ドーナツ好きが目指す「目黒川ロータス」マニアも唸る食感の秘密とは？

東京・中目黒に、ドーナツの口どけの良さが評判を呼ぶベーカリー「目黒川ロータス」があります。その美味しさは口コミで瞬く間に広がり、休日になると日本中のドーナツ好きが、甘美な進化系ドーナツを求めて集まるといいます。その店舗と工房に突撃取材！

もちっとふんわり、その秘密はパン作りからヒントを得た湯種生地

発酵後に空気にさらしている湯種生地。

作業は朝6時前から。もちろん、作るのはドーナツだけではなく、ベーカリーとして多種多様のパンを作っています。しかも、この店の商品だけではなく、他店のメニューもここで作られているそうです。

さて、いよいよドーナツ作りの工程へ。まずは、口どけのいい、もちっとふんわり食感の理由。

その答えは、じっくり時間をかけて発酵させた北海道産小麦の湯種（ゆだね）生地を使用することにあるそうです。しかも発酵が終わった後、空気にさらしておくことで、生地がふっくらとしてくるんだそう。

パンツ作りのノウハウが、ドーナツの不思議な食感に活きているんですね。

生地がふっくら膨らんできました。

その生地を180℃の高温で両面をきつね色になるまでカリッと揚げていきます。「ぜったい美味しいやつ」のいい匂いです。

湯種生地のドーナツの両面をカリッと揚げています。

揚げたてをこのまま食べてみたい、くらいいい匂い。

そしてシュガー、シナモンシュガー、コーヒークリームの種類ごとに最終的な仕上げを施し、それぞれの美しい形が完成します。

１個ずつ優しく丁寧にシュガーをまぶします。

香ばしいシナモンシュガーもコーティング。

クリームを充填する穴を１個ずつ開けています。

絶品コーヒークリーム充填中です。

オーガニックチョコレートとオリジナルブレンドのコーヒー豆をトッピング。

型抜きしたクッキーの生地のよう

アップルサイダードーナツの生地を見せてもらって、ちょっと驚きました。白くない、オリーブのような色合いで、ふっくらというよりはクッキー生地のようなぴったりした印象でした。

実はこの生地、北海道産小麦粉に全粒粉を配合、そこにリンゴのコンポートと、アップルジュース(有機りんご果汁100%)をミックス。さらにシナモン、オールスパイスといった香辛料も混ぜ合わせているのです。

揚げた段階でオールドファッションにように開くようにアップルサイダードーナツの生地に切り込みを入れます。

最初は油に沈んでいた生地が、徐々に膨らんでフライヤーの中で開花したように上がってきます。

最初は比重が重くて沈んでいます。

やがて表面がキレイに開いて浮かび上がってきます。

粗熱を取った後、ラム酒をベースにしたグレーズでコーティング。カリッとクールビューティなドーナツの完成です。

ラム酒ベースのグレーズをたっぷりコーティング。

もうガマンできない！実食です！

さて、もうガマンできません。次は４種類それぞれを実食して、そのクセになる味わいをレポートします。

シンプルでオシャレな紙袋でテイクアウト。

ドーナツシュガー
もちっとふんわり。目黒川ロータスのドーナツを象徴する逸品です。この口どけの良さはほかではなかなか味わえません。揚げたてのドーナツ全体に何度も優しく振りかけられるきめ細かなシュガーは、生地の美味しさを引き出す最高の演出。何個でも食べたい、優しく包容力のある味わいです。

商品名／ドーナツシュガー
価格／200円

ドーナツシュガーの断面。

ドーナツシナモンシュガー
こちらも、もちっとふんわり食感がたまりません。ただしフレーバーはちょっぴり大人っぽい。厳選したオーガニックシナモンを素材にした自家製シナモンシュガーを揚げたてドーナツに、何度もたっぷりまぶします。オーガニックシナモンのキリリとしたスパイシーさが、程よい甘味を引き立てて、大人が楽しむ味わい。

商品名／ドーナツシナモンシュガー
価格／200円

ドーナツシナモンシュガーの断面。

ドーナツコーヒークリーム
ロータスバゲットがこだわったオーガニックコーヒーを使用した特製クリームは、飽きのこないたんぱくさながら、味蕾から記憶中枢をしっかりと支配する味わいです。カカオ61％のオーガニックチョコレートにオリジナルブレンドのコーヒー豆を加えたトッピングも、ちょっとビターな高級感をアピール。