DINING
2025.02.08
【街中華】気合を入れて並んだ幻の名店「萬来園」エビチャーハン初体験記
JR京浜東北線大井町駅東口から徒歩約3分の「萬来園」。夜を除くとランチタイムには1時間ほどしか営業しないこの街中華、その時間の短さから、幻の名店とも言われます。
気になる萬来園、気になるエビチャーハン
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JR京浜東北線大井町駅東口から徒歩約3分。商店街の一角に、長年気になっていた街中華があります。その名は 「萬来園」。
何度か店の前を通ったことがあるものの、いつもシャッターが閉まっていました。「本当に営業しているのか?」と思いながらも、口コミを調べてみると、「中国料理 TOKYO 百名店 2024」 に選ばれた名店であることが判明。さらに、ランチ営業はわずか1時間半のみ。
名物はエビチャーハンらしく、口コミには「開店前から行列」「出てくるまで時間がかかるが、それだけの価値がある」など、気になる言葉が並んでいます。
「これは確かめに行きたい」。そう思い、開店前の萬来園へと向かいました。
何度か店の前を通ったことがあるものの、いつもシャッターが閉まっていました。「本当に営業しているのか?」と思いながらも、口コミを調べてみると、「中国料理 TOKYO 百名店 2024」 に選ばれた名店であることが判明。さらに、ランチ営業はわずか1時間半のみ。
名物はエビチャーハンらしく、口コミには「開店前から行列」「出てくるまで時間がかかるが、それだけの価値がある」など、気になる言葉が並んでいます。
「これは確かめに行きたい」。そう思い、開店前の萬来園へと向かいました。
11:50 気合を入れて行ったらまさかの一番乗り
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開店時間は 12時30分ごろ。正確な時間は決まっていないようです。口コミでは「20人待ち」という声もあり、ちょっと早めの11時50分に店へ着くように向かうと、目印のオレンジの看板が見えてきました。
「…あれ? 誰も並んでない」。
商店街は人通りが多く、少し気まずさを感じながらも、とりあえず一番前に立ってみました。すると、11時55分ごろから少しずつ後ろに人が増え、気づけば長い列ができています。最初に並ぶのは少し勇気がいりますが、正解だったみたい。
「…あれ? 誰も並んでない」。
商店街は人通りが多く、少し気まずさを感じながらも、とりあえず一番前に立ってみました。すると、11時55分ごろから少しずつ後ろに人が増え、気づけば長い列ができています。最初に並ぶのは少し勇気がいりますが、正解だったみたい。
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12時を過ぎると、店の外観やケース内の食品サンプルを撮影する人たちも見えました。有名店ならではでしょう。さらに、通りがかった女性が常連らしき男性に「まだ入れないの?」と尋ねると、「はい」と短い返答が。どうやら日によって開店時間に違いがあるようです。
12:17 待ち時間もエンターテインメント
12時17分、店の奥から「ジャッジャッ」という鉄鍋を振る音が聞こえてきました。勢いのある音に、期待が一気に高まります。一番前に並んでいると、こうしたライブ感まで楽しめるのが特権なのかもしれません。
12時22分、ふわりと香ばしい香りが漂い始めました。中華特有の、でもそれだけでは言い表せない奥行きのある香りです。まだ店の扉は閉まっていますが、すでに食欲は最高潮。
狙いを定めたエビチャーハン、一体どんな味がするのでしょうか。期待が膨らむばかりです。
12時22分、ふわりと香ばしい香りが漂い始めました。中華特有の、でもそれだけでは言い表せない奥行きのある香りです。まだ店の扉は閉まっていますが、すでに食欲は最高潮。
狙いを定めたエビチャーハン、一体どんな味がするのでしょうか。期待が膨らむばかりです。
12:33 ついにオープン
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12時30分、ドアの下のガラスから店主らしき人の足が見えました。そろそろ開店かと思いきや、店内では何やら準備が続いているようで、さらに3分の待機。ようやく12時33分、笑顔の店主が扉を開き、「お待たせしました」と迎えてくれました。
店内はカウンター10席のみ。一番乗りだったので、奥から順番に座ります。家族経営で厨房にはご主人、ご子息、女将さんの3人がスタンバイ。リュックを背負ったまま席につこうとすると、店主が「ここに置きなよ」とレジ前の机を指さしてくれました。その温かい心遣いに「ありがとうございます」とお礼を伝え、遠慮なく荷物を預けます。
カウンターに座ると、店主がじっとこちらを見つめながら水を置きました。「エビチャーハンください」と伝えると、無言でうなずき、オーダー完了。周りを見渡すと、聞こえる限り、ほぼ全員が「エビチャーハン」を注文していました。
全員が席につくと、店内は静寂に包まれます。誰も私語を交わさず、聞こえるのは鍋を振り炒める音のみ。目の前で繰り広げられる調理風景は、まるで職人の舞台です。
店内はカウンター10席のみ。一番乗りだったので、奥から順番に座ります。家族経営で厨房にはご主人、ご子息、女将さんの3人がスタンバイ。リュックを背負ったまま席につこうとすると、店主が「ここに置きなよ」とレジ前の机を指さしてくれました。その温かい心遣いに「ありがとうございます」とお礼を伝え、遠慮なく荷物を預けます。
カウンターに座ると、店主がじっとこちらを見つめながら水を置きました。「エビチャーハンください」と伝えると、無言でうなずき、オーダー完了。周りを見渡すと、聞こえる限り、ほぼ全員が「エビチャーハン」を注文していました。
全員が席につくと、店内は静寂に包まれます。誰も私語を交わさず、聞こえるのは鍋を振り炒める音のみ。目の前で繰り広げられる調理風景は、まるで職人の舞台です。
12:40 ついに着丼した究極のエビチャーハン
