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元割烹料理人の実演動画有!美味しいごはんを炊いて家族を驚かそう!米の研ぎ方【プロ直伝のお米講座】

元割烹料理人の実演動画有!美味しいごはんを炊いて家族を驚かそう!米の研ぎ方【プロ直伝のお米講座】

自宅で美味しいごはんを炊きたいパパに向けて、シリーズでお伝えしていくプロ直伝のお米講座。第1回目はお米の研ぎ方編です。プレミアム新潟産こしひかり「HIBARI(ひばり)」を手がけるS.T.Holdings株式会社の藤田直樹さんに、少しの手間でお米が格段に美味しく炊ける方法を伺いました。この機会にお米の研ぎ方を極めてみませんか。きっと家族もよろこんでくれるはずです。

藤田直樹さん


【藤田直樹(ふじた・なおき)】和食の食文化を継承する元割烹料理人。現在は、S.T.Holdings株式会社にて(企画 統括/フードディレクター)を務める。おいしさの指標である米・食味値において、80点以上という希少かつ厳選された新潟産こしひかりを展開。妥協なき品質へのこだわりと世界基準衛生管理「精米HACCP」から生まれるプレミアム新潟産こしひかりは、星付きの高級料理店をはじめ、世界中の美食家たちから高い評価を獲得。元割烹料理人の経験を活かし、定期的にHIBARIを使った米研ぎ講座も開催している。


 

割烹料理人時代の経験が「食」の原点


割烹料理

もともとは、割烹料理人として静岡の一流料理店で働いていた藤田さん。お米の研ぎ方ひとつ取っても妥協しない「食」に対する真摯な姿勢は、料理人時代に培われたといいます。


昭和13年生まれの職人気質な師匠のもと接客から習い、最初は食材にもなかなか触らせてもらえなかったそうです。そんな中、やっともらえた初任給は「薄皮包丁1本」だけという、今の時代から見れば、相当ブラックな厳しい世界でした。


そんなある日のこと。藤田さんは「職人の空気を肌で感じてこい」と師匠に告げられるのです。初任給で得た包丁を持ち、そのまま京都へ。


「竹箸作り」から料理人の人生が始まりました。その後、師匠に呼び戻され、師匠から美味しいお米の研ぎ方を受け継ぐのです。


「受け継ぐ人や時代の流れで情報は変化します。精米技術や炊飯器のレベルが上がったから研がなくていいともよく耳にします。しかし、ここでは基本に戻っていただき、正しい手順や教えを守ることで、食材の味が際立つことを実感していただきたいと思います。研ぎ方や炊き方を工夫するだけで格段に美味しくなりますよ」


と語る、藤田さん。


「お米が研げたら単純にかっこいいじゃないですか。それと、正しいお米の調理法を学んで作ってもらい、奥さんや子供がほっこり笑顔になってくれたら嬉しいですね」と続けて話します。


そんな藤田さんがこだわるお米の炊き方とは、一体どのようなものなのでしょうか。レクチャーしてもらいましょう。


 

お米の研ぎ方「覚えておきたい、重要なポイント」


今回紹介するお米の研ぎ方の「4つのポイント」を守ることで、お米一粒一粒が味わい深い食感になります。練習は必要ですが、覚えることで家族も喜ぶお米の味に仕上がると思いますよ!
お米の研ぎ方について、動画でも解説しているので参考にしてください。


元割烹料理人が実演「本当に美味しく炊けるご飯の研ぎ方」



 


ポイント1.研ぐ前に2~3回すすぎ、汚れを取っておく


お米 すすぐ

お米を入れたボールに浄水か真水を注ぎ、2〜3回すすいでから、1度水を捨てます。米は精米してから保存するまでの過程で、汚れが付着する場合があるので最初に水で流しておくことが大切です。


ポイント2.「素早く」「手のひらに空間を作り」「押し込まず」研ぐ


・「素早く」研ぐ


素早く 研ぐ


お米が割れてしまうと、その分旨味や粒感が減ってしまいます。短時間で研ぐ作業を行い「手早く」仕上げることが大切です。手の動きはリズム良く素早さを意識しましょう。


・「掌に空間を作り」研ぐ


掌に空間を作る

お米を研ぐ際は指先を内側へ折り曲げ、「掌(手のひら)に空間を作る」ようにして行います。


押し込まない
ぐるぐるかき混ぜるというよりも、揉み込み磨くようなイメージで研いでいくのです。
爪を立てながら米を擦る人もいますが、「研ぐ」ではなく「洗う」に近いのでここではNGです。


・「押し込まず」に研ぐ


押し込まずに研ぐ


研いでいる最中に、集中して力むとお米を上から押して圧迫してしまうことがあります。ボールの形状を利用して、内側から奥の方へ米を滑らせるようにして研ぐのがポイントです。


お米が割れてしまう理由は研ぎ方にあります。押し込むようにして研ぐと、お米が割れてしまう原因になるため気をつけましょう。


 

ポイント3.研ぐ回数は、「手の平に刺さるような感触」があったらOK!


