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第15回/国際化が進む日本においてどんどん増えているインター。実は多種多様にあるんです!

第15回/国際化が進む日本においてどんどん増えているインター。実は多種多様にあるんです!

ひとえに日本でインターナショナルスクールといっても、アメリカンスクール、ブリティッシュスクール、チャイナスクール、そして国際学校と様々なものがあります。今回はその違いについて紹介していきます。

さわやかな初夏の日差しと風薫る季節になりました。新型コロナウィルス感染における緊急事態宣言も徐々に解除されておりますが、インターナショナルスクールは通常6月でアカデミックイヤー(※1)が終わってしまいますので、学校再開は長い長い夏休みを経て9月からというところが多いようです。日本でインターナショナルスクールと言っても、その種類は多岐にわたっています。もともとインターナショナルスクールは外国人の子弟、Expat(駐在員)や大使館員の子息のための学校で、大まかに国別の民族学校と国際学校に区分されます。


外国駐在の家族が母国に戻るときに子供が困らないようにと、その母国の教育制度を取り入れた学校を民族学校と定義されています。例えば東京ではASIJ(アメリカンスクール)、British School(ブリティッシュスクール)、東京横浜ドイツ学園、東京国際フランス学園などがその代表格です。アメリカンスクールとブリティッシュスクールは言語が英語ですので、アメリカ人やイギリス人以外の国籍の家族たちからの人気も高いようです。ただやはり生徒の入学基準はそれぞれ、アメリカ人、イギリス人と母国の子息が優先的になります。またここ数年、日本人に注目を浴びているのがインドのインターナショナルスクールIndian International School(インディアン インターナショナル スクール)です。インドは公用語が英語ということと、学費が安いこと、2桁の九九で有名なインド式算数教育(※2)が人気の理由になっています。ただ英語がインド寄りな感じ例えばになってしまうのが懸念事項かもしれません。


また東京には昔からあるSt.Mary''s(セント・メリーズ・インターナショナル・スクール)やSeisen International School(清泉インターナショナルスクール)、TIS(東京インターナショナルスクール)など、一般的に特定の国籍にはこだわらない世界共通の教育校を国際学校と定義されています。例えば1つの国籍が20%以上にならないようになど各インターナショナルスクールで規定があるようです。


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日本では国際化が進むに連れ、子供が英語を自由に使えるように、グローバルに活躍できるようにと願ってインターナショナルスクールに関心を持つ日本人保護者の方が多くなってきております。インターナショナルプリスクール・キンダーの数は急激に増えており、今国内では500校以上あると言われています。また小中高まであるインターナショナルスクール(以下インターに略)の拡張、新設が相次いでおり、Harrow (ハーロー校)やRugby (ラグビー校)などイギリスの有名名門ボーディングスクール(※3)も北海道や東北地方に進出が予定されています。まさに日本はインター戦国時代と言っても過言ではありません。


しかしながら通常インターでは日本人は少数しかいません。様々な条件が日本人家庭に合わないことが多々あるのです。駐在員でしたら会社が駐在中は家族の学費を払ってくれるので問題ないのですが、学費が非常に高くてトータルで年間300万円以上かかるところも多いようです。またインターで日本語をしっかり勉強しているところはほとんどないので、当然日本語力が弱くなる傾向にあります。また学校側と親御さんとの間のコミュニケーションは全て英語になるので、両親、あるいはどちらかが英語が堪能でなければなりません。


我がローラスインターナショナルは、日本人の子供たちにグローバルな教育と英語教育環境を!と願い創立したスクールですので、日本人の要望に極力合わせた教育にしております。学費は老舗の日本のインターよりはずっと低く抑えております。また日本語のレッスンは週3回、日本語アフタースクールもあり、最低でも日本の学校と同じレベルを保つことができます。また日本人スタッフが対応いたしますので、ご両親の英語力は問いません。そしてインターのカリキュラムは一般に理系が弱いのですが、ローラスは独自のSTEM(※4)をカリキュラムの中心に据えた日本初のサイエンススクールで、問題解決力も大事にします。このように一概にインターといっても多種多様。単なる英語教育だけでは選べません!


アカデミックイヤー(※1)
1学年の学年度のこと。日本の学年度の始まりは4月からですが、9月から学年度開始が議論されています。欧米や中国は学年度開始は9月からで6月までの9ヶ月。オーストラリア、ニュージーランドは学年度開始が2月からで10月までの9ヶ月。


インド式数学教育(※2)
20×20までの九九を学習する独特な計算方法で有名。歴史的にもインドで0(ゼロ)の概念が確立されたこと、現在世界中でインド人のエンジニアが活躍するなど、インドは数学に滅法強い国と世界中から認識されています。


ボーディングスクール(※3)
全寮制の学校で寄宿学校とも言われます。16世紀にイギリスで創設され、ヨーロッパ、アメリカに広がります。寮生活を通して勉学だけでなく、礼儀やコミュニケーション力、人脈などを会得し、世界に通用するグローバルリーダーになるための基礎を磨きます。有名なところではイギリスのEton(イートン校)、Harrow(ハーロー校)、スイスのLe Rosey(ル・ロゼ学院)、アメリカのPhillips Academy(フィリップス・アカデミー)、St. Paul School(セント・ポールズ・スクール)など。学費は年間500万円~1200万円程度。海外名門校はとにかく教育費が高額です。


STEM(※4)
STEMとはScience、Technology、Engineering、Mathematicsの頭文字をとったもので、それぞれの分野を統合し、問題解決のプロセスを学ぶ21世紀型の教育法。アメリカで始まり世界的に潮流となっています。


インターナショナルスクール


日置麻実さん
ローラスインターナショナルスクールオブサイエンス 学園長
東京、神奈川に8校のSTEMインターナショナルスクール、英語スクールを運営。日本に未来のイノベーターをたくさん輩出することを使命とする。上智大学外国語学部英語学科卒。

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