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【自作】「豆炭キャンプこたつ」をDIYしてみた!製作過程から注意点まで徹底レポート

【自作】「豆炭キャンプこたつ」をDIYしてみた!製作過程から注意点まで徹底レポート

冬キャンプにおいて、なにより重要なポイントは「防寒」。防寒具や家電を利用して寒さをしのぐのが一般的ですが、筆者はあえて昔の家庭で使用されていた「豆炭こたつ」に着目し、持ち運び可能なこたつセットを自作してみました。製作の様子や実際の性能についてレポート!

冬キャンプの悩み

冬キャンプでは、効果的な防寒ができるかによって楽しさが変わります。なぜなら厳しい寒さに震えた状態では雰囲気を楽しむどころではなく「早く家に帰りたい」といった気持ちの方が大きくなってしまうから……。仮に電源サイトが使用できたとしても、使用電力の上限1000Wが限度であることが多く、消費電力が高い機能的な暖房器具は利用することができません。
そこで頭に浮かんだのが炭を利用した暖房器具です。調べてみると豆炭を利用したこたつが作れるミツウロコの「豆炭こたつセット」が見つかり、既存のキャンプテーブルと組み合わせればいいものが作れるのではと考え、さっそく発注することにしました。

製作スタート

カスタムのプランとして、テーブルの天板部分にバーナーやパーツをはめ込んで拡張させるスノーピークの「IGT」というシステムがあり、この規格の製品にこたつセットが合うのではと考えました。YouTubeで似たようなことをしている方がいたので、大まかなサイズ感としては問題なさそう。
テーブルとこたつのやぐらを合わせてみると、わずかながらサイズが合わないものの、ステーのようなものをつければフィットしそうな予感。金属プレートをねじ止めして対応することにします。
やぐらにはM3.5サイズのねじ穴がたくさん開いていて、M3.5サイズのねじとナット、ワッシャーを購入し固定してみたところ、簡単に金属プレートを固定することができました。こたつ布団として化繊の寝袋を利用しようと思いましたが、熱による火災の危険を感じたため、使用していなかった軍放出品のウールブランケットで代用することに。

実際に使用してテスト

実際に友人とのキャンプの際にテストしてみることにしました。テーブルを広げてやぐら、ブランケット天板を重ねるだけなので、セッティングは数秒でできるほど簡単です。設置してみるとウールブランケットがマッチして、こたつらしいフォルムになっているのはうれしいポイントでした。
こたつを設置したら炭起こし器で豆炭に火をつけて熱源となる燃焼器に入れてはさみ、やぐらに燃焼器を入れれば準備完了です。
使用してみるとポカポカとあたたかく、こたつに脚を入れただけなのに“家にいるような安心感”が得られるのが不思議でした。燃焼器のレバーをスライドさせれば空気穴が開閉して火力調整が可能となっているので、温度も調整できます。こたつに入った友人や友人の子供もリラックスしたようで、「ほとんど家のリビング!」「田舎のおばちゃんちのようだ!」と喜んでいました。
10時間以上使用しても炭の熱はあたたかさを保ってくれるので、暖房器具としてのコストパフォーマンスは抜群です。購入した豆炭は12㎏3000円以下で、一回に4〜7個ほどしか使用しないため、冬キャンプで毎回使用しても2シーズン以上は使えるはずです。昔の時代に豆炭こたつが重宝されていたのはこういった機能性にあるのではないでしょうか。

注意点は?

自作ということもあり、現地での火事が気になりますが、メーカーサイトや事故について調べてみると、以下のような注意点が見つかりました。

・風通しの悪い場所での一酸化炭素中毒のおそれ
・劣化した燃焼器による火災

炭を利用するアイテム全般に共通する「一酸化炭素中毒の危険」があり、「こたつ内に顔を入れてもぐりこむことも危険」とされています。特に気になる火災については、炭を入れる燃焼器具内のグラスマットが劣化し、温度が高まりすぎて火災が起きるといった事例がみられました。さらに塩化ビニール系、ポリプロピレン系の毛布を被せるのは危険とのことなのでこたつ布団の素材にも注意が必要です。

安全に使用するためには

・風通しのいいところで使用する
・睡眠時は温度調節レバーを「全閉」にするか「炭を消す」
・1、2年で燃焼器のグラスマットを交換する

といったことが重要だということがわかりました。今回こたつ布団にアメリカ軍放出品のウールブランケット(ウール80%、化繊20%)を使用しましたが、熱に対して問題がないかということもテストしていこうと思います。

※今回の自作アイテムには危険が及ぶポイントがあるので、実践する際は自己責任であることを十分に理解して行ってください。

豆炭キャンプこたつは大成功!

思い付きで作成した「豆炭キャンプこたつ」でしたが、豆炭こたつセットの素晴らしさもあり、利便性が高いアイテムに仕上がりました。「古くからあるが今では利用されていないアイテム」に着目したことで、レトロなアイテムが現役で活躍する時代に思いを馳せる結果となりました。

今後も豆炭キャンプこたつのテストやさらなるアレンジを行う予定です。ぜひ次回の記事もお楽しみに!
取材・文/田中一馬
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