CAR & BIKE
2026.05.01
【プロが選ぶ】自動車整備士が愛用する工具ベスト3とは? 聞いたら思いのほか面白い世界だった
ジムニーJA22がお世話になっている自動車整備士さんに愛用工具を聞いてみたところ、専門家ならではの考えや改善の末にたどり着いた工具のチョイスが見えてきました。そして、工具の世界の思わぬ奥深さを知ることに。
プロ愛用工具その① 万能な「スナップオン 電動インパクトレンチ」
愛用工具ベスト3を聞いたところ、「ほとんど、これ1本でやっちゃってるからなぁ…」と言われてしまった、スナップオン(※1)の電動インパクト。素人としては最初意味が分からなかったのですが、下の画像のようなソケットを交換して、さまざまな作業を1本で行えるということで、筆者のジムニーもほぼこれ1本で仕上がっているそうです。
※1 スナップオン(Snap-on)は、アメリカ発祥の工具ブランド。プロ向けに高品質・高耐久のハンドツールや、整備機器をリリースすることで知られる。
ただ、単に作業効率の良さを求めた結果なので、一般的には電動インパクトを多用するのは「あまり良くないことだと思う」とも言っていました。理由は品質を確保するために技術や慣れが必要で、ミスをするとボルトやねじを痛めてしまうことがあるからだそう。一人の作業で何台も対応した結果、この「電動インパクトレンチ」を選ぶに至ったことが伺えます。
他にもよを良く使うのか、聞いてみると…。
他にもよを良く使うのか、聞いてみると…。
プロ愛用工具その② 高性能「スナップオン 電動はんだごて」
「これは面白いよ!」と出してくれたのが、電動はんだごて。グリップ部の「TOUCH HERE」の部分を触れば熱が加わるのに加えて、底部の機構と地面が接地していれば画像のような状態で加熱し続けてくれ、仮に倒れた場合はオフになるのだそう。機能を聞いただけでは何が便利なのかピンときませんでしたが、従来のはんだごてを使った作業を見てみて納得しました。
両手をフリーにしてはんだ作業を行いたい場合、従来の道具ではこの(上の画像)状況になるそうです。コードの取り回しも悪く、見るからに窮屈な体勢になってしまうため、作業台に置いて使えるスナップオンのはんだごてなら、品質もアップできそう。
コードやケーブルの取り回し問題は、先の電動インパクトレンチにもあることを教えてもらいました。
コードやケーブルの取り回し問題は、先の電動インパクトレンチにもあることを教えてもらいました。
バッテリー性能がアップしてエアーケーブルがすっきりコードレスに
電動l工具が普及するまではエアー式ツールが当たり前で、エアーケーブルをつないでインパクトを使用していたそう。バッテリー性能が向上してコードレス化になると、エアーケーブルが無くなって作業性がアップしたため、今ではほとんどのツールが電動に切り替えたということです。ただ、こだわりをもってエアー式の工具を選ぶ自動車整備士もたくさんいる中で、どちらが優れているということではないそう。エアー式の動作音は、誰が聞いても整備作業中だとわかる印象的な音がしていました。
プロ愛用工具その③ 奥深いこだわりの「10㎜レンチ」たち
筆者が想像していた工具は上の画像のようなハンドツールなので、電動ではない工具についても聞いてみることに。レンチの中でも10㎜にこだわりがあるようで、機能が違う同じサイズのレンチを出してくれました。
レア!? 6角と12角が表裏の「ブルーポイント」10mmギアレンチ
中でもブルーポイント(※2)のギアレンチはレアで、レンチ穴の形状が裏側は12角(12ポイント)、もう一方の表側が6角(6ポイント)となっているため、ボルトやナットによっては貫通せず保持したまま作業することができるという優れもの。ボルトやナットの落下を防いだり、アクセスしにくい場所の作業に役立つレンチです。
※2 ブルーポイント(Blue Point)はスナップオンのセカンドブランド。品質を保ちつつコストを抑えた工具を展開している。
グリップ力が高い「フランクドライブ」の10mmレンチ
固着したボルト・ナットの角をなめずに回せる「フランクドライブ」のレンチ。接触面がギザギザに加工された「面」でボルトやナットに接触し、力が伝わる仕組みになっています。フランクドライブは独特の感触があり好みが分かれるとろですが、安全に回せるというメリットがあります。
フランクドライブのモンキーレンチもありますが、なぜかボルト・ナットから外れなくなってしまうそうで、こちらはあまり使っていないとのこと。こういった使わないと分からないレンチがあることにも奥深さを感じます。
当初はレンチだけで、なぜこれだけの種類があるのかわかりませんでしたが、さまざまなケースの修理に対し、プロとしての効率や品質を確保しながら、スムーズに作業をこなしていくためには、膨大な量の工具が必要であることを学びました。奥深い工具の世界に興味を持ったので、少しずつ工具を集めて自分でも愛車を整備できるようになろうと思います。
取材・文/田中一馬





















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