのが特徴で、「Chronos」=「時間神」を「Graph」=「図示する」という意味で「Chronograph」と名付けられたのが語源となっています。そんなクロノグラフは、陸上競技やモーターレース、航空機などのスピードと時間を計測するために進化してきました。
クロノグラフの大きな魅力は、「操作できる」ということ。通常の時計は、時間や日付などを「見る」だけ。トゥールビヨンや永久カレンダーなどの超複雑機構でも、それは同じです。
しかしクロノグラフは、自分で時間を切り取り計測できる。つまりクロノグラフは実用的な道具であるのです。まさしくスポーティーに使いこなすことができるといえるでしょう。また、ダイヤルに多数の針やインダイヤルが並び、ケースサイドに操作用のプッシュボタンが備えられるなど、独特のメカニカルなスタイルも特徴。そのため、クロノグラフを着けていると、ほぼ間違いなく「時計好き」「機械好き」「クルマ好き」などと思われます。それは多くの男にとって、うれしい勲章になるはずです。
BREITLING[ブライトリング]
最新にして最後? のローマンインデックス
クロノマット 44 ブラックローマン マザー オブ パール 110万円
CEOが代わって、新体制となって改革の時にあるのが、世界中で人気のブライトリング。とりわけ日本で大人気のローマンインデックスもこれが最後かもしれないとのウワサ。パイロットウォッチとして時代を牽引してきたクロノマットを購入するなら、今がまさにその時です。
TAG Heuer[タグ・ホイヤー]
左リュウズが特徴の世界初の自動巻きクロノ
ホイヤー モナコ キャリバー11 クロノグラフ 63万円
1969年にタグ・ホイヤーを含めた全4社で共同開発した世界初の自動巻きクロノグラフを搭載した「モナコ」。角型ケースで世界初の防水モデルでもありました。こちらは1971年に映画『栄光のル・マン』で使用されたモデルの復刻版。12時位置のマークが「TAG」のない旧ロゴであるのも注目点。
EDOX[エドックス]
精悍さと性能をさらに高めたフラッグシップモデル
クロノオフショア1 クロノグラフ オートマチック 41万円
「クロノオフショア1」はエドックスのフラッグシップコレクションで、2016年の全面リニューアルを受けて、デザインと性能をブラッシュアップ。これはその2017年の新作で、500m防水、オートヘリウムエスケープバルブ、セラミック製の逆回転防止ベゼル、そしてカーボンダイヤルと、まさに高性能の塊。ブルーの色使いも格好いい。
ZENITH[ゼニス]
歴史的名作クロノグラフの精緻な機構を目で楽しめる
クロノマスター エル・プリメロ グランドデイト フルオープン-45mm 114万円
世界初の1/10秒計測を可能とした歴史的名作クロノグラフムーブメント「エル・プリメロ」。それが誕生したのは1969年で、世界初の自動巻きクロノグラフでした。これは「エル・プリメロ」搭載の昨年の新作で、精巧なムーブメントをオープンダイヤルで覗かせたのもの。ムーンフェイズとビッグデイトの機構も覗き楽しめる。
FREDERIQUE CONSTANT[フレデリック・コンスタント]
ハイコストパフォーマンスの自社開発フライバッククロノ
フライバック クロノグラフ マニュファクチュール 49万6000円
2017年に発表された初の自社製クロノグラフムーブメント搭載モデルで、フライバック機構も備える。クロノグラフの開発は極めて難しく、自社製をもつのはごく限られ、つまりは技巧派マニュファクチュールの証。自社製クロノグラフでこの価格というハイコストパフォーマンスも素晴らしい。