CAR & BIKE
2026.09.18
プロドライバー岩佐歩夢選手の横で中学生が叶えた、SHINOI RINGでの稀有な同乗体験
栃木県宇都宮市のサーキットSHINOI RINGで行われたイベントは、モビリティリゾートもてぎで開催されたスーパーフォーミュラ会場で当てたくじ(ガチャガチャ)の当選賞品。レーシングドライバー・岩佐歩夢選手の助手席に乗り、コースを全開で走るという体験だった。
SHINOI RINGで叶った、岩佐歩夢選手との同乗体験
舞台となったSHINOI RINGは、栃木県宇都宮市篠井町にある全長1.3kmのコース。車両開発会社のフィアログループが「モビリティハブ」を掲げ、9月に一般開放されるサーキットだ。平日は同社の開発拠点、週末は一般の人が楽しめる体験の場となる。そのオープンに先立ち、岩佐歩夢選手運転のクルマに同乗できるイベントが行われた。
この日、くじの1等当選賞品『プロレーサー岩佐歩夢選手の隣に乗れる権利』て来場した、麻生晃紀さん(14歳)。そして父の麻生信之さん(49歳)ら、ご家族一人ずつ乗車。助手席に座り、プロのサーキット走行で1.3kmを走る。市販車とはいえサーキットでかかる横Gは、素人にとって想像以上に強い。
コースの起伏を利用した走りに見えたが、ドライバーの岩佐歩夢選手のハンドル捌きを見て信之さんたちは「岩佐選手ならもっと開けられるはず」と、ワクワクしていたという。
そんな少し遠慮ぎみの走行ながら、助手席から降りてきた晃紀さんは乗り込む前とは明らかに表情が変わっていた。最初は少しシャイな様子だったのが、『周回を重ねるごとに笑顔になっていった』と、岩佐選手も後に振り返っている。
初めてのドライビングシミュレーターで周囲がざわつく
岩佐歩夢選手との同乗走行を終えたあと、一家が案内されたのがSHINOI RINGに常設されたドライビングシミュレーターだった。岩佐選手が日常的にトレーニングに使う機材と基本仕様は同じで、国内に4〜5台しかないものだという。
スタッフから操作の説明を受けたあと、まず岩佐選手が見本走行。コースは鈴鹿、タイヤが冷えた状態から走り出す仕様のため、最初の1周は誰が乗っても滑る。
ペダルとステアリングの操作がリアルタイムで表示され、見本走行では実車では見えないプロの足元の動きも丸見えになる。これほど至近距離でドライバーの操作を間近に見る機会はまずない。当の岩佐選手が「こんなに近くで見られることがないので緊張する」と漏らしたほど。
スタッフから操作の説明を受けたあと、まず岩佐選手が見本走行。コースは鈴鹿、タイヤが冷えた状態から走り出す仕様のため、最初の1周は誰が乗っても滑る。
ペダルとステアリングの操作がリアルタイムで表示され、見本走行では実車では見えないプロの足元の動きも丸見えになる。これほど至近距離でドライバーの操作を間近に見る機会はまずない。当の岩佐選手が「こんなに近くで見られることがないので緊張する」と漏らしたほど。
そして、晃紀さんの番が来た。レーシングシューズに履き替え、シートに収まる。
冷えたタイヤの1周目を含めて、晃紀さんは普通に走ってみせた。その運転は周囲のスタッフが「上手い」と口々に言うほど。晃紀さんは「ちょっと恥ずかしかった」と言うが、信之さんは「うまいのがびっくりしましたね」と、驚きを隠さなかった。
冷えたタイヤの1周目を含めて、晃紀さんは普通に走ってみせた。その運転は周囲のスタッフが「上手い」と口々に言うほど。晃紀さんは「ちょっと恥ずかしかった」と言うが、信之さんは「うまいのがびっくりしましたね」と、驚きを隠さなかった。
隣についた岩佐選手からは「ステアリングを切りながらブレーキを踏むと挙動が乱れ、ロックしやすい。減速は直線のうちに終わらせ、曲がり始めたらブレーキを抜いていく。この操作の分離が、サーキットの基本になる」というアドバイスも。
