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ランドクルーザー×愛犬と車中泊で旅する「VAN WAN LIFE」とは

ランドクルーザー×愛犬と車中泊で旅する「VAN WAN LIFE」とは

6月に埼玉県飯能市の「メッツァ RV パーク」で開催された、愛犬と楽しむ車中泊イベント「VAN WAN LIFE」(バンワンライフ)。同イベントの代表であり、VAN WAN LIFE実践者である廣瀬 武さんにお話をうかがいました。

ランドクルーザー78プラドを自分スタイルにして犬と旅する生活

3回目を迎えたイベント「VAN WAN LIFE」は関東初参戦。開催地となった「メッツァ RV パーク」は、すぐ横に「ムーミンバレーパーク」もある楽しいところ。ムーミンの世界観と、犬旅好きが集まるVAN WAN LIFEの空気感が良い感じにマッチしていました。
VAN WAN LIFE代表の廣瀬 武さん(左)、eriさんご夫婦+愛犬である牛柄のチワワ・こごみちゃん(9歳)。
そんな会場で「スケボーに乗ったスナフキンがいる!?」 と思ったら、廣瀬さん(インスタグラム:@vanwanlife)。このイベントの主催者で、今回の78プラドのオーナーです。

乗っているスケートボードもユニークですが、廣瀬さんの愛車も車中泊好きにはたまらない。お話を伺いました。
「トヨタ ランドクルーザー の78プラドです。もう14〜15年乗っていて、走行距離は延べ22万キロ。実はこのクルマの前に1973年式フォルクスワーゲンのビートルに乗っていたのですが、真冬の大雪が降る中で走っている時に、対向車線をゲレンデヴァーゲンがグングン走り抜けていって。その姿を見て、人生に一度くらいSUVに乗ってもいいかなと思って、78プラドを選びました」。
78プラドに乗り換えたのは、車中泊をするためではなく、あくまでクルマそのものに惹かれたからなんですね。車中泊はいつ頃からはじめたんですか?
「きっかけは2011年の東日本大震災です。こうした災害があった時に柔軟に生活していく方法としていいんじゃないかなと。私が独身時代に車中泊を経験していたのと、奥さんも旅行が好きだったので、それなら一緒に車中泊をしながらあちこち旅をしようと意気投合しました」。

「さらに8年前にこごみちゃんを迎えて、こごみちゃんも一緒に旅をするようになったんです」。
お二人のVAN LIFEから始まり、こごみちゃんを迎えてVAN WAN LIFEに!

車内のベッドや収納も、すべて廣瀬さんがDIYで作られたようですが、78プラドの空間に合わせているから、無駄なく空間が使えているんですね。
「78プラドは車中泊をするには狭いかもしれませんが、後部ドアが観音開きなので、ドアを開けると開放感があるんです」。
ドアの外を見ると、上にコットンの軍幕を張って日差しをしっかりさえぎっています。これは居心地がよさそう。タープよりも生地が厚い軍幕をこんな風に使うなんて、ナイスアイデア!
車内空間で一番こだわった部分はどこですか?
「それはもう、なんといってもベッドです!」。

「エレクターのパイプと羽目板で作っています。実はこれで5代目のベッドになるんですが、ようやく納得いくものができました。ベッドの上で奥さんが寝て、自分は床側に寝ます。良いところは、このベッドが食事をする時のテーブルになるところ。2人並んで食事をすることができます。(車内を)全面ベッドにしないで、床に座れる部分を作ったことで、着替えもしやすいんですよ」。
なるほど~。ベッドはテーブルにもなって、下には収納もできる。いろいろな使い方ができる高さがポイントでしょうか。
「ベッドの高さは41cmが最適解です! テーブルとしても使いやすい高さだし、こごみちゃんも無理なくベッドに上り下りできます」。
そして、まるで山小屋のような車内空間。天井には厚さ9mmの羽目板を、内張は厚さ5mmのコンパネ材を張って、ウッド内装化しています。板にはターナーのOLD WAX(ラスティックパイン)を塗り、木の色味を落ち着かせているのもこだわり。
このカウンター素敵です!
「道の駅で2000円ほどで買った一枚板を、バックドアにロープで吊るしただけのテーブルですが、調理スペースになってとても便利です。食器などのアイテムは色をブルー、ブラウン、シルバーの3色に絞ることで統一感を出しています」。

