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 [ライフ]21世紀脳を持つ子供の育て方第6回「ICTの授業はAI時代の土台になる学びです」

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[ライフ]21世紀脳を持つ子供の育て方第6回「ICTの授業はAI時代の土台になる学びです」

2019.09.14

これからとってもAIが欠かせない毎日になっていく未来の中で、子供たちに必要なデジタルのスキルや教育など、今回はICTについて取り上げます。

「最近のデジタル機器に触れる学びこそ子供のデジタル脳を作る最短で唯一の道」

私たちはAI時代に生きています。今、世界ではものすごい速さでデジタル技術革新が進んでおり、特にAIの台頭には目を見張るものがあります。少し前になりますが、AIが碁の世界チャンピオンに勝ったことがニュースになりましたが、今、AIで人間以上の能力や成果をあげても、世の中の人々はそれほど驚かなくなっています。なぜなら、AIは家でも、職場でも、街中でも、ありとあらゆるシステムに組み込まれ、今や空気のような日常的な存在になっているからです。そして様々な分野で使われています。医療では蓄積された医療データを解析し、病気の早期発見や治療に役立てています。警察や警備系では、監視カメラの映像を解析して怪しい人物を特定するなどセキュリティにも貢献しています。そしてまた、教育の分野でもAIは、生徒の苦手な分野を洗い出し、その生徒に最適な教材をカスタマイズして教育するのにも利用されているのです。オックスフォード大学のマイケル・オズボーン氏がAIの台頭によって、この「10年間で消える職業、消えない職業」という研究成果を発表しました。コンピューターの強みである統計的処理、書類作成、計算などをする事務職は消える職業に入ります。反対に教師、医師など人間力が必要な職業、そして数学者やシステムエンジニアなどAIをコントロールする側に立つ職業は消えないと分析されていました。いわゆる処理系な職業は消え、自ら判断の必要なクリエイティブ系な職業は残るのです。しかし、AIがあらゆる分野で使われる以上、例え教師や医師であっても、AIもしくはプログラミングを理解して活用する必要は出てくるでしょう。スティーブ・ジョブズが言ったように、現代ではプログラミングは誰もが身につけるべきリベラルアーツ(※1)なのです。

プログラミングを学ぶことで得られるのはコーディングスキルだけではありません。物事を順序だてて考える論理的思考も促します。ローラスインターナショナルでは、幼稚園の年長からロボットプログラミングを始めますが、ロボットをプログラムで動かす際、マップ上のゴールにたどり着かせるために、障害物を避けながら曲がったり進んだりさせなければいけません。そして障害にぶつかったら皆で考えながらデバッグ(※2)します。このように何度もやり直しながらゴールに到達。日本の教育は正解、不正解の2択教育ですが、プログラミングは不正解は当たり前、間違ったら何度でもやり直せば良い、という今までの常識をひっくり返すような教育です。

ローラスインターナショナル
ローラスインターナショナルでは幼稚園の年長からロボットプログラミングを学習します。目的に到達できるまで、何度もやり直しを繰り返します。

ICTとはInformation and Communication Technologyの略ですが、主にコンピューターを使いこなすための学びです。最初はタイピングの仕方から始まります。また、ローラスインターナショナルのプロジェクト型学習(※3)では、コンピューターを使いこなすことが必須です。プロジェクト型学習では、生徒たちは自分で問題についてリサーチしますが、その際、インターネットは非常に有効です。リサーチの結果をまとめるために、表やグラフの機能も使います。また、プロトタイプ(※4)を作るときに、Tinkercadというソフトを使ってデザインします。そして研究のシェアにはPowerPointを使ってプレゼンします。学習を進める過程で、iPadやグーグルクロームブックは手放せません。ICTの授業は全授業の土台となる学びで、3Dプリンターやドローン、VRなどの最新イノベーションも使います。

子供をあまりデジタル機器に触れさせたくないというパパもいるかもしれませんが、これからのAI時代を歩む子供たちには、ひとつでも多くの最新デジタル機器を持たせ、それを使いこなすスキルと能力を育んであげたいものです。最新デジタル機器に多く触れさせることが、子供のデジタル脳を作る最短で唯一の道なのです。

ローラスインターナショナル
インターネットでの検索からプログラミング、レポートのまとめまで、プロジェクト型学習では、パソコンを使いこなすスキルも学んでいきます。

リベラルアーツ(※1)
単純に「教養」と訳されることが多いですが、リベラルアーツの概念は古代ギリシャにまで遡り、「自由民として教養を高める教育」のことをいい、人間を自由にするための知識、スキルのことを指します。

デバッグ(※2)
デバッグ=debug。直訳すると虫を取り除くこと。転じて、コンピュータープログラムや電気機器の中のバグや欠陥を発見し、正しく動作するように修正する作業のことをデバッグといいます。

プロジェクト型学習(※3)
Project Based Learningと呼ばれる学習法です。テーマに基づいて生徒が自ら「課題を見つけ、調査をし、結果をまとめて発表する」という一連の流れに沿って学んでいく学習法です。

プロトタイプ(※4)
実験的に作られる試作品のこと。ローラスインターナショナルの生徒たちが自由な発想で作り上げるそれぞれのプロトタイプには、どれひとつ同じものがないことに驚かされます。

日置麻実さん

日置麻実さん
ローラスインターナショナルスクールオブサイエンス 学園長。
東京、神奈川に8校のSTEMインターナショナルスクール、英語スクールを運営。日本に未来のイノベーターをたくさん輩出することを使命とする。上智大学外国語学部英語学科卒。

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