晃紀さんは緊張しながらもコーナー進入の基本を教わり、今度は自分の手と足で再現してみる。同乗走行と合わせて、こんなにも貴重な体験は一生の宝物だろう。
晃紀さんは緊張しながらもコーナー進入の基本を教わり、今度は自分の手と足で再現してみる。同乗走行と合わせて、こんなにも貴重な体験は一生の宝物だろう。
家族みんなで温泉とSHINOI RINGを楽しむ距離感
麻生家の茨城の自宅から、栃木県宇都宮市のSHINOI RINGまではおよそ3時間。このイベント前日は家族で鬼怒川に泊まり、温泉を楽しんでからやってきた。
信之さん「最近は娘も大きくなって、家族みんなで出かけることがあまりなくて。行くのは息子と一緒にサーキットくらいでした。今日は本当に久々に家族みんなで出かけました」。
― 信之さんが行きたいと思う行き先は、日光、那須といった北関東の温泉や観光地だ。都内を通ると時間がかかるため、家族の遠出は自然と北側に寄る。SHINOI RINGはその動線のほぼ真上にある。
信之さん「SHINOI RINGは(旅行の導線上として)ちょうどいい距離感かなと思っています」。
信之さん「最近は娘も大きくなって、家族みんなで出かけることがあまりなくて。行くのは息子と一緒にサーキットくらいでした。今日は本当に久々に家族みんなで出かけました」。
― 信之さんが行きたいと思う行き先は、日光、那須といった北関東の温泉や観光地だ。都内を通ると時間がかかるため、家族の遠出は自然と北側に寄る。SHINOI RINGはその動線のほぼ真上にある。
信之さん「SHINOI RINGは(旅行の導線上として)ちょうどいい距離感かなと思っています」。
― 信之さんはもともとモータースポーツ好きで、晃紀さんがまだ幼い頃からサーキットに連れて行っていた。ただ、本人の反応は長らく薄かったという。
信之さん「息子は初めは全然興味がなかったんです。中学2年生(昨年)くらいから、ようやく刷り込みの甲斐があって(笑)」。
信之さん「息子は初めは全然興味がなかったんです。中学2年生(昨年)くらいから、ようやく刷り込みの甲斐があって(笑)」。
― 晃紀さん自身の言葉によれば、転機は、ホンダの新型プレリュードだった。
晃紀さん「初めて見た時に、かっこいいなって思って。そこからクルマが好きになって、はまっていったかもしれない」。
晃紀さん「初めて見た時に、かっこいいなって思って。そこからクルマが好きになって、はまっていったかもしれない」。
― 惹かれたのは、スタイリングだけでなく「新しい技術が身近に感じられるのがいい」と話す。電動車が発するサウンドの作り込みなど、いま起きている変化がそのまま製品に載ってくる感覚が面白いのだという。父子ともにホンダ好き、そして晃紀さんが今後乗りたいクルマとして挙げたのはシビックタイプR。「プレリュードはまだタイプRが出てないじゃん」といった会話が日常らしい。
気が付けばクルマが好きになっていた晃紀さん。将来の夢を問われると、以前から「クルマに関わる仕事に就きたい」と考えていた。自動車メーカーで働きたい、という進路イメージもあった。それが、この日を境に少し揺れている。ドライバーになりたいかもしれないという思い。
中学3年生の今、話題の中心は高校受験だ。高校受験を控えた夏に、選択肢がひとつ増えた。
中学3年生の今、話題の中心は高校受験だ。高校受験を控えた夏に、選択肢がひとつ増えた。
岩佐歩夢選手「クルマは移動手段であると同時に、魅力あるもの」
この日、ドライバーとして麻生さん親子を乗せた岩佐歩夢選手。現在は海外に拠点を置き、日本のレースにも参戦している。国内で走る機会は年に数えるほどしかないが、この日はイベントに合わせてSHINOI RINGに来場した。
その岩佐選手も、手応えを語っている。
その岩佐選手も、手応えを語っている。
岩佐選手「麻生家の皆さんは乗る前もワクワクしてくれたと思うんですけど、同乗走行が終わった後もさらに笑顔になってくれたことが嬉しいですね。楽しい時間を過ごすことができたなと思います」。
