【九島辰也レポート】先の見えないコロナ禍での想いがハーレーダビッドソンにたどり着いた!
41年ぶりの2輪車教習である。目的はハーレーダビッドソンに乗るため。忘れかけていた長年の想いに向かって歩みを進めることにした。
きっかけはコロナ禍でのクルマの販売状況。聞けば、ジープが絶好調に売れている。象徴となるラングラーは年間5000台以上というから驚きだ。90年代は500台少々だったのだからおよそ10倍である。理由は三密を避けるためのアウトドアブームもそうだが、「いつか乗りたい!」という想いを叶える人も多いようだ。先の見えない状況でそんな行動をするのはわからなくない。ジープ以外にも、アバルトのようなマニアックなクルマがウケているらしい。
それを自分に置き換えると、ハーレーダビッドソンとなる。多感な時期スクリーンの中でその姿をたくさん観せられたのが関係している。「ハーレーダビッドソン&マルボロマン」から「西部警察」まで、かっこいい大人の必須アイテムだ。
ということで、16歳の時に中型限定免許を取得したコヤマドライビングスクール二子玉川校へ入校した。そう、41年ぶりだ。ちなみに今は400ccまでのかつての“チュウメン”を普通二輪と呼び、 “ゲンテイカイジョ”を大型二輪と呼ぶ。時代が変われば呼び名も変わる。
なぜハーレーダビッドソンを乗るためにコヤマドライビングスクール二子玉川校を選んだかというと、ここにはハーレーの教習バイクがあるからだ。ちなみに東京と神奈川では初のハーレー特別プラン(教習・検定すべて実施2010年10月5日コヤマドライビングスクール調べ)なのだ。すべての教習・検定をハーレー883Rで行い、料金は通常の大型二輪教習と同額。「足が届かないかも…」と不安な方でもシートの位置が低いため、実は教習用バイクとしても優れている。また、直進安定性に優れており、シート幅が広く、ロングツーリングでも疲れにくい。さらに、あの重厚なエンジン音も体感できるので、ハーレー購入を決めている方はもちろん、「いつかはハーレーに」とお考えの方も、今から慣れておいてソンはないかと。
免許を取る前からハーレーに乗れるのだからこんな都合のいい話はない。教習1日目からワクワクだ。教習時間は12時間で、学科は免除される。普通二輪を持っているのがその理由。第一段階、第二段階、それぞれの見極めがあり、卒検を迎える。ここ数年ほとんどまともにバイクを走らせてこなかったが、なんとなく身体が覚えているのが不思議だ。一本橋、スラローム、波状路、クランクとだんだん身体が動いてくる。インストラクターの指導もいい感じ。若い人が多く、元気があって明るく一から教えてくれる。指摘は的確で、そこに注意しながら走っているとだんだんスキルアップしてくるのが分かる。おかげで最短時間で終了した。
教習バイクでハーレーを選ぶのは、免許取得後ハーレーに乗る上でのメリットもある。キーシリンダーの位置やウィンカーの操作が個性的だからだ。それを知っとく、もしくは慣れておくのは賢い手法であろう。
さて、そんな憧れのハーレーダビッドソンだが、最近モデルラインナップが幅広くなっている。アドベンチャータイプのPan America(パン アメリカ)が7月に導入される予定。もちろん、そもそも好きなクルーザータイプのFat Bobや教習所でお世話になったストリート系も魅力たっぷり。カスタムパーツも揃っているから自分色に染めるのも楽しいだろう。う〜ん、妄想は膨らむ。
ところで、最近思うのだが、バイカーは基本的にお洒落な人が多い。きっとバイクにこだわっている人は、ファッションまで合わせてスタイルを完結させているのだろう。誰かが言っていたが、バイクは単体ではなく人がまたがった状態を踏まえてデザインされているそうだ。となれば、そのバイクをカッコよく見せられるかどうかはバイカーによって決まる。
そう考えると、バイクコーデが頭に膨らむ。ブーツやグローブなど必須アイテムを取り入れながらのコーディネイトは腕の見せ所だ。ロングツーリングならブルゾンでも街乗りならテーラードジャケも悪くないだろう。白シャツとジレってのは新鮮かも。おっと、忘れていたが、ヘルメットも重要なファッションアイテムとなる。服装と状況によって最低でもフルフェイスとジェット型の2種類は必要だ。まずはBELLのフルフェイスでコーディネイトかな。
なんて感じの五十路での「ハーレーに乗りたい大作戦」。いくつになっても男の夢は膨らみます! あ、片岡義男の「湾岸道路」もう一回観ようっと……。
※教習シーンは校外から撮影しています。
●ハーレーダビッドソン ジャパン
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