[クルマ]憧れフェラーリの最新モデルは性能もデザインも完全無欠!
どうやら国内でフェラーリの新車を買おうとすると運が良くて1年、たいていは2年ほど待たされるようです。
ご承知の通り、フェラーリの年間生産台数は8000台を少し上回る程度(2017年)。すると、土日フル稼働でも一日あたり20台ちょっと。
イケてる定食屋の限定ランチほどの数でしょうか。これを世界中のユーザーが取り合うのですから、倍率は特製メンチカツ定食の比ではないでしょう。
去年の今頃、ブルムバーグのインタビューで「1万台程度まで増産予定」と語っていたマルキオンネCEOも鬼籍に入ってしまいましたので、それもどうなることやら。なにしろ1万台以下の販売量であれば、各国の環境規制ルールの適用外となり、大手を振って自然吸気エンジンでパワーを搾り出せるのですから。
ちなみに、同じくマルキオンネCEOが語っていたFUV計画(フェラーリのSUV、なのでFUVですって)も、株価をにらんだリップサービスという下馬評通り、先行きは不透明。むしろアニエリ家直系の経営となった今、「なかったことに」なる可能性の方が大きいような…。
ともあれ、生産キャパが限られている中で「ピスタ」はまだしも、その「スパイダー」までリリースしてくるフェラーリには男気すら感じられます。市場における希少性や、渇望感を狙った商法などと、知ったかぶりのエコノミストは言いますが、マラネロの工場を見たことないのでしょうね。8000台で精一杯なんだってば!F1戦うのには、これで十分なんだって!わかってくださいよ、ほんとにもう。
Ferrari 488 Pista Spyder
フェラーリ 488 ピスタ スパイダー
価格未定
先ごろリリースされたばかりの「ピスタ」は、イタリア語で「サーキット」の意味を持たされたスペシャルマシン。
V8ツインターボエンジンをミッドシップしつつ、電動ハードトップを装備した優美極まりないアピアランスは歴代限定モデルの中でも、ダントツの出来栄えです。
モデル末期の「テコ入れ」などと、わかったようなことを言われがちなのがV8モデルの歴代スペチアーレ。テコ入れなんかしなくたって完売するのがフェラーリなのですから、的外れも甚だしいものです。
ピスタはチャレンジストラダーレやスクーデリア同様、走りの性能をさらに先鋭化し、その都度マラネロが持てる技術の粋を注ぎ込んだ限定モデル。
その電動オープンモデル「スパイダー」がいつもながら「電動でせっかくの軽量化が!?」「オープン化で剛性が!?」とザワつきますが、それは杞憂です。ほぼ720馬力を発揮するクルマで、100kg増えたからってパフォーマンスに影響がある訳ないし、剛性なんてテストドライバーが使えばいい「ニュアンス」で、サーキット以外でいいことあるんですかねって感じ。
それよりも、素直に「マラネロの、いや世界のベストエンジン(2018インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーを獲得!)の咆哮をより耳に近いところで楽しめる」ことに喜びを感じる方が幸せじゃね?
きっと、フェラーリはそんな風にポジティブな人々の集合体なのですよ。
他にも「プロでないドライバーでもレーシングカー並みに走れる」ための装備は、サス、デフ、トラコン、ブレーキに至るまでほぼほぼF1並み!というか、F1勝つためにクルマ売ってる会社ですから、市販車へのフィードバックなんざ朝飯前なのでしょうね。
フェラーリ 488 ピスタ スパイダーが3分でわかるおせっかい解説
1.エアロダイナミクスなスタイリングの必要性
フェラーリの場合、エアロダイナミクスといえば目に見えるボディラインやスポイラーよりも、大きなダクトやシャシーの下面がポイント。
デザイナーのこだわりとかでなく、あくまで性能を優先したもので、いわゆるフラットアンダー、エンドデフューズの手法…つまりF1と同じコンセプト。走行時、上面のダウンフォースよりも下面に発生する負圧をコントロールし、高速時は路面に張り付かせるのです。
2.車名「ピスタ」に込められた憶い
1380kgの車重はピスタより100kg増量ですが、公式リリースでは0-100km/h:2.85秒も最高速340km/hも共通しています。オープン化のネガ、一切なしということに他なりませんね。
でもって、怒涛のパフォーマンスはアクセルを踏むだけ、レーサー並みのコーナリングもステアリングをひねるだけで手にはいるピスタ。プランシングホース、跳ね馬と呼ぶにはいささか優しすぎるかもしれませんね。
3.スポーツドライビングを楽しむための空間
もうね、ピスタの公式プロモーションビデオがカッコ良すぎで、マーベルとかアイアンマンとか目じゃないので、ぜひご覧いただきたい。
だいたい、登場からしてGTEマシンをブチ抜いて、最後は公道をかっ飛びデートってストーリー、フェラーリしかできない芸当。これ、スパイダーに置き換えてもあながちハズれてないはず。とはいえ、くれぐれも公道で真似しないでくださいね。
フェラーリ・ジャパン(☎03-6890-6200)