[LIFE]九島辰也のFrom EDITORS:ピラティスとアバクロデニムと補聴器
明らかに驚いていたのは始める前に話した人たちで、「こんなに変わるの?」と皆口にする。どうやら歩くシルエットが違うらしい。言うなればシュッとしているそうだ。
確かに、キャビネットの中のデニムを履いてみてそれを実感した。買ったまま一度も履いていなかったアバクロのデニムがスッと履けたのだ。これは5,6年前アメリカのアウトレットで見つけたもので、当時履けるサイズではなかったのだが、29ドルという値段につられて買った一品。それをそのうちダイエットしたら履けるようになるだろうとしまっておいたのだ。このタイミングで6回レッスンを受けていたことを鑑みれば、継続の重要さがわかる。まだまだ続けますぜぃ。
それと僕が思っている以上に周りの人が意外にピラティスをちゃんと理解していたことにも驚いた。ピラティスティーチャーの藤田さんからはヨガに類似したものという間違った認識が多いと聞いていたが、そうでもない。あの木枠とぶっ太いバネで作られたマシンを知る人も多かった。シンプルで多機能なベッド型マシンは、まさにピラティスさんがドイツ人であることを思い知らされる。理詰めで作られるドイツ車と同じような感性だ。
話は変わるが、最近耳が遠いとぼやく齢八十路の母を連れて補聴器の店に行った。するとなかなか興味深い話を聞くことができた。
訪れたのはメガネのアイガン自由が丘店。目黒通りと自由通りの交差点にあるお店だ。対応してくれたのはそこの店長真板さん。物静かな口調で丁寧に何でも質問に答えてくれる知識豊富な方である。
わかったのは補聴器といっても奥が深く、「じゃ、コレください」とはいかないこと。聴力と理解力の検査をし、どのレベルで聞こえないのかを把握、その後何をどう聞きたいのかと話を進めていくのだ。しかも、2週間の無料お試し期間があって、そこで購入を決めてもそこからまた新たなお店とのお付き合いが始まる。
お付き合いとははじめから100%の音を耳に入れるのではなく、70%からはじめだんだんとパーセンテージを上げていくという作業。100%までには3ヶ月くらい有する。しかも、それらの作業はすべてコンピューターで行う。補聴器からデータをパソコンに送りそれを解析するのだ。かなりハイテク。補聴器メーカーは日本にもあるが、ドイツ、デンマーク、スイスが進んでいる。あのシーメンスも力を注いでいると聞いた。う〜ん、これもドイツ……。
それにしても補聴器メーカーや小売店はマーケティングコミュニケーションを間違えていると思う。高齢者ではなくそのそばにいる娘や息子たちを対象にするべきではないかと。
なので、マデュロなどいかがでしょう。関係者の皆さん連絡お待ちしております。私が取材に伺いますよ!