FASHION
2026.05.19
その縁はバイクと革ジャンに繋がってゆく。「TOUR RECORD」プロデューサー 伊禮門 悟さんインタビュー
高級革ブランド「TOUR RECORD」(トゥールレコード)の新作、革ジャンが間もなくリリースされる。手掛けるプロデューサー:伊禮門 悟(いれいじょう さとる)さんが選んだバイクは、ヒョースン GV250DRAという韓国製バイクだった。周囲から珍しいバイクを選んだことに驚かれるが、その理由は…。まるでドラマの伏線のように繋がっていた。
それは”縁”だと思っているんです
革製品やスカジャンなど、職人との取り組みから本物の価値をプロデュースする伊禮門さん。彼は「10代の頃はクルマよりバイクでしたね。もう本能みたいな感覚だったと思います」と自らの体験を語ってくれていた。ヒョースン GV250DRAというバイクにも、本能的な力強さに惹かれたのだろうか?
伊禮門 「いや、正直このバイクにはそういった(力強さへの)魅力は感じませんね。あえて言うのであれば”好奇心”はありました。ただ、なんで韓国のバイクなんだろうっていうと、それはもう”縁”だと思っているんです」。
伊禮門さんがこのバイクを選んだ経緯、それは不思議な縁の連鎖から始まった。
株式会社BiS
代表取締役 伊禮門 悟(いれいじょう さとる)さん
1994年12月22日生まれ、神奈川県出身。2021年4月、神奈川県綾瀬市に株式会社BiSを設立し、テレビパブリシティに関する代理店業務を開始。レザーウォレットや革ジャンなど革製品の「TOUR RECORD」(トゥールレコード)、高級スカジャンの「JacksonSquare Tokyo Shibuya」(ジャクソンスクエア)など、数々のブランドをプロデュースしている。最新著書に「経営者の羅針盤」(発行:ファストブック)がある。
代表取締役 伊禮門 悟(いれいじょう さとる)さん
1994年12月22日生まれ、神奈川県出身。2021年4月、神奈川県綾瀬市に株式会社BiSを設立し、テレビパブリシティに関する代理店業務を開始。レザーウォレットや革ジャンなど革製品の「TOUR RECORD」(トゥールレコード)、高級スカジャンの「JacksonSquare Tokyo Shibuya」(ジャクソンスクエア)など、数々のブランドをプロデュースしている。最新著書に「経営者の羅針盤」(発行:ファストブック)がある。
韓国ビジネスパートナーと「梨泰院クラス」の不思議な縁の連鎖
そもそも今では月の半分ほど韓国に行き、ビジネスを広げている伊禮門さん。その最初のきっかけは、今から6年ほど前、起業する直前にまでさかのぼる。
伊禮門 「前職・NTTドコモの先輩に『梨泰院クラス(イテウォンクラス)見た方がいいよ』※って言われたんです。韓国ドラマなんかまるで興味無かったんだけど、『絶対見た方がいい。あなた起業しそうだから』って言われて。それで見てみたら、もう奮い立っちゃって。その時、起業したい気持ちが強くなったことが始まりでした」。
※梨泰院クラス=(イテウォン クラス)は韓国のケーブルテレビ局JTBCにて2020年1月31日から同年3月21日まで放送されたテレビドラマ。 ソウル市の飲食店激戦区・梨泰院(イテウォン)を舞台に、飲食業界での成功を目指して仲間と共に奮闘する若者たちを描いている。
伊禮門 「その後、純粋に梨泰院(イテウォン)という街に興味があったので行ってみたんですよ。そこで今のビジネスに繋がるシムさん、ムンさんと出会いました」。
シム・ジェギルさんとムン・ミョンウさん。彼らは韓国の高級革製品を扱うプロデューサーとデザイナーだ。伊禮門さんがスタートしたワニ革や象革を使った財布などの高級ライン「TOUR RECORD」は、もともと韓国を旅した時のエピソードがブランドのイメージとなり、「旅(TOUR)」と「思い出(RECORD)」を組み合わせたコンセプトとなった。同ブランドは日本の革職人にフィーチャーしているが、それが今や、シムさん、ムンさんとのリスペクトし合う関係から日韓のモノづくりプロジェクトとして、次々と新たなイメージが出来上がっている。
伊禮門 「前職の先輩の一言がなかったらドラマを見ることは無かっただろうし、見ていなければ梨泰院に行ってない。梨泰院に行ってなければ彼らにも出会ってない。今思えばこれまでの僕の韓国体験は、まるでドラマの伏線です。その出会いから、思いがけず伏線を回収してきています」。
ヒョースンのバイクに乗るきっかけと、周囲の反応
伊禮門 「僕もなぜ”韓国”なのかって思っています。でもやっぱり一番は人間関係になる。そこに”なぜ”って無いじゃないですか。たまたま出会って縁があったんですね」。
