[クルマ]世界3カ国同時発表!というチカラ技でポルシェ初EVがデビュー
911に代表されるポルシェは、電気自動車、いわゆるEVとは縁遠いとも思えますよね。ガソリンの水平対向エンジンをターボで過給してドーン! と加速するような。
とはいえ、カイエンやパナメーラを見ればわかるようにハイブリッド車もラインナップしています。もっといえば、フォーミュラーEというEVのレースにも今年から参戦しますし…。
で、そんなポルシェがついに市販車EVを発表しました。名前はタイカン。ポルシェのバッジに描かれる元気な若馬のことだそうです。
私が招待された発表の場所は中国福建省のピンタンという街でした。ここが選ばれたのは風力発電に力を入れているから。実は今回、タイカンは世界3カ所で同時発表されたのですが、そのどれもが自然エネルギーに注力している場所となります。ヨーロッパはベルリン郊外のソーラーファーム、北米はカナダのオンタリオ州にあるナイアガラの滝というように。
アンベールは現地9月4日の午後9時でした。大きな音響と印象的な映像の中、タイカンがステージに自走で登場。その後、ステージの壁がなくなりライトアップされた大きな風力発電機が現れます。迫力ですね。上の写真の赤い棒がそれです。
ということで、ポルシェの新時代の幕開けを目の前で〝体感〟しました。どうですこのデザイン。4ドアですがフロントピラーから後方は911っぽいですよね。果たして新たなアイコンになるのか。興味津々です!
スポットライトを浴びるタイカンにボルテージMAX!
タイカン登場で一気に盛り上がる発表会場。アジアのメディアが一斉にカメラを向けました。発表されたのはターボとターボS。直近では出力を落とした4WDが追加され、来年後半にはタイカンクロスツーリスモも顔を連ねます。
"速いクルマ"は充電時間もスピーディ
タイカンの電圧はこれまでの市販EVのような400Vではなく800Vです。なので、高出力充電器があればわずか5分で航続距離100km分の充電が可能。電池の充電状態が5%から80%までも22分30秒でチャージできちゃいます。
EVなのにギアボックス?なポルシェらしさ発見
タイカンはフロントとリアのアクスルに2基のモーターを持つ4WD。でもってEVでありながら2速のギアボックスがあり、1速は発進時に大きな加速を与え、2速はロングレシオで高速走行時の効率的な走りを実現します。
オーセンティックな中に未来的な要素がたっぷり
メーター類はすべて液晶。センターモニターもそうで、オプションで助手席まで広げられます。スイッチ類はほぼモニター内の階層に組み込まれ、タッチ式で扱う仕組み。また”Hey Porsche“でボイスコントロールも可能となりました。未来的なインターフェイスです。
こんなところでもサスティナブルを表現!
一見高級レザーのようなシートですが、実は完全なリサイクル素材。タイカンはレザーフリーを実現したクルマとなります。荷物入れ用のトランクは前後に2つ。エンジンがありませんからボンネット下も使えちゃいます。
PORSCHE TAYCAN TURBO S
ポルシェ タイカン ターボ S
価格未定
最高出力:460kW(625ps)、ローンチコントロール時オーバーブースト出力:560kW(761ps)、ローンチコントロール時最大トルク:1050Nm、全長×全幅×全高:4963×1966×1378mm、ホイールベース:2900mm、車両重量:2295kg、変速機:2速、0-100km/h加速2.8秒、最高速度:260km/h(ポルシェカスタマーケアセンター)
問い合わせ先
ポルシェカスタマーケアセンター ☎0120-846-911