― 同乗中の車内ではサーキットの経験やクルマへの興味について会話をしながら、少しずつペースを上げていったという。気を配っていたのは精神面や体調だった。
岩佐選手「絶叫系は大丈夫ですか?と聞きながら走っていました。皆さん大丈夫だったので、じゃあちょっとスピードも上げてみようかなと」。
― 降りてきた家族の反応は共通していた。単にエキサイティングというのではなく、「クルマに対する見方が変わった」という反応。クルマにそれほど関心がなかった奥様や娘さんも同様だった。
岩佐選手「クルマってこういうふうに動くんだ、こういうふうに扱えるんだ、という感じの反応をしてくださった印象が強いですね」。
― 同乗中の車内ではサーキットの経験やクルマへの興味について会話をしながら、少しずつペースを上げていったという。気を配っていたのは精神面や体調だった。
岩佐選手「絶叫系は大丈夫ですか?と聞きながら走っていました。皆さん大丈夫だったので、じゃあちょっとスピードも上げてみようかなと」。
― 降りてきた家族の反応は共通していた。単にエキサイティングというのではなく、「クルマに対する見方が変わった」という反応。クルマにそれほど関心がなかった奥様や娘さんも同様だった。
岩佐選手「クルマってこういうふうに動くんだ、こういうふうに扱えるんだ、という感じの反応をしてくださった印象が強いですね」。
― 岩佐選手が伝えたかったのは、見たり聞いたりするだけでなく、実際に”自分で体験する”ことの重要性だった。過去に岩佐選手自身が企画したファン向けイベントでも、塗り絵、シミュレーター、コックピットに座る体験といった体を動かすコンテンツには特に子供たちが強く反応したという。
岩佐選手「野球やサッカーは小さい頃から自然と触れる環境がありますが、モータースポーツはそもそも触れる機会がどんどん減っています。でもクルマは移動手段であると同時に、魅力あるものなんです。その魅力を知ってもらえたら、モータースポーツが皆の心に響く自信があります」。
岩佐選手「野球やサッカーは小さい頃から自然と触れる環境がありますが、モータースポーツはそもそも触れる機会がどんどん減っています。でもクルマは移動手段であると同時に、魅力あるものなんです。その魅力を知ってもらえたら、モータースポーツが皆の心に響く自信があります」。
サーキットを体験した子供たちは、やがて自分の意思でもう一度行きたいと言う。その連鎖の入り口として、SHINOI RINGがある。週末に用意された体験プログラムは最初の一歩であり、やがてクルマを取り巻く文化へと花開く時が来るのだろう。
クルマで日光や那須へ向かう途中に、クルマそのものを楽しむ場所。週末の過ごし方として、これ以上の贅沢な選択肢は無いだろう。
クルマで日光や那須へ向かう途中に、クルマそのものを楽しむ場所。週末の過ごし方として、これ以上の贅沢な選択肢は無いだろう。
施設名/SHINOI RING
所在地/栃木県宇都宮市篠井町前山1804
オンロードコース/全長1.3km
併設施設/ダートコース、レストハウス(カフェ)、ドライビングシミュレーター
一般公開/2026年9月19日土曜日より
https://shinoi-ring-ts.phiaro.jp/
●SHINOI RING/フィアログループ
所在地/栃木県宇都宮市篠井町前山1804
オンロードコース/全長1.3km
併設施設/ダートコース、レストハウス(カフェ)、ドライビングシミュレーター
一般公開/2026年9月19日土曜日より
https://shinoi-ring-ts.phiaro.jp/
●SHINOI RING/フィアログループ





















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