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【キッチンカーの世界】元会社員と20代元パティシエが営む2つの「Red Barn cafe」

【キッチンカーの世界】元会社員と20代元パティシエが営む2つの「Red Barn cafe」

イベント会場や街中で見かけるキッチンカー。その車内はどうなっているのでしょうか? キッチンカー「Red Barn cafe」と「Red Barn cafe "K"」の中を見せてもらいつつ、話をうかがいました。

元自動車メーカー勤務のオーナーが手掛ける「Red Barn cafe」

「Red Barn cafe」は、エンジ色のフードトレーラー「CKKS」(牽引車「クライスラー PTクルーザー」)で、キューバサンドなどを提供する店です。
オーナーの野口さんは、元海外自動車メーカーでメカニックを担当していた人。もともと飲食店を持ちたいという夢があり店舗を探していたところ、出店場所に応じて商材が変えられる移動販売に魅力を感じたといいます。やがて退職する4年前から、休日にキッチンカーの副業を始めたそう。最初に購入したキッチンカーは、スズキの軽自動車「エブリイ」。

「会社を辞める頃には、もうキッチンカーのほうが楽しくなっていました。有休消化が求められる会社だったので、有休を使って副業のキッチンカーの仕事をしていましたね」。

もともとクルマ好きだった野口さんにとって、クルマでの移動販売は性に合っていたようです。
商品名/キューバサンド
価格/800円
そんな野口さんが手掛けるお店での人気メニューは、マスタード、ベーコン、チェダーチーズ、ピクルスにプルドポークを挟んだ「キューバサンド」や「プルドポークオーバーライス」。

中でもキューバサンドは、映画「シェフ 三つ星フードトラック始めました」(日本公開2015年)からインスピレーションを得て生まれた一品。一流レストランの料理人がキューバサンドイッチと出会い、フードトラックでサンドイッチの提供を始めるという同作品は、キッチンカー事業を始める方の間でも愛されているバイブル的な物語です。
野口さんもこの映画が好きで、クルマの車体には映画挿入歌の譜面が描かれています。ちなみにクルマのサイドには丸いスピーカーが埋め込まれ、音楽を聴きながら料理が選べるようになっているそう! 

クルマのホイールやスピーカーなどのカスタマイズは、全て野口さん自身が手掛けたこだわりです。

クルマ大好きな野口さん!今後の展望は

「本当にクルマが好きなんですよ」。

と、野口さんについての情報をサラッと教えてくれたのは、一緒に仕事をしているパートナー赤松さん。いろいろ購入してはクルマをカスタマイズしている様子をずっと見てきただけあり、あたたかいながらも苦笑も混じっている……かも?
そんな野口さんは、今後新しいキッチンカーの購入を考えているそうです。

「キッチンカーは、お客様との距離が近くダイレクトに『おいしかったです!』と言われることもあり、やり甲斐のある仕事です。本当にやって良かった」。

年々リピーターさんも増え、手応えを感じている野口さん。今後は自分のノウハウを伝授しつつ、のれん分けも想定しているようです。

もう1台は軽自動車!元パティシエがつくるオムライス店「Red Barn cafe "K"」

続いて話を伺ったのは「Red Barn cafe "K"」のオーナー橋本さん。「Red Barn cafe」のオーナー野口さんの友人の娘さんです。

キッチンカー事業を行う野口さんの話を聞き「やってみたい」と相談したところ、使っていないクルマを貸してくれたのがきっかけ。ホテルでパティシエとして勤務した同僚ふたりで2022年9月に開店。現在は週4〜5日、都内周辺で営業しています。
そのため名称は「軽自動車のK」を付けて「Red Barn cafe "K"」。Kは「Red Barn cafe」の姉妹店といったところ。今回はのれん分けではなく、完全に独立してふたりで運営しています。
後列/「Red Barn cafe」野口さん(左)、パートナーの赤松さん(右)
前列/「Red Barn cafe “K”」、橋本さん(左)、共同責任者の池田さん(右)
のれん分けではないもののホテルのスタッフとして働いていたふたりが、お店を持って奮闘していると聞き「Red Barn cafe "K"」の中も見せてもらいつつ話を聞きました。
「軽自動車で調理できるの!?」と正直、取材前は思っていたのですが中に入って見ると、想像以上に開放感がありビックリ。コンロも2つ置けて、作業スペースや収納もあります。とはいえ調理は立ってできないので、膝立ちかステップに立って作業するそうです。限られたスペースのなか、上部収納を上手に活用していました。
ふたりはホテルの朝食でスクランブルエッグやオムレツを作っていました。その技術はキッチンカーのメニュー「オムライス」作りにも活かされています。

パパッと手際よくオムレツを作る様は、本当に見事です。
商品名/デミグラスオムライス
価格/750円
熱々のデミグラスオムライスが完成! 思ったよりもたっぷりあって、がっつり食べられそう。実際にいただいたところ、本当に卵がふわふわ。濃厚なデミグラスソースと絡むと重くなりがちですが、こちらのオムライスはパクパク食べられるおいしさです。
もともと場所に縛られずに自分の店を持てるキッチンカーに興味があったというふたり。実際にやってみたところ、最初は効率良く食べ物を出すのが大変だったそうですが、今では見事な連携でパパッとオムライスが出てきていました。

キッチンカーの魅力は、何と言っても「間近でお客様と接することができる点」という橋本さん。現在も新メニューを開発中で、近々「坦々オムライス」が誕生する予定なのだそう。暑い季節に汗をかきながら食べられるオムライスなんて、実に興味深い!

夢があるキッチンカーの世界

「Red Barn cafe」のオーナー野口さんのように、副業から本業にステップアップすることもできる、キッチンカーの仕事。固定費を考えると躊躇してしまう人にとって、ひとつの選択肢になっているようです。

どちらも、オリジナリティのある味わいが楽しめるお店なので、気になる方は公式ホームページかアプリなどでチェックして、足を運んでみてはいかがでしょうか。
店舗名/Red Barn cafe
場所/東京 平日:企業や大学、休日:都内公園など

店舗名/Red Barn cafe "K"
場所/東京 ザ・パークハウス国分寺、ワコール麹町ビル、鶴間公園、京王八王子明神町ビルなど

※出店場所は変更される場合があります。詳しくはアプリ「SHOPSHOP」から出展場所を確認可能
●Red Barn cafe、Red Barn cafe "K"
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