愛犬こごみちゃんがストレスなく旅するための工夫とは

このテーブルの木口にある「553」の数字は?
「『こ・ご・み』です! マットもオリジナルで作りました!」。
ムーミンにちなんで、「ミイ」の赤い服を着たこごみちゃん。カワイイ♡
チェックのカーテンはこだわって探したイギリスの生地。
こごみちゃんと車中泊するうえで、気をつけていることはありますか?
「空間に関して言えば、視界を遮ることでしょうか。カーテンなどで窓を覆うことでストレスなく過ごせるようにしています」。

「食事は、いつも食べているフードを1食分ずつ分けて用意してきています。旅先で買った物を少し食べることもありますが、日常と同じ物を食べるほうが落ち着くと思うので」。

「トイレは外でさせています。いつもは1回だけペロッとするのですが、トイレに行きたい時はペロペロと2回してくれるんです。こういう非言語的なコミュニケーションを重ねることで、こごみちゃんとの信頼関係を構築していってます」。
トイレのタイミングを知らせるなんて、こごみちゃん、なんて賢い!
「ちゃんと観察することが大事なんだと思います」。

「今日もだいぶ暑いですけど、こごみちゃんを見ると車内でリラックスして過ごしています。この様子を見れば、今は暑さが不快ではないのがわかります」。


「ただ、こごみちゃんのためにも温度や湿度を客観的に把握することも大事なので、バックドアの見やすい場所に温度計と湿度計を設置しています」。

VAN WAN LIFEを楽しむ人を増やしたい

今回初めてイベントに参加しましたが、出展者だけでなく、VAN WAN LIFEを実践する方々が、北は北海道、南は四国方面からこのRVパークに集まり、それぞれのVAN WAN LIFEを見ることができました。
「個性的な仲間たちと一緒に作り上げてきたイベントで、自分たちも楽しみながらやっています。顔はめパネルなんかもDIYで作ってるんですよ」。
ワンコの服やVAN WAN LIFEオリジナルグッズなども販売。
VAN WAN LIFEイベントは、今後どのような展開を考えていますか?
「イベントを大きくしたいとかはないんです。VAN WAN LIFEはイベント名にしていますが、犬と一緒の車中泊を楽しむライフスタイルとして、この言葉が定着していくといいなとは思っています。クルマ離れが進むと言われる中で、日本に車中泊や犬と旅をする人が増えて、日本にもっとRVパークが増えて、VAN WAN LIFEを楽しむ人が増えていったら嬉しいですね」。
廣瀬さんの次のVAN WAN LIFEの予定は?
「このイベントの準備が大変だったので(笑)、近場の、滋賀県の琵琶湖のあたりで家族でのんびり過ごしたいと思ってます」。
「日本は狭い島国ですけど、景観のキレイな場所がたくさんあります。これからもVAN WAN LIFEを通して、こごみちゃんと奥さんと一緒に、まだ見たことのない景色を見て、朝日を見て、いろんなおいしい物を食べていきたい」。
次回は、VAN WAN LIFEにメルセデス・ベンツ 317 CDI スプリンターで参加、謎のスケートボードを作っている島崎チナリさん(インスタグラム:@chinari_shimasaki)をインタビュー。美容師をしながら、新たに立ち上げたバントリップスケートボードというブランドで、スケボー作ったり、Tシャツ作ったり、VAN LIFEを楽しんだりしているお話です。廣瀬さんが乗っていたスケボーはこちらのもので、ブランドも一緒に立ち上げたそう。
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