「彼らと知り合って、フィーリングが合って、リスペクトしあえる関係だから仕事に繋がっていったというのが一番。それがたまたま韓国の人で、その人を通して韓国がどんどん好きになっていったっていうのはあります」。
「彼らと知り合って、フィーリングが合って、リスペクトしあえる関係だから仕事に繋がっていったというのが一番。それがたまたま韓国の人で、その人を通して韓国がどんどん好きになっていったっていうのはあります」。
ヒョースンのバイクを選んだのは、シム・ジェギルさん、ムン・ミョンウさんら韓国のパートナーたちとのさらなる絆を築きたかったから。いわば伊禮門さんの意気込みの表れだった。それほどまでに彼らをリスペクトし、相手の文化を知りたかったという。ところが…。
伊禮門 「彼らに『このバイク(ヒョースン)を買いたい』って相談したら、『絶対やめたほうがいい』って言われました。韓国ではお金を持っていたり、あるいはバイク好きな人たちは、日本かドイツのバイクを買うというのが常識らしいのです。 『韓国をリスペクトしてくれるのは嬉しいけど、なんでその金額を払って韓国のバイクを買うのかが分からない』。『日本製の良いバイクが買えるじゃん』と言われました。
「それに、韓国は見栄を張る文化なので、ある程度成功してる経営者であればポルシェ、ベンツ、もしくはレクサス。そうした見栄があるからビジネスがうまくいくと思ってるし、実際そうだと思います。それをあえて(私のように)ポルシェを売ってヒョンデに乗ったり、ヒョースンを買ったりする感覚が理解されないんですよ」。
「それに、韓国は見栄を張る文化なので、ある程度成功してる経営者であればポルシェ、ベンツ、もしくはレクサス。そうした見栄があるからビジネスがうまくいくと思ってるし、実際そうだと思います。それをあえて(私のように)ポルシェを売ってヒョンデに乗ったり、ヒョースンを買ったりする感覚が理解されないんですよ」。
そんな彼らの忠告があっても、伊禮門さんの意気込みはブレなかった。
伊禮門 「彼らビジネスパートナー、あるいは韓国の人たちにとっては理解し辛いかもしれないけど、今僕が日本国内にいながらにして、彼ら(のマインド)を知る手段、リスペクトできる方法が、このバイクを選んだ本当の理由です」。
「実際に乗ってみると、小排気量なのにボディが大きくて革ジャンも映える。ビジュアルのカッコ良さは所有欲を満たしてくれます。さらに韓国との繋がりを感じさせてくれるこのバイクを、僕はとても気に入っています」。
「実際に乗ってみると、小排気量なのにボディが大きくて革ジャンも映える。ビジュアルのカッコ良さは所有欲を満たしてくれます。さらに韓国との繋がりを感じさせてくれるこのバイクを、僕はとても気に入っています」。
韓国は「見た目重視」、そして革ジャン事業へ
もうひとつ、伊禮門さんが韓国でビジネスをするようになってから、大きな変化を経験している。それはおよそ半年間で40kgも痩せるというダイエットだった。約半年前に104kgあった体重は、現在64kgにまで減量された。
伊禮門 「シム・ジェギルさんの一言もあって。『韓国でビジネスを展開するなら、見た目を重視されるから痩せた方がいいですよ』って。たまたまそのタイミングでいろいろ重なって、痩せざるを得ないような状況に追い込まれたっていうのもあったけど」。
――「それにしても半年間で40㎏の減量というのは凄まじいですね」。
伊禮門 「韓国人のサポートがめちゃくちゃ多かった。向こうは美容と健康に詳しい人が多いんです。ダイエットを始めると、酵素とか薦められるがままに飲んでました(笑)。でも要は簡単な話で、摂取エネルギーが基礎代謝を上回らないようにやっていたら痩せていきました」。
伊禮門 「シム・ジェギルさんの一言もあって。『韓国でビジネスを展開するなら、見た目を重視されるから痩せた方がいいですよ』って。たまたまそのタイミングでいろいろ重なって、痩せざるを得ないような状況に追い込まれたっていうのもあったけど」。
――「それにしても半年間で40㎏の減量というのは凄まじいですね」。
伊禮門 「韓国人のサポートがめちゃくちゃ多かった。向こうは美容と健康に詳しい人が多いんです。ダイエットを始めると、酵素とか薦められるがままに飲んでました(笑)。でも要は簡単な話で、摂取エネルギーが基礎代謝を上回らないようにやっていたら痩せていきました」。
――「これほど短期間のうちに40kgも体重を落とすのは過酷だったと思いますが、これからリリースする革ジャンは細身の方が似合うという発想からだったのでしょうか?」
