テイクアウトメニュー連載第44回 東京・渋谷/焼きとん「やきとん大地」
ここ数年、徐々に浸透しつつある「やきとん」ですが、ルーツを辿ると、戦後間もなく、鶏肉がまだまだ高価な食材だった時に、殆ど利用されていなかった豚のカシラ肉をなんとか活用できないかと編み出されたのが始まりのようです。また、「やきとん」発祥地は様々な説がありますが、「全国やきとり7大都市」の1つである埼玉県東松山市が有力であるとも言われてますね。しかし、今回ご紹介する「やきとん大地」オーナーの芳賀さんは、渋谷のやきとんの名店で修行を積まれて、2003年に第1号店をスタートなさってます。
私もその当時から伺ってましたが、こんな格好いい隠れ家やきとん店は、他に類をみなかったと思います。その後、何店舗か系列店もでき、最近は、青山学院大学近くの姉妹店「やきとん ざぶ」さんによく訪れてましたが、今年から「やきとん大地」さんに屋号が変わったばかりなんです。
こちらの看板的名物は、お1人様1本限定の「まくら」ですが、、、様々な豚肉の部位をニラで巻いた串焼きです。お代わりしたくてもできない逸品ですから、ぜひ予約時にキープなさると良いかもですが、この「まくら」はもちろん、私の大好物は、「レバー」「おっぱい」「こころのこり」「シロ」なんですよね。
内臓系が多いですが、「やきとん」に使われる豚は、毎日、東品川の卸場から仕入れてますから、安心安全です。また、「ふわの味噌漬け」という面白い珍味もありますが、その名の通り、ふわふわ食感なんです^_^豚の肺で、ハツの上部にあたります。豚1頭から握りこぶしほどの大きさ程度しか取れない希少部位です。血管が縦横無尽に走っているので血抜きが大変で、下処理は面倒だといえますが、しっかり行うことによって臭みやクセを抑えることができ、味は淡白なので、ホルモンが苦手な方でも難なく召し上がって頂けるはずです。
さらに、「やきとん」以外もクセになる逸品揃いで、オープン当初から続く「しば漬けポテトサラダ」を筆頭に、ニンニクを使用しない味噌マヨソースで頂く「和風バーニャカウダ」、「博多青葱」や「ピーマンチーズ」といった数種の肉巻き、土鍋で作られる「トマトチーズリゾット」、ベトナム人スタッフさんご自慢の「チュオンのフォー」etc...,毎度、ついつい頼みすぎてしまいますが、これらが全てテイクアウト可能になったとのことですから、これは味わうしかないですよ、食いしん坊の皆様。。。 「土鍋ご飯」や「その日の野菜焼き」といった季節メニューも揃うので、テイクアウトの予約電話なさる際に、店長さんに美味しいどころを聞かれるといいかもですね。
さらに、お昼は、「ルーロー飯」も大人気とのことですが、私はまだお目にかかったことがないので、近々ランチタイムに「ルーロー飯」を食べに行き、その間にお持ち帰り料理をオーダーして、おやつに食べようと思います(笑)
東京・渋谷/焼きとん
「やきとん大地」
Data
☎03-5428-0133
テイクアウト/11:30〜14:00、16:30〜20:00
土曜15:00~20:00
定休日/日曜・祝日
業界グルメ通・園山真希絵さん
紹介制飲食店「そのやま」経営者。自ら厨房に立ちながら、ゴーストレストランも手がけ、雑誌やTV出演・著書本出版・商品開発・講演会・料理教室や、メンタル心理カウンセラー・食育アドバイザー・ベビーシッター・六次産業・全国各地の親善大使も務める。YouTube「正義の味塊YouTube」、Instagram「正義の味塊のインスタ」公開中。また3月9日に新刊著書「大切な人と大切な自分に贈りたい365日の愛言葉」を発表。