TOP / CAR & BIKE / 【作りかけトンネル】秩父市の大滝トンネル内部と一時遮断された観光地の今をレポート
【作りかけトンネル】秩父市の大滝トンネル内部と一時遮断された観光地の今をレポート

【作りかけトンネル】秩父市の大滝トンネル内部と一時遮断された観光地の今をレポート

完成前の大滝トンネルの暫定供用が決定。埼玉県秩父市にある国道140号線の落石を起因とした通行止めへの対応として、暫定供用されたこのトンネルから三峰神社方面へ向かい、一時遮断されてしまった観光地の今を取材しに行ってきました。

大滝トンネル暫定供用までの経緯

2025年7月に埼玉県秩父市大滝地区にある国道140号線で落石による通行止めが発生。国道140号線は東京方面・秩父市街から、三峰神社や大滝温泉といった観光地を繋ぎ、山梨方面へ向かう幹線道路でありながら、迂回路がないルートです。復旧が長期間にわたり、住民の避難や物流への影響を考慮されて、完成前の大滝トンネルを暫定的に通行可能になりました。
引用元/埼玉県西関東連絡道路建設事務所。
大滝トンネルは埼玉県(関越自動車道 花園IC)と山梨県(新山梨環状道路)とを結ぶ、西関東連絡道路の事業の一環として建設。令和4年5月より掘削開始、令和6年3月19日に貫通しています。

今回通行止めとなった国道140号線は平成10年以降の約20年間で大規模崩落6回、落石は20回以上発生している危険な場所で、各方面から新たなルート確保が求められている場所でした。

実際に大滝トンネルを走行

トンネル内の路面はややうねっているものの、平らなのでクルマで走行する分にはほとんど問題がありません。ただし、速度は15㎞以下、歩行者、自転車、二輪、ミニカーは通行不可です。反対車線を走行するクルマのナンバーを見ると、県内ナンバーの他、群馬や茨城方面のナンバーが目立ちました。
数分でトンネル出口を抜けました。右折すると三峰神社や山梨方面、左折すると大滝温泉に向かうことができます。大滝温泉は一部施設が休業になっていましたが、このトンネル開通に合わせて営業再開しているようです。温泉方面に向かう県内ナンバーのクルマも数台見かけました。通行止め前、この辺りに毎週のように取材に来ていたため、賑やかな雰囲気が戻りつつあることにホッとしました。

観光地の現状を見に三峰神社方面へ向かう

今回は観光地としての賑わいが戻っているのかを確認するため、人気スポットである三峰神社方面に向かいます。
上画像は神社下にある村営駐車場の様子です。平日でありながら6割程度は埋まっているようです。道中でもかなりの数のクルマとすれ違ったので、客足はかなり戻っているのではないでしょうか。
神社手前にある茶屋にはかなりの観光客が見られました。平地は猛暑日でしたが、この茶屋あたりは高度1000m近い場所にあるため涼しく、とても快適過ごせる場所です。実は初めて来たのですが、この地に降り立ってみると、人気である理由が分かった気がします。
こちらの茶屋では甘酒チャイやグリーンカレーといった、エスニックなメニューもラインナップ。一味違った味を楽しみたい人に良いかもしれません。
最後に麓にある二瀬ダムを訪れて、取材は終了です。完成前の大滝トンネルについていろいろ調べてみた結果、利用者の知らないところでインフラが整備され、そのおかげでドライブや観光を楽しめていることを実感しました。

今回の大滝トンネルの暫定供用は、工事に関係する人々の陰ながらの努力結果だと思います。たまには何気なく走る道路に思いを巡らせて、ドライブを楽しむのもいいのではないでしょうか。
取材・文/田中一馬
  • SHARE   
  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • Pinterest
同じカテゴリの記事一覧
RECOMMENDS