伊禮門 「それは無いんですよ。ただ、正直な話(革ジャンをプロデュースするタイミングですでに)僕もだいぶ痩せてきていて、たまたま久しぶりに店に行って革ジャンを着てみたら、身体にフィットしてて『気持ちいいな』と思って」。
――「薦められるまま減量した結果、革ジャンとも縁が繋がっていったのですね」。
伊禮門 「それで、気づいたんです。僕はもともとバイクが好きだったんだって。カッコ良いものが好きなバイク乗りには絶対需要がある。牛革とかヴィンテージものとか好きなので、革ジャンをやってみたいと」。
――「薦められるまま減量した結果、革ジャンとも縁が繋がっていったのですね」。
伊禮門 「それで、気づいたんです。僕はもともとバイクが好きだったんだって。カッコ良いものが好きなバイク乗りには絶対需要がある。牛革とかヴィンテージものとか好きなので、革ジャンをやってみたいと」。
韓国パートナーと始めるTOUR RECORDの新展開「革ジャン」へのこだわり
これまでTOUR RECORDでは、貴重なワニ革や象革といった素材を用いる高級ラインアップが礎を築いた。日本の革職人と作り上げてきたこのブランドは、韓国のビジネスパートナーと手掛ける新たな革ジャンでどんな世界を目指しているのだろう?
伊禮門 「日本は革ジャンを買えるところが限られていています。もちろん僕はそういうところの有名な革ジャンも好きなんだけど、遊び心があるものとかファッション性の高いものを作りたい」。
伊禮門 「人気のシルエットをベースにしていますが、韓国のパートナーと一緒にオリジナルデザインを作っています。もちろんディテールは革素材や糸、ボタンやファスナーにまでこだわっています」。
「TOUR RECORDというブランドを選ぶ人には、このブランドが選んだ革、ディテール、そして作ることへのこだわりと出会ってほしいと思っています。同じデザインは何着か作ると思うけど、あえて同じものをたくさん作りません。革もいろんな革を使ってみたくて試行錯誤しています」。
「TOUR RECORDというブランドを選ぶ人には、このブランドが選んだ革、ディテール、そして作ることへのこだわりと出会ってほしいと思っています。同じデザインは何着か作ると思うけど、あえて同じものをたくさん作りません。革もいろんな革を使ってみたくて試行錯誤しています」。
大量生産品よりも、一着の革ジャンに出会って欲しい。そこがブランドのこだわりのようだ。
日本への愛情と韓国へのリスペクトが結ばれる日
もともと伊禮門さんは日本の誇りと伝統を尊び、職人を大切にしてきた人。今後日本でのモノ作りにはどういった展望を持っているのだろうか?
伊禮門 「もちろん今後も日本の職人さんとの仕事をやりたいと思ってます。つい先日も宮古島に訪れて職人さんたちに会いに行ってきました。そうした日本でのモノ作りはこれからも続けていきます。ただ、革ジャンは韓国の方が人気があって、実は優れた製作環境やパートナーの力もあって、良いものを作れる環境を築けています」。
「とにかく今僕は3人で最強のチームだと思っています。去年はまさか自分が革ジャンをプロデュースするとは思わなかったけど、これも縁。彼らへのリスペクトを胸に、これからどうなるのか次の展開が楽しみです」。
「とにかく今僕は3人で最強のチームだと思っています。去年はまさか自分が革ジャンをプロデュースするとは思わなかったけど、これも縁。彼らへのリスペクトを胸に、これからどうなるのか次の展開が楽しみです」。
韓国で得た縁は、さらに大きなビジネスに繋がる序章なのかもしれない。伊禮門さんがリスペクトの証として跨るヒョースンは、次の新たな物語に向かって駆け抜けてゆく。
Hyosung 「君となら、どこまでも行ける気がした。」
via www.youtube.com
TOUR RECORD(トゥールレコード)
所在地/東京都新宿区西新宿6-12-4 コイトビル8階
営業時間/10:00~19:00(※来店は予約制)
定 休 日/不定休
TEL/03-6626-9695(※来店は予約が必要)
TOUR RECORD公式サイト https://tourrecord.jp/
所在地/東京都新宿区西新宿6-12-4 コイトビル8階
営業時間/10:00~19:00(※来店は予約制)
定 休 日/不定休
TEL/03-6626-9695(※来店は予約が必要)
TOUR RECORD公式サイト https://tourrecord.jp/
撮影/能勢博史(model/かほ)、撮影/加藤大地(model/石原あこ)、 取材・文/垣野雅史




















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