価格上昇桁違い!オークション1億円越え続出!市場でロレックスデイトナ見つけたら即買い/第5回
絵画オークション以上に、価格上昇率が著しい時計オークションの世界。その高騰価格の主役は、スポーツロレックスとのこと。ここ10年でクリスティーズなどのオークションで、1億円以上が数十本出ています。特にデイトナの価格上昇が桁違い。古い物が市場価値を上げて、評価やニーズ、需要を長く高めていく…まさにこの連載、マデュロ・サステナ・クローゼットが目指す究極。市場でデイトナを見つけたら即買い!今お手持ちのデイトナがあれば、高い価値がつく可能性大!…今回はそんなお話です。
大久保 私が時計Beginを創刊した当時の25年前は、ロレックスやオメガ中心で、スポーツロレックスでも30万円〜50万円くらいの時計が主流でした。LEONを創刊した20年前になると、100万円前後の時計が市場の中心になりました。パネライのエントリーモデルなら10万円台、パテック フィリップのアクアノートやノーチラスのSSでも100万円以内で買えた時代です。しかしここ5〜6年で時計の価格は上昇し、アクアノートやノーチラスのSSはもちろん、デイトナやサブマリーナなどスポーツロレックスの市場価格は200万円以上になりました。今や500万〜600万円くらいの金無垢時計や、1000万円前後の複雑機械式、さらに3000万円以上のトゥールビヨンなどが、時計市場を斡旋し、平均価格帯がどんどん上がりました。それだけ、時計の価値が上がっているからこそ、サステナブルな時計を選びたい…と。
青木 確かに、最近とみに時計の平均価格帯はどんどん上がっていますよね! ヴィンテージ時計の市場価格も上がっています。ヴィンテージのロレックスがオークションで1億円超えたのも、ここ10年なんですよ。2011年までは億超えのロレックスはオークションで存在しなかったんです。そこから一気に高騰して、2016年くらいまでは年間2〜3本、ここ3年くらいでは年間5〜8本くらいの億越えのロレックスがクリスティーズやフィリップスなどのメジャーオークションに出てくるようになり、2020年現在までに30本以上の億超えロレックスが存在しています。そうした億超えのヴィンテージロレックスは、オークション市場のトレンドになっていて、みんなその新しい金脈を掘り当てようと、ヴィンテージロレックスを探し回っています。最近は、オークション側でも、ヴィンテージロレックスを積極的に打ち出している感もあります。
大久保 新興の時計ブランドの新作に大金を払うのって、なんとなくブランドのマーケティング戦略に踊らされている感じがします。しかも、現在の新作のトレンド感って、サステナブルな感じがしません(笑)。その点、ロレックスって永久不滅の定番で、これからもヴィンテージになるほどに価値が上がっていく、サステナブルな物ですよね!
青木 1億円を超えているロレックスって、金無垢とか宝石が付いているジュエリー的な財産価値ではないんです。ステンレススチールのスポーツウォッチが多いんです。中でもデイトナが一番多い。オークションに出てくるヴィンテージロレックスの王道が、デイトナです。もともとは「ポール・ニューマン」モデルが火付け役となって、それから「ジャック・ニクラウス」が持っていたモデルがドカンと出てきています。
大久保 「ジャック・ニクラウス」とか「マーロン・ブランド」モデルっていうのは、一見するといわゆる普通のデイトナにしか見えませんが…。ポール・ニューマン所有デイトナだと、オークションで20億円を超えている…。4億、5億円クラスも何本かあるんですね!
青木 実はその辺りにカラクリがあるんです。例えば限定で20個しかないモデルだったり、さらに著名人所有の別注モデルだったりすると、唯一無二の2つとない貴重なモデルということで、相乗効果で一気に高騰していくんですね。
大久保 別注だったり、限定ムーブメントだったり…元から希少価値のあったデイトナということなんですね。
青木 最初に1億円を超えたRef.4113のステンレススチールのデイトナは、1942年に12本しか作られなかったモデルなんです。そのうち市場に出回ったのは、たった9本と言われていて、それが時間経過とともにどんどん壊れていって、「残った美品のRef.4113のデイトナはこれだけです!」みたいに希少性が高まっていったんですね。
大久保 2011〜2013年のわずか2年間でRef.4113のデイトナは、2000万円も高騰しているんですね。
青木 実は2011年からの2年間で、オークションに3回Ref.4113のデイトナは登場しています。初回オークションで手に入れた人が、また再度オークションに出す…そして、次に狙ってた人たちがどんどん競り上げていって、価格が上がっていく…。もはや絵画オークションと一緒です。
大久保 なるほど、わかりやすいですね。あとデイトナのRef.6263も特別なモデルなようで、何度かオークションに登場していますね。数年で1億1000万円から1億2300万円に値上がっていますね!
青木 億超えしているロレックスでデイトナが一番多いのは、理由があるんです。デイトナって、別注や特別仕様、限定物など、一点物的なモデルが多いんです。文字板の色が違っていたりとか。いわばイレギュラーなモデルが多いんですね。 とはいえ、そもそもの生産本数が多いので、現在の市況は落ち着いてきています。
大久保 あと、金無垢やダイヤモンドが多く付いているようなジュエリー物のヴィンテージロレックスの価値はいかがですか?
青木 オークションで億を超えるヴィンテージロレックスで、金無垢やダイヤがいっぱいついているようなジュエリータイプは少ないです。金無垢とかダイヤとかマテリアルがゴージャスだから価格が高い、といったジュエリー的な価値では上がりません。
大久保 そもそもダイヤモンドや金とかジュエリーは、ある程度市場価格が決まっていますよね!
青木 だから、1つずつヴィンテージロレックスを見ても、次にどんなモデルが億を超えてくるか、わからないですね。数が少ないとか…貴重な限定モデル…しかも他の同モデルよりも明らかに状態がいいとか…とにかく希少である…有名人が所有していたとか別注とか…いろんな条件の組み合わせですが、結局はパッと一見すると何の変哲もないロレックスですが、専門家が裏蓋を開けてみたら…実はいろいろ凄かったみたいな…。
大久保 まさに、実は私、脱いだら凄いんです!みたいな(笑)。普通のデイトナも200万円ちょいですが、デイトナは昔からの定番で価値が古くならないから、見つけたら即買いですね! いつかヴィンテージとして価値がグングン上がっていく…そんなサステナブルな夢もありますね!
RECLO
代表取締役社長 Founder/CEO
青木康時さん
事業会社4社のスタートアップ創業に携わる経験を経たシリアルアントレプレナー。2012年11月に現法人を設立し代表取締役社長に就任。日本最大のラグジュアリーブランドの委託販売&買取サービス「RECLO(リクロ)」の運営をしている。大手企業との提携や、海外180カ国での同時併売システムにより、正規品保証のグローバルリセールプラットフォームを展開。二児のパパとしても活躍しており、読者パパ代表としてMADUROにも度々出演している。
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