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【夏休みドライブ】透明な湧水と茅葺の風景!山梨・忍野八海で日常をリセット

【夏休みドライブ】透明な湧水と茅葺の風景!山梨・忍野八海で日常をリセット

日々の忙しさに追われていると、ふと自然の中で深呼吸したくなる。そんな気持ちに背中を押されて、山梨県の忍野八海(おしのはっかい)へとクルマを走らせてきました。

静けさ残る忍野八海へ!せわしない日常から離れよう

富士山のふもとにある忍野八海は、世界文化遺産「富士山」の構成資産のひとつとして登録されていて、透明度の高い湧水池が点在する、自然豊かな景勝地です。
この日は少し曇りぎみながら観光客でにぎわっていましたが、どこか落ち着いた空気が流れています。忍野八海から徒歩約2分の場所にある無人の駐車場にクルマを停めてみました。
料金は1日300円。ポストにお金を入れるだけという長閑なスタイルで、旅情を感じます。

かつて湖だった忍野八海を散策してみた

忍野八海は、かつて「宇津湖」(うつこ)という大きな湖だった場所の名残といわれています。富士山の噴火によって湖は姿を変え、やがて水がなくなり現在の盆地になりましたが、富士山に降った雪や雨が地下の溶岩層にしみ込み、20年以上かけてろ過された湧き水が、八つの池として今もこんこんと湧き出しています。

曇りの日でも透き通る水、晴れの日はさらに幻想的

この日は少し曇っていたものの、湧き水は十分に澄みきっていて、水草や泳ぐ魚がはっきりと見えました。
ちなみに数年前、天気の良い日に訪れたときは、さらに青く透き通り、思わず息をのむ美しさでした。晴天時には、富士山の姿が水面に映り込むこともあり、まるで鏡のような光景が広がります。

水深8メートルの池に沈むiPhone? 驚きの透明度

今回訪れた池のひとつは、水深が8メートルもあるそうで、底をのぞくとiPhoneのようなものが沈んでいました。誰かがうっかり落としてしまったのかもしれません。
あまりの透明度ゆえに、深さを感じさせない静かな青の中に、それがくっきりと見えているのが印象的。子どもたちも興味深げに水面をのぞきます。

透明度の高さを支える自然の仕組み

湧水池の水温は年間を通して約10度前後と冷たく、夏場でもひんやりとしています。特に「湧池」は湧出量が多く、池の中央では水がこんこんと湧き続け、水面に細かな泡が立ち上っていました。
底には青く輝く砂地が広がり、水草がゆらめく様子がくっきりと見えます。どの池も透明度が非常に高く、足元の影まで映り込むほど。名水百選や天然記念物に選ばれているのも納得の美しさ。

手ですくって飲む名水がひんやり!みやげ店もあるよ

池のまわりでは、湧き水をタンクに汲んで持ち帰る方の姿も見かけました。
私はその場ですくって一口。ひんやりとしていて、驚くほどまろやかな味わいでした。長い年月をかけて自然が磨いた水の力を、体の中に取り込むような感覚です。
周囲には仮設のような売店や、小さなみやげもの店も並んでいました。
昔見たことがあるような、無いような。忍野八海限定の記念メダル自動販売機や、
茅葺屋根の建物や水車小屋が立ち並ぶ風景も残っていて、歩いているだけでどこか懐かしい気持ちになります。

心をリセットできる日本の原風景がここにある

湧水の透明な世界と、静かに息づく歴史と信仰。日常から少し距離をおきたいとき、心をリセットするにはぴったりの場所だと感じました。

関東近県からだと比較的アクセスしやすいので、夏休み中の日帰りドライブ候補にどうでしょうか。

忍野八海
所在地/山梨県南都留郡忍野村忍草

取材・文/SYURI
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