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子供たちが海外で学ぶことが、なぜ必要なのか?Part2/第20回

子供たちが海外で学ぶことが、なぜ必要なのか?Part2/第20回

世界に通用する教育を考える「21世紀脳を持つインターナショナルな子供の育て方」連載20回目は、「子供が海外で学ぶことが、なぜ今必要なのか?Part2」。

前回に引き続き、「子供たちがグローバルな世界を勝ち抜くための戦略」のお話のPart2で、今回は海外の大学進学のすすめと、その後の働く進路についてです。では、実際に海外の大学進学で何が必要で何が得られるのか、具体的に説明していきます。日本の大学進学と比べて将来どう変わるのか、紐解いていきます。


インターナショナル教育と進路について。海外の大学進学で得られるものは?


今回は「海外の大学に進学したら、何が得られるのか」。そして「海外の大学に進学するにはどうしたらいいのか」についてお話しします。


まず、「海外の大学に進学したら、何が得られるのか?」。英語力がすごく上達するのはもちろんのことですが、世界中から集まった人々と関わることで多様性への理解が深まります。また幅広い人脈もできます。さらにグローバルな視点で物事を考えられるようになります。その結果、大学卒業後に今までにないチャンスが広がるのです。そのまま海外に留まり働くチャンス、帰国して海外での大学生活から得たインスピレーションをもとに起業するチャンスです。


また日本で就職する場合でも国内の大学卒業生と比べて、年収がかなり高くなるというチャンスがあります。文科省の調査では、海外で学士を取得した人と国内の大学で学士を取得した人の平均年収の差が男性で70万円、女性で110万円ほどあると発表しています。男性は15%のアップ、女性は33%もアップしていることになります。実際、海外の有名ビジネススクール(※1)などを出ると初任給1000万円以上(年間)でオファーされることもあります。また海外の大学を卒業した人は経営者や役員になる割合がとても高くなっています。この調査結果だけを見ても、国内の一流大学に入学することに固執すべきでないのがわかります。


しかも世界の大学ランキング(Times Higher Education)(※2)では、日本国内最高レベルの東京大学でさえトップ10、いや20にも入れず、36位という順位なのです。このランキングを最初に見たときに、日本の大学の順位があまりにも低いことに驚きましたが、それは評価基準にある「大学の国際性」が大きな原因ではないかと考えました。なぜなら、日本中の秀才が集まる東大が、学力でこんな低いはずはない!と感じたからです。しかしながら調べてみると、国際性は評価のたった10%しか占めていませんでした。


さらに低評価な理由を調べたら、以下の3つの要素が関係していました。


①教育力
②研究力
③研究の影響力


すなわち、


①研究者の人数
②論文の数
論文の引用の数(※3)


などの数が少なく、これが大学ランキングを決める上での重要な評価基準となっており、日本の大学の特に弱かった部分が顕著になりました。客観的に数字で分析されているので、この結果は残念ながら事実として認めなくてはいけません。


1
毎年、ベスト5には入っているハーバード大学の校舎。

次に、「海外の大学に進学するにはどうしたらいいのか」、以下の2つの選択肢があります。


①日本の高校を卒業して、海外の大学を目指す方法があります。ただし、これはなかなか難しいことです。アメリカやイギリスなどの現地の受験生はもちろん、世界中から集まる受験生と熾烈な競争になります。ましてや、日本の大学入試のような文科省認定的な教科で受験できないからです。東大合格者数第1位の開成高校の生徒でも、40名が海外大学を受験しても数名しかイエール大学やハーバード大学のような名門大学に入学できないのです。日本の学校や塾での学習とは別な…日本の大学受験とは全く別な、特別な対策が必要となります。


②インターナショナルな教育を早い段階から受けるということです。海外の大学に進学するには、圧倒的な英語力が必要です。インターナショナルスクールでは学習する上で英語が基本ですし、普段からリーディング、ライティング、プレゼン、ディスカッションにも力を入れているので、通常の学校の授業とは別に英語塾などに通って海外進学の特別な準備をしなくても済むのです。つまり特別な対策をしなくても、日々のインターナショナルスクールでの学習の積み重ねが、そのまま自然と海外進学の対策となっているのです。


私が運営するローラスではケンブリッジ大学の国際カリキュラムを取り入れているので、それに沿って日々の授業で学んでいけば、オートマティックにA-level(※4)試験を受けられます。それが世界ランキングトップ20の大学を含む海外の大学への受験資格、入学資格となるのです。すなわちインターナショナルスクールでの学びが、海外の大学進学に繋がっているのです。


日本の子供たちは国内の一流大学に入るのに、多大な犠牲を払っています。小学校受験から大学入学に至るまで長期に渡って受験勉強に励み、塾に多額の授業料を払い、さらに浪人の場合も…。その時間、エネルギー、受験にかけるお金を、インターナショナルスクールそして海外での学びにかけてみてはいかがでしょうか? 現在、海外へ行き来しにくい状況ではありますが、コンフォートゾーンを抜け出し、世界に飛び出していくことが、その後の人生に大きな付加価値を与えてくれるのです。


【注釈】


海外の有名ビジネススクール(※1)
MBA(Master of Business Administrationの略で、日本語では経営学修士と呼ばれます)というビジネス学位を取得できる有名大学院のこと。有名な学校はアメリカならスタンフォード大学経営大学院、ハーバードビジネススクール、コロンビア大学ビジネススクール、イギリスならロンドンビジネススクールなどがあります。また最近では中国の中欧国際工商学院も評価が高くなっています。


世界の大学ランキング(Times Higher Education)(※2)
世界中の高等教育機関を様々な指標で順位付けしており、なかでもイギリスのTimes Higher Education社とイギリスの大学評価機関のクアクアレリ・シモンズ(QS)の世界ランキングが有名。


論文の引用の数(※3) 
論文が他の論文でも引用された数。 その回数が多ければ多いほど、それだけ影響力があり重要な論文とみなされます。日本は多くの研究機関において、ここ20年間で論文数の国際シェア順位が10%も低下しています。


A-level(※4)
General Certificate of Education, Advanced Levelの略。イギリスの大学入学資格として認められるプログラムのこと。日本の高校からイギリスの大学に進学するには、高校卒業後2年間、A-levelのプログラムを受講して合格しなければ、イギリスの大学に進学できません。イギリス大学は、このA-levelの成績によって、入学が許可されるのです。


インターナショナルスクール


ローラスインターナショナルスクールオブサイエンス 学園長
日置麻実さん

東京、神奈川に8校のSTEMインターナショナルスクール、英語スクールを運営。日本に未来のイノベーターをたくさん輩出することを使命とする。上智大学外国語学部英語学科卒。

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