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最初に鍋を振るのはご子息。油を入れ、大量の溶き卵を中華鍋へ投入。そこに、ご主人が10人前以上はありそうなご飯を加えて連携プレー。手早く混ぜ合わされ、重そうな鍋を振り続けること5分。その間に、ご主人がスープを手渡してくれました。ねぎが浮かぶラーメンスープは、塩分控えめの優しい味わいです。
チャーハンは、一度鍋から取り出し、皿に取り分けられました。ここで終わりではなく、仕上げの工程が待っています。今度はご主人が、1人分ずつの炒めご飯を鍋に戻し、ご子息がさらに鍋を振ります。その間に、大振りのエビを小皿に4尾ずつ準備し、最後にチャーハンとともに高速で炒めます。
座ってからわずか6分後の12時40分、最初の一皿が目の前に運ばれてきました。やはり一番手は少し気恥ずかしいですが、期待には勝てません。
チャーハンは、一度鍋から取り出し、皿に取り分けられました。ここで終わりではなく、仕上げの工程が待っています。今度はご主人が、1人分ずつの炒めご飯を鍋に戻し、ご子息がさらに鍋を振ります。その間に、大振りのエビを小皿に4尾ずつ準備し、最後にチャーハンとともに高速で炒めます。
座ってからわずか6分後の12時40分、最初の一皿が目の前に運ばれてきました。やはり一番手は少し気恥ずかしいですが、期待には勝てません。
香ばしさが際立つ、究極の炒飯
![](https://cdn.clipkit.co/tenants/1046/item_images/images/000/212/198/large/dc01dbe3-128a-4f7b-b767-681168e88591.jpg?1738791409)
スプーンを入れると、ほんのり湯気が立ち上り、香ばしい香りが鼻をくすぐります。
![](https://cdn.clipkit.co/tenants/1046/item_images/images/000/212/199/large/853b16c1-2800-43af-9381-4d462709c4e2.jpg?1738791524)
食べてみると、米一粒一粒がふっくらとしていて、しっとりとした仕上がり。パラパラというより、もちっとした食感が特徴的です。
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そして、驚くのはエビの大きさ。プリップリのエビが4尾入り、噛むたびに甘みと旨味が広がります。普通のチャーハンとは一線を画す存在感。ひと口ひと口をじっくり味わいながら、至福の時間を楽しみます。
私の最初の一皿が運ばれてから3分後、ようやく隣の席の人へも提供されました。この店の調理は一人前ずつ、じっくり仕上げるスタイル。そのため、チャーハンを食べている時間よりも、待っている時間のほうが長いのです。しかし、それすらも特別な時間に感じます。
私の最初の一皿が運ばれてから3分後、ようやく隣の席の人へも提供されました。この店の調理は一人前ずつ、じっくり仕上げるスタイル。そのため、チャーハンを食べている時間よりも、待っている時間のほうが長いのです。しかし、それすらも特別な時間に感じます。
店主のユーモアと、名店のもう一つの顔
![](https://cdn.clipkit.co/tenants/1046/item_images/images/000/212/205/large/947d0908-acb9-4214-9bb3-3815b9478021.jpg?1738791698)
「ごちそうさまでした!」と伝えると、店主は笑顔で「1000円」。財布を取り出すと「水いる?」と聞いてくれました。一気に飲み干すと、今度は「おかわりする?」と笑いながら声をかけてくれます。気さくなやりとりに、店主の人柄が垣間見えました。
店を出ると、すでに次の客が並んでいます。行列ができるのも納得の味でしたが、ふと「夜も営業しているのだろうか?」と気になり、その日の夜に電話をかけてみました。
「夜は営業されていますか?」
すると、返ってきたのは意外な答え。
「夜は、別格に違います。価格が。」
口コミで「3〜5万円の会計」と書かれていることを話すと、「その日によって違う。1日1組だけ、メニューも食べ物も飲み物も書いてなくて、時価です」とのこと。
店を出ると、すでに次の客が並んでいます。行列ができるのも納得の味でしたが、ふと「夜も営業しているのだろうか?」と気になり、その日の夜に電話をかけてみました。
「夜は営業されていますか?」
すると、返ってきたのは意外な答え。
「夜は、別格に違います。価格が。」
口コミで「3〜5万円の会計」と書かれていることを話すと、「その日によって違う。1日1組だけ、メニューも食べ物も飲み物も書いてなくて、時価です」とのこと。
次は、夜の萬来園を体験したい
![](https://cdn.clipkit.co/tenants/1046/item_images/images/000/212/208/large/750232e1-64ff-4ba8-a555-1ae04c408e38.jpg?1738792296)
昼と夜でまったく異なる表情を見せてくれる「萬来園」。限られたランチタイムにだけ味わえる絶品のエビチャーハンと、一見すると謎に包まれた特別なディナー。そのどちらにも、この店ならではのこだわりと魅力が詰まっています。
昼の一皿を堪能した今、次に訪れるときは、夜の萬来園を体験してみたい。街中華の枠を超えているであろう味は、一体どんなものなのか。その答えを確かめる日が楽しみです。
住所/東京都品川区東大井5-6-8
営業時間/12:15 - 13:45 17:30 - 21:30
定休日/日曜日
※営業時間等は変更になる場合があります。
●萬来園
昼の一皿を堪能した今、次に訪れるときは、夜の萬来園を体験してみたい。街中華の枠を超えているであろう味は、一体どんなものなのか。その答えを確かめる日が楽しみです。
住所/東京都品川区東大井5-6-8
営業時間/12:15 - 13:45 17:30 - 21:30
定休日/日曜日
※営業時間等は変更になる場合があります。
●萬来園