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【試乗レビュー】中国ブランドのEVカー!BYD ATTO 3はどんなクルマ?

【試乗レビュー】中国ブランドのEVカー!BYD ATTO 3はどんなクルマ?

中国・広東省深センに本社を置くブランド「BYD」。今年1月に日本国内で発売されたばかりの「ATTO 3」は今話題となっているEVカーです。その試乗車に乗ってきました。

注目の電気自動車はどんな走りをするのか?

前述の通り中国ブランドのBYD。この会社は1995年にバッテリーメーカーとして創業、2003年から自動車製造を始めた新興ブランドなので、日本での展開も注目を集めています。

世界市場を俯瞰で見ると、BYDの電気自動車の販売台数は世界No.1(EV/PHEV/FCV・台数情報出展:マークラインズ(株))となっていて、ハイブリッド車を含めるとすでにテスラを抜いているよう。それだけ実績があるブランドですが、日本ではまだ珍しいクルマなのがこの「ATTO 3」(アット スリー)です。
全幅1875mmはやや広めで、3ナンバーのフルCセグメント。比較的若い世代のファミリーに使いやすそう。全高が1615mmに抑えられているせいか、精悍でスポーティーに見えます。

バッテリーメーカーとして創業したBYDらしく、得意としているのは車体底部に備わる「ブレードバッテリー」。リン酸鉄リチウムイオンを効率的に配し、58.56kWhの電池容量を持つ。1回の充電でカタログ値470kmの航続距離(WLTC値 国土交通省審査値)は、車重1750kgを考えると効率が良さそう。
乗り心地は快適。ただ、コーナーでは大き目にロールする。攻めるクルマではないにせよ、見た目が精悍なのでついハンドルを振りたくなります。ファミリーカーのチューニングにしているためなのか、少し気になるところ。
一方、高速道路ではとても乗りやすい。加速は電気自動車らしく申し分なく、サスペンションの動きは体が慣れるまで気になる程度ですが、ハンドルは大きく取られることがなく、ブレーキはとてもよく効き、安定した走りでした。

もしかしたら中国の道路事情や好みに寄っているのでしょうか。もちろん、そんな細かいことを気にしなくても、慣れの問題なのでしょうけど。
ドアまわりはかっちりしていて、デザインも良いボディ。側面の波打つようなデザインは、日本の板金技術で作られているのだそう。

リアのハッチゲートはパワーテールゲートが採用。可倒式の後部シートによりトランクスペースは440~1340Lもある。随所に今どきのクルマに備わっていてほしい機能がちゃんとあります。
室内のテーマは「フィットネスジム&ミュージック」。ダッシュボードは筋肉を想起したデザインだという。また、大型の12.8インチディスプレイは縦にも旋回し、カーナビなどで使いやすい。
最大出力150kW(204PS)、最大トルク310N・mを産むモーターは、独自のEV専用設計「e-Platform 3.0」。ブレードバッテリーと合わせて効率の良い心臓部。
急速充電のCHAdeMOと普通充電接続がフロント右に差込口がある。電気自動車を考える時、必ず気になる充電スポットだが、まだ台数が少ないからか首都圏でもすんなり充電できます。

ちなみに、急速充電時は約30分で30~80%。高速道路のSAでは充電スポットも充実してきているので、いつか遠乗りしてみたい!

これでいいじゃん!という走りと質感

全体的な感想としては、「これでいいじゃん!」というクルマです。決して中国ブランドを侮っているわけでなく、クルマを趣味で乗る人でも、性能と価格がうまくバランスしていると感じるはずの一台。筆者が乗る空冷エンジンのポイント点火車とは比べるまでもないけど、とにかく快適で実用的なATTO 3でした。
車名/BYD ATTO 3
価格/440万円~
<主要諸元>
全長×全幅×全高×ホイールベース/4455×1875×1615×2720mm
車両重量/1750kg
乗車定員/5名
一充電走行距離/470km
電動機/交流同期電動機
定格出力/65kW
最高出力(ネット値)/150(204)kW(PS)/5000-8000rpm
最大トルク(ネット値)/310(31.6)N.m(kgm)/0-4433rpm
パワーバッテリー/ リチウムイオン電池
総電圧/390.4V
総電力量/58.56kWh
トランスミッション 1 段固定式
使用タイヤサイズ 235/50 R18

●BYD Auto Japan
撮影/能勢博史
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