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ヒョンデ WRCレースカー「Hyundai i20 N Rally1 Hybrid」

ヒョンデ WRCレースカー「Hyundai i20 N Rally1 Hybrid」

2024年のWRC世界ラリー選手権は、第13戦「ラリージャパン」が終了し、今期の幕を閉じました。白熱のタイトル争いで最後まで目が離せないWRCとなった中で、ヒョンデのラリーマシン「Hyundai i20 N Rally1 Hybrid」を体験! 迫力のナビシートからレポート。

ラリージャパンの本物コースを体験

11月21~24日の4日間、WRC世界ラリー選手権第13戦「ラリージャパン」が開催。そのさなか、編集部ではヒョンデのコドライバー(助手席)のシートに乗せてもらえるという貴重な体験ができると聞いて、愛知県の豊田スタジアムへ。

普段はサッカーやラグビーなどの競技が行われている豊田スタジアムですが、ラリージャパンの期間中はフィールドにアスファルトを張ってコースが特設され、豊田スタジアムSSSとして競技が行われます。その本物のコース上での試乗は、レース開催直前ということもあって緊張感のある現場でした。
乗るのはカメラマンの能勢さん。レーシングスーツに着替えて出番を待ちます。
レーシングカーなので安全装備は当然ですが、車内は本物の迫力。ヘルメットをかぶり、すっぽり入るバケットシートとパッド、さらにハーネスで体はがっちりホールドされて、いざ出発。

Hyundai i20 N Rally1 Hybridに乗ってラリー走行を体験

Hyundai i20 N Rally1 Hybridは迫力あるエグゾースト音を残してコースへ。最初はゆっくりタイヤを温めていましたが、2周目はいい感じに攻めてくれています。カメラマン能勢さんは大丈夫でしょうか?
だいぶ手加減はしてくれていると思うのですが、コースのすぐ横で見ているとかなりの迫力。タイヤのスキール音や匂いがたまりません。

Hyundai i20 N Rally1 Hybridのボディに入る「N」は、2012年以降のヒョンデ高性能モデルの証。2019年には念願のWRC初優勝も果たしているヒョンデ、現在市販されているIONIQ 5 Nにこの「N」を受け継いでいます。
能勢カメラマンは「ぜんぜん余裕~」と言って帰ってきたものの、少しコントっぽかったです。あまり写真は撮れていません。だいぶ手加減してくれていたはずですが、タイトな豊田スタジアムSSSでは強烈なGがかかります。カメラはずっと横を向いちゃっていたよう。
レースの醍醐味は言うまでもなく、五感と本能を刺激してくれること。唸るエンジン音、タイヤが溶ける匂い、体全体に感じるGを感じながら、気持ちの良い緊張感が伝わってきます。レースの現場を知る人達がBEV(電気自動車)を作っているというのは興味深いですね。

コースのアスファルトはこのラリージャパンのために張られているので、綺麗に走れるのでしょう。体験ドライブとはいえ、無駄を感じさせないクルマの動きにも心が躍ります。
ほとんど減速していないまま綺麗にコースをまわる。クルマを限界まで操り、コンマ秒を争うレースは美しい。試乗会ではドライバー、コドライバーの息遣いまであらためて垣間見た気がします。

ちなみに動力はエンジンとEVモーターのハイブリッドですが、体感的には全く分からなかったよう。
もちろんチームプレーが勝敗を分けるレースでは、常に最高の状態を作り続ける努力も。ピットには3組の各選手が乗りる車両が上がっていて、常にクルーがチェックしていました。
撮影をしたのは木曜日。平日にもかかわらず、これから始まるラリージャパンを一目見ようと豊田スタジアムはお祭りムードの大盛況。ヒョンデはミニ四駆会場やドライブシミュレーターなどで盛り上がっていました。
IONIQ 5 Nのミニ四駆は韓国限定らしく、日本未発売。ヒョンデのブースにはミニ四駆サーキットも設置されて、親子で楽しんでいました。

最後まで白熱したWRC

このラリージャパンで2024年シーズンは全大会が終了となり、全ての選手権が決着。ヒョンデのティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ組(Hyundai i20 N Rally1 Hybrid)は悲願のドライバーズタイトルを初獲得。

最後まで同じヒョンデのチームメイト、オット・タナク/マルティン・ヤルヴェオヤ組と競っていました。
マニュファクチャラー選手権では首位のヒョンデが15点のリードを持って最終戦を迎えたものの、ヒョンデの3台それぞれがマシントラブルやクラッシュに見舞われたことで、結果的にトヨタが逆転。
そんな最終戦まで目が離せない大接戦のWRCでしたが、あらためてヒョンデはレースでの強さが印象深い2024年でした。
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