OUTDOOR
2025.12.02
【比較】価格差は70倍? ダイソーとDAIWAのリールで釣り比べて使用感をレポート
ダイソーとDAIWAのリールを実際に同条件で比較検証。その価格差50倍ながら、ドラグの効きや操作感など、意外な性能の良さも判明。低価格機と高級機のリール、それぞれの体験価値を検証した実釣レビュー。
同条件で比べてみた! ダイソーとDAIWA、リールの実力は?
釣具にこだわる釣り人であれば、DAIWAというブランド名に安心感を覚えるもの。一方、今や何でも揃うダイソーからも釣り用リールが販売されています。その価格差は大きいですが、構造や操作感にどれほどの違いがあるのでしょうか?
釣り歴20年の筆者が、同じ釣り場・同じ仕掛け・同じ条件で両リールを実際に使用して比較してみました。
釣り歴20年の筆者が、同じ釣り場・同じ仕掛け・同じ条件で両リールを実際に使用して比較してみました。
スペック比較:ダイソーとDAIWA、どこが違う?
まずはそれぞれの基本仕様を見ていきます。
ダイソー:リール(2000)
商品名/リール(2000)
価格/550円
材質/本体:ナイロン、スプール:ABS樹脂、糸:ナイロン
商品サイズ/12.8cm ×12.5cm ×12.5cm
ギア比/5.2:1
糸巻量/ナイロン3号 100m
●大創産業
価格/550円
材質/本体:ナイロン、スプール:ABS樹脂、糸:ナイロン
商品サイズ/12.8cm ×12.5cm ×12.5cm
ギア比/5.2:1
糸巻量/ナイロン3号 100m
●大創産業
DAIWA:スピニングリール 20 ルビアス LT (2020モデル)
商品名/スピニングリール 20 ルビアス LT (2020モデル)
価格/3万8400円~
巻取り長さ(cm/ハンドル1回転):67
ギヤー比/5.1
自重/150g
最大ドラグ力/5.0kg
標準巻糸量/ナイロン(lb-m) 3-150、4-100 / PE(号-m) 0.4-200、0.5-170
●グローブライド
価格/3万8400円~
巻取り長さ(cm/ハンドル1回転):67
ギヤー比/5.1
自重/150g
最大ドラグ力/5.0kg
標準巻糸量/ナイロン(lb-m) 3-150、4-100 / PE(号-m) 0.4-200、0.5-170
●グローブライド
ダイソーのリールはスプール構造
まず手に持ってみて感じたのは、スプールの造りと素材の違いです。ダイソーのリールは銀色に見えるスプールが、金属ではなく薄いABS樹脂製になっています。軽量で扱いやすい反面、衝撃には弱く、落としたりぶつけたりすると割れてしまう可能性があります。
さらに、付属しているナイロン糸には強い“巻きグセ”がついていて、通常の巻き取りでも糸が浮いたりヨレたりします。これは他のメーカーでも安価なラインにありがちな特徴で、新品の状態でも少し扱いづらさを感じました。
とはいえ、ハンドルが折り畳める仕様は非常に便利で、持ち運びや収納時にかさばりません。驚いたのは、ドラグ機能がきちんと効いていたことです。手でテンションをかけてみると、滑らかに糸が送り出され、しっかりと調整が利くことが分かりました。実際に魚を掛けてはいないものの、価格を考えるとここまでコントロールできるのは正直驚きです。
キャストの瞬間に分かる「滑らかさ」の差
この日は同じ仕掛けを使い、数十投を行いましたが、最初のキャストから両者の違いがはっきりと現れました。ダイソーのリールは糸の放出にやや抵抗があり、投げた瞬間に「ググッ」と引っかかるような感覚があります。飛距離も安定せず、キャストごとにばらつきが出ました。
一方で、DAIWAのルビアスはスプールから糸がスムーズに抜ける感覚があり、軽い力でも安定して飛距離が伸びました。投げた瞬間にリールがきちんと仕事をしていることが分かります。この違いを生んでいるのは、スプールの精度です。DAIWAのルビアスは1回転あたり67cmの巻き取りがあり、軽い力でリズムよく巻けます。アルミボディ特有の剛性感もあり、リール自体がぶれずに安定していました。
巻き心地・トラブルの少なさに差はある?
巻き取り時の感覚にも大きな違いがありました。ダイソーのリールは軽く回せるものの、ギアの遊びがやや大きく、負荷がかかると「コリコリ」とした感触が伝わります。
対してDAIWAのルビアスは、ギアの噛み合わせが非常に滑らかで、一定のトルク感を維持しています。軽い当たりもしっかり拾い、魚が掛かった際も安心感がありました。
一方、トラブル面ではダイソーのリールが数回に一度、糸が浮き上がって絡む場面が発生しました。スプール設計の浅さと、ナイロンラインのクセが重なった結果です。ルビアスでは、一度もトラブルは起きず、長時間使用しても快適な操作感が続きました。
一方、トラブル面ではダイソーのリールが数回に一度、糸が浮き上がって絡む場面が発生しました。スプール設計の浅さと、ナイロンラインのクセが重なった結果です。ルビアスでは、一度もトラブルは起きず、長時間使用しても快適な操作感が続きました。
それでも、550円でここまで動くのは驚き
実際に釣りをしてみて感じたのは、「ダイソーも思っていたよりずっと悪くない」ということでした。スプールにはやや頼りなさを感じましたが、その軽さが扱いやすさにもつながっています。ハンドルの回転もスムーズで、キャスト練習用や子どもの釣り入門用としては十分な性能でしょう。正直、もっとすぐに壊れるかと思っていましたが、実際は問題なく釣りが楽しめました。価格を考えれば良く出来たリールだと感じます。
実釣で見えた、価格以上の価値
DAIWAのルビアスは、まさに精密機械という言葉が似合うリール。アルミボディの高剛性と軽量設計により、長時間の釣行でも快適に扱えます。高いドラグ力で大物との駆け引きにも安心して臨むことができ、まさに信頼できる相棒といえる存在。
価格差が大きいリール比較は、単なるスペックの違いだけでなく、体験の差を明確にしてくれました。DAIWAのルビアスは信頼できる完成度と安定感で、長く使うほど愛着が増していきます。
一方、ダイソーのリールは釣りの入口としての魅力があり、気軽に挑戦できる手軽さが魅力です。高級機で快適に釣る時間も、低価格で遊ぶ時間も、どちらも釣りを豊かにしてくれる大切な体験。それぞれのリールが持つ価値を知ることで、釣りの楽しみ方の幅が一層広がるはずです。
取材・文/SYURI
一方、ダイソーのリールは釣りの入口としての魅力があり、気軽に挑戦できる手軽さが魅力です。高級機で快適に釣る時間も、低価格で遊ぶ時間も、どちらも釣りを豊かにしてくれる大切な体験。それぞれのリールが持つ価値を知ることで、釣りの楽しみ方の幅が一層広がるはずです。
取材・文/SYURI




















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