[LIFE]九島辰也のFrom EDITORS:ラグビーワールドカップ、からのピラティス体験!
運よくオールブラックス対イングランド戦をスタンドで拝めただけに、今回のワールドカップは身近に感じた。それに、南アフリカとイングランドの決勝戦でうまい具合にピークに達したこともあり、いまは祭りの後の寂しさを感じる。ラグビーロスとはよくいったもんだ。
試合の展開やルール、ワザの一部を理解したのもそうだが、今回はラグビーがセレブリティのスポーツであることを広く知らしめたことも日本開催のメリットだと思う。階級社会が根強く残るヨーロッパでのラグビーの立ち位置は、我々には理解しがいからだ。確かに身体を使うのもそうだが、細かく定められたルールを場面ごとにチームに都合よく利用しているところはインテリジェンスを感じる。英国ではレベルの高いハイスクールや大学で人気が高いのもわからなくない。きっと、ルールや戦略、歴史など、知れば知るほど楽しくなるスポーツなのだろう。
そんな屈強な男たちのお祭りに感化されてか、最近ピラティスをはじめた。「ピラティスってなに?」ってところからのスタートである。
きっかけは、ピラティスティーチャー藤田さんとの会話。「高輪台に本格的なピラティススタジオができたのですが、体験にいらっしゃいませんか?」というお誘い。ピラティスがなんだからよくわからないまま首を縦に振った。
僕にとって魅力的だったのは、ピラティスがドライバーの飛距離アップにつながるという点。このところ〝ゴルフは体幹!〞と深く実感していただけに、すぐにイメージが湧いた。なにをするかよくわからないけど、体幹を鍛えるのには良さそうだ、と。
この原稿を書くまでに、3回レッスンを受けた。そこで感じたのは、ピラティスは女性よりも男性にハマる、ということ。というのも、ドイツ人ジョセフ・ピラティス氏が考案したメゾットはとても理論的だからだ。「ここをこうすればこうなる。そのためにはこうする」というように。
ピラティスのロジックは、人間の身体のつくりに深く関係する。その一例が、第一次大戦中ピラティス氏が拘留されたキャンプでの生活にあると言われているそうだ。看護師として働いていた彼は、負傷兵のリハビリに携わっていたのだ。つまり、健康体を対象とした動きにとどまらない見地からのメゾットがそこに生まれた。
そのためか、ひとつひとつの動きはマットだけではなく、ベッド型のマシンを多用する。しかもこれがロジカルにできていて、ひとつのマシンの使い方は多岐にわたっているからすごい。この辺のつくりも興味津々。通っている〝ピラティスコアスタジオ〞にはそれがずらっと並んでいるのだから恐れ入る。かなりマニアックな光景だ。なんて感じのピラティス初心者体験。この続きのレポートはまた追って〝。ピラティスコアスタジオ〞さん、よろしく! それにしてもピラティスティーチャーもラグビー選手もインテリジェンスいっぱい。尊敬っすね。