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【インタビュー】バイクに囲まれる「憧れのガレージ」を手に入れた長澤勝美さんのガレージライフ

【インタビュー】バイクに囲まれる「憧れのガレージ」を手に入れた長澤勝美さんのガレージライフ

10代でのめり込んだ趣味のバイクに、大人になった今も熱中し続ける長澤さん。その結果、東京・瑞穂町の敷地に自作したガレージは、まるでバイク店のような空間に。居心地の良い「自分だけの空間」を手に入れた経緯や、リアルなガレージライフについて伺ってきました。
長澤勝美さん
1969年3月2日東京都出身。自動車修理工を経て建築関係の仕事へ。16歳からヤマハ XJ400、スズキ RGΓ(ガンマ)などを乗り継ぎ、一時ダットサントラック(520型)などに凝りショーカーを作るものの、現在はバイクに夢中。ホンダ 4ミニ系のほか、貴重なCBX400Fの2型などに乗る。

知らない人は「バイク店」だと疑わない!? その名も「ながさわ輪業」

―まるでバイク店のようなガレージですが、こんなに大きなガレージが生まれたきっかけは何だったのでしょうか?

長澤「ここを建てて機材入れ始めたのはちょうど10年目かな。うちの親父も建築関係の仕事で、その前から車庫自体は家にあったから、その後(敷地を)どんどん占領してきたわけ」。
―それ以前からバイクは好きだったんですか?

長澤「16歳くらいでバイク乗り始めて、最初に買ったのがヤマハ XJ400、次にスズキRGΓ(ガンマ)。もうその頃から働き始めていて、最初は自動車修理の会社に勤めていたんだけど、給料はみんなバイク。社長に金借りて次このバイクにしようっていうくらい(笑)」。
本格的にこのガレージが出来る前は、道沿いに合った車庫の場所に住居が建ったことや、防犯上の問題があり、現在の場所にガレージを建てることになったのだそう。その後長澤さんは建築関係の仕事で独立、現在は自営業をしながら趣味を両立している。
―それにしても充実したガレージですね。バイクの台数(ざっと20台以上!)やボール盤などの加工機械だけでなく、部品もかなりあります」。

長澤「エンジンも自分で組んでいるからね。なんていうか、貧乏性じゃないけど、これ(部品)捨てたらまたもう手に入らない。昔、あーあの時捨てれなければよかったなんて思って後悔しちゃってるから。気づいたらこんなになっちゃって」。

―それでスペースが必要になってきたんですね。

長澤「部品取りは車体丸ごとがコスパ良いし。関係ない人が見たらゴミだけどね。いや、捨てらんねえなぁ(笑)」。
―今のガレージ造りやバイクいじりに対するブランク期間はあったのでしょうか?

長澤「それはありましたよ。結婚して、子供が生まれて。自営だから少しは自由がきくけど、あくまでもこっちは趣味だから」。

―趣味だということが信じられないですが、仕事をしながら夜とか休日にバイクいじりをしているんですね。

長澤「そうそう、両立しながら。仕事から帰ってきて(奥様から)『いい加減ご飯食べちゃって』なんて言われても、じゃぁこっち持ってきてよ、なんて調子でガレージにずっといる」。
―ブラストや旋盤といった本格的な機械はいつ頃から導入したんですか?

長澤「これは昔からずっとある。なんでかって言うと、お金出せばパーツは手に入るけど、無いパーツは作るしかないから。付かないものを付けたいとか加工のためにも(必要)。特殊なものは機械加工の職人さんに出してるけど、自分でできることはやれるようにしてます」。

ここは友人や息子たちと楽しむ秘密基地

これだけの設備があると、友人からの修理依頼も多いらしい。

長澤「エンジンをボアアップしてくれとか、電気系統をちょっと見てとか。だけど、俺は本職じゃないからやってあげられることはやってあげるけど、『何かあった時に保証はできないからね』って。それでもよければという感じ。俺も勉強になるし」。

バイクへの知識や仲間とのつながりを深めるためにも、この空間は一役買っているようです。
―バイク仲間はよく訪ねてきますか?

長澤「来ます。日曜日は雨だったら絶対ここにいるんですよ。インスタのストーリーズで今日はガレージで遊んだよって。そうすると、仲間が(投稿を)見る」。

―見た仲間が「じゃあ行こう」みたいな。

長澤「そうそう。昨日は次男の仲間が来て、ここで焼肉なんかやってんだから(笑)」。

「一番の落ち着く場所」がある心地良さ

自宅の居間とは少し違う、自分だけの空間。その安心感もガレージの良さ。

―ここにいる時間はどのくらいですか?

長澤「やっぱり相当長いかな。朝は必ずここに1回来て、仕事行って、帰ってきて、風呂入って、向こう(自宅)で一杯やって、その後はもうずっとここにいる。休みの日にどこも行かなければ、朝からずっとここでバイクいじってる」。
―言い換えるなら、ここはどういう場所ですか?

長澤「一番の落ち着く場所。だってもう好きなことできるし。向こう(自宅)じゃタバコも吸えない、テレビがあるけど、母ちゃんも見たい番組がある。俺も見たいものがある。仲悪いわけじゃないけどさ(笑)」。

ガレージの長澤さん指定席の傍には、愛犬用のベッドスペースがある。自宅からガレージに移動してくると、一緒に付いてきてくれるのだそう。

長澤「犬も(一緒に)こっちに来たがる。いつも時間わかってるからね」。

図らずも二拠点生活のような暮らしが自宅の敷地内で実現できていて、憧れのガレージライフを実現した長澤さんの生き生きとした表情が印象的です。
現在は4ミニのカスタムに夢中になっている長澤さん。
長澤「今メインでやってるのは、このちっちゃいクラスのバイク。これ始めたのは8年ぐらい前かな。それまではでかいバイクしか興味なかったんだけど、長男が持ってたこのエイプを乗り出してみたら、『ちっちゃいの面白いじゃん』って」。

長澤「でも50ccだと遅いじゃん。じゃあボアアップしようって、エンジンを開け始めたんです。それからもうハマり出しちゃって。乗っていると、もっとこうしたいみたいなのが出てくるじゃないですか」。
長澤「まだまだやりたいことがいっぱいある。次はスズキのGT250を全部バラバラにしちゃって、もう1回フルレストアしようと思って」。

―ガレージも進化し続けるのでしょうか?

長澤「これから先、天井を張り直して、エアコン入れちゃおうかな」。

ガレージは快適さをアップするのが当面の目標だそう。これからも長澤さんのガレージはバイクやパーツ、そして夢であふれる空間になっていきそうです。
撮影/垣野雅史 取材・文/田中一馬
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