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クルマをオフィス化した可動産「ワーケーションカー」の開発者に聞いてみた

クルマをオフィス化した可動産「ワーケーションカー」の開発者に聞いてみた

ワーク(仕事)とバケーションを組み合わせたワーケーション。さらにクルマで好きなところに行って仕事ができるのが、ワーケーションカー。そんな都合の良いクルマを「使うときだけ利用したい」思いに答えようとするサービスがありました。

社内コンテストから生まれた、ワーケーションカー「mobica」

カーシェアリングサービスのワーケーションカー「mobica」(以下、モビカ)。このサービス、コスモスモアという会社内の「新規事業提案コンテスト」から製品化を実現したものらしいです。開発者の人に聞いてみました。

見事グランプリに選ばれた「mobica」

コスモスモアはオフィス事業や総務アウトソーシング事業、リノベーションをはじめとする建築事業などを展開する建築会社。

その会社がなぜワーケーションカーを手掛けることになったのかというと、社内で実施されている新規事業提案コンテストで選ばれたという経緯がありました。
2021年度に提案された「mobica」は、応募総数72案、1次審査通過は6チーム。その中からグランプリに選ばれ、製品化となりました。

「mobica」はどんなクルマ?

狭き門をくぐり抜けて製品化までこぎ着けたmobica。設計を手掛けたのは堤博章さんです。普段はオフィスの設計をしている堤さんですが、「不動産」の中での働き方だけでなく、モビリティをオフィス化した「可動産」(ワーケーションカー)を利用して、移動しながら自由に働けるワークスタイルがあっても良いのではないかと考え生まれたそうです。
mobicaのベース車両は、働く場所としての「快適さ」を重要視して、ハイエース(TOYOTA)とN-VAN(Honda)が選ばれ架装しています。

もともとキャンピングカーは宿泊を軸にしているため「リビング(LIFE)寄りの設定が多い」と堤さんは考えています。しかし、mobicaは「働く(Work)」に特化している点が、他のキャンピングカーにはない特徴なのだそう。

一般的なキャンピングカーの場合、デスクが小さくてパソコンが2台置けなかったり、天井に頭がつっかえて長時間の仕事が難しかったりします。
そのような難しさを回避するため、実物大の模型を使って検証しながら製作しているのだそうです。
様々な働き方を実現する作りが研究されました。リアドアを開けて、景色を楽しみながら仕事をしたり……。
搭載のモニターでオンラインミーティングも可能です。
運転席側とリア側の作業スペースで、コミュニケーションを取りながら仕事をすることもできます。車内でこんな働き方ができるのは嬉しいですね!
ずっと座りながら仕事をするのは疲れるもの。mobicaでは立ったまま仕事も可能です。気分がリフレッシュしそうですね!
シートをフルフラットにすることも可能。足を伸ばして、のんびりくつろぎながらの仕事もできます。
アーム付きモニターを使って、屋外での打ち合わせも可能。普段とは違う景色を楽しみながら仕事ができます。
多彩な仕事の仕方を実現できるmobica。

堤さんによると「建築業界とカーシェア業界が全く異なる業種になるので、そもそも実現できるのかというところからのスタート」だったそう。

「不動産内の設計とは異なり、『可動産』(ワーケーションカー)というかなり制約のある空間設計のため、姿勢や体勢などを含め、どのような働き方を主軸に持ってくるのがベストか決めていくところ」が苦労した点なのだそうです。
まもなく、カーシェアリングサービス開始に向け架装を開始。こんなクルマが身近にあったら、仕事をするのも楽しくなりそうですね!
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