手に刺さる感触


米を研ぐ回数について何回がベストか疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。実は回数よりも大事なのは、掌の感触です。研ぎ始めはヌルヌルとしていますが、次第にお米が手に刺さるような感触へと変化していきます。そうなればOKです。


回数で言うと研いで水を流すまでの過程を1回とした時に、全体で3回ほど行うと感触が変わってくるはずです。ちなみに1回の研ぐ行為は約20回。このように行うことで米が磨かれ、水も透明になっていきます。


研ぎ終わり


多少、白く水が濁っていても気にせず、自分の手の感覚を信じましょう。


ポイント4.研いだ後は一度ザルに上げるべし


研いだ米をザルへ
米をムラなく一粒一粒しっかりした食感に炊き上げるために、1度ザルへ上げて15〜20分置くといいでしょう。ザルに上げることで、米の表面にある水分を吸ってもらうのです。


米を研いだ後にそのまま炊いても問題ないですが、米の食感にバラつきが出てしまいます。炊き上がりに炊飯器の底部分のみがベチャベチャになり、上の方がパリッとした形状になるのは、水分の吸水率が不均一になっていることにも原因があります。米全体に水分が行き届いていると、しっかりとした食感のお米に炊き上がります。


 

お米の味をランクアップ!さらに美味しく炊く方法とは?


こだわり派のパパのために、より美味しく炊くためのコツを教えてもらいました。


お米 ランクアップ


お米を炊く時は、「真水」「浄水」どちらがいい?


結論からいえば、浄水の方が米に不純物が入らないためおすすめです。浄水器などで浄水されたお水で米を研ぐのが最も良いでしょう。


給水した水の中に不純物が入っていた場合、お米の中にどんどん浸透して行くので、味にこだわる場合は浄水を使うべきです。
 


軟水と硬水では違いがありますか


軟水の方が吸水率が高いので、お米を炊く際にはできれば軟水を使った方がいいです。


逆に、フランスやヨーロッパに多く存在する硬水では、様々な成分が混ざっており、お米に水が浸透しにくいです。硬水の場合は炊いてから時間が経つと、米が黄色くなってしまうことも。日本の水道水はほとんどが軟水なので大丈夫ですが、頭の片隅に知識として入れておくと良いです。


新米と古米では研ぎ方を変えた方がいいの? 味についての変化は?


お米 研ぎ方 変更


研ぎ方自体は、特に変える必要はありません。炊く際に、新米の時は水分量を気持ち少なく、古米の時は気持ち多くするといいでしょう。味については一般的に新米の時期が一番美味しいと言われていますが、稲刈り時は水分が高いため、熱を加えて乾燥させます。そのまますぐ袋に詰めるため、その熱が冷めてくる12月が特におすすめです。


また、私個人の意見になりますが、新潟のお米は新米を過ぎて3月くらいになるとお米本来の個性が出てきて、甘みが増してくる気がします。個性を楽しみたい人は同じお米で新米と古米を食べ比べてみるといいでしょう


割烹料理屋の師匠の味を、食卓でも再現してみませんか


お話を聞いた上で私も研ぎ方を実践してみたところ、これがとても難しいのです!今までは、お米から浮き出る白い濁りを取ろうとゴシゴシ手を動かしていたため、「粒を割らずに優しく研ぐ」という感覚に慣れず苦戦しました。とくにボールに対し、米を押し込みそうになるので力加減にコツが必要です。


しかし実際に研いでザルにあげたお米を炊飯器で炊き食べてみたところ、お米の粒がしっかりとした食感で、その美味しさに驚いてしまいました。ただ研ぎ方を変えただけなのに、お米の甘みが感じられる仕上がりになっていたのです。最初は慣れない研ぎ方ですが、藤田さん曰く「意識して練習をくり返すうちに段々と上達してくる」そうです。正しい手順でお米が研げると、ご飯が美味しく炊けます。自宅でぜひ試してみませんか。


 


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