MADURO STYLE第90回/100年4代受け継いできた本家の、親戚一族が集まる平屋建て②
前回に引き続いて、MADURO総編集長の大久保が、4代に渡って引き継がれてきたSさん一族の本家としての「サスティナブルな家創り」についてお伺いしてきました。
大久保 紅葉の木と苔が見事にマッチングした大きな盆栽アートのようなパティオや、縁側から一望できる手入れの行き届いた松の木が鎮座する日本庭園、襖(ふすま)で2部屋に仕切れる12畳の大きな和室など、随所に「本家」としての貫禄や和の趣、風情を感じさせますね。
Sさん はい。100年続いている「本家」として親戚一同が集まりやすい上に、孫から祖父母まで3世代の老若男女の誰もが居心地がいいように和洋折衷にしています。父が50年前に建てた家を解体する際に、これまでの家が刻んできた歴史や思い出がなくなるような気がして、一抹の寂しさや名残惜しさがありました。そこで、前の家の思い出やこれまでの歴史を新築の中にも受け継ぎたいと、前の家で使われていた建材をアレンジして、所々に新築の中に残して設計していただきました。
大久保 もしかしたら和室の境目で使われた欄間(らんま:採光、通風、装飾のために天井と鴨居の間に設けられた開口部分)も、前の家で使われていたモノですよね? 様々な技術の進歩が著しい昨今ですが、現代であれだけ精巧かつ立派な職人の匠な「彫りワザ」はなかなか見られません。
Sさん よく気づかれましたね。他にも、旧家で使われていた柱を丸椅子オブジェや和室の框(かまち:床の端に渡す横木)に組み込んで再活用しています。画一的なプランニングしか受け付けない大手の住宅メーカーでは実現不可能でした。完全注文住宅として120%の希望を実現します!とおっしゃってくれた納得住宅工房さんならではの、温かい仕事だと感動しました。おかげさまで、父が創った前の家の「想い」と本家の「歴史」が、この新しい家にも受け継がれました。
大久保 かけがえのない思い出はもちろんのこと、古い家だからこそ残すべき価値あるモノ、残したいモノが必ずあります。これら「残すべきモノ」が要所要所で設計の中に組み込まれているからこそ、新築の中にも「100年の伝統」が感じられる「厚みのある家」に繋がっているのですね。
Sさん 新築の中に、「本家」としての歴史と存在感を残せました。まさに温故知新を地でゆく素晴らしい配慮に感服です。
大久保 まさに納得住宅工房の久保代表がいつもおっしゃっている、住む家族にとってウェルビーイングな家創りの原点がここにありますね! 100年前から…さらに100年後もずっと住みやすい、「熟成する家創り」です。今回は、素晴らしい取材ができました。ありがとうございました。
静岡市在住の100年4代続く土地に、
平屋建ての「本家」を新築したSさん
納得住宅工房とも取引が深い、静岡の大手住宅機器商社の商社マンとして活躍。静岡市葵区の4代続く200坪の土地に4軒目となる「本家」を新築。庭の手入れや家庭菜園など、土いじりが趣味。
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