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絶版バイク!昭和のヤマハ名車列伝【中型編】その1

絶版バイク!昭和のヤマハ名車列伝【中型編】その1

日本では昭和から始まった国産バイク量産の歴史。そして、日本の4大バイクメーカーのひとつヤマハ発動機(ヤマハ)の歴史は1955年に発売された「YA1」「YB1」から始まりました。昭和の時代にはどんなバイクがあったのか、名車で振り返ってみましょう。

ヤマハの絶版車両!昭和を彩った中型バイク6選

YDSシリーズの最終モデル「デスロク」

メーカー名/ヤマハ
車種名/DS6
エンジン/空冷2サイクル2気筒
排気量/246cc
最高出力/22.1kW(30PS)/7500rpm
最大トルク/28.6Nm/7000rpm
サイズ(全長×全幅×全高)/1990×835×1065mm
シート高/NA
車体重量/145kg
当時価格/18万7000円
1969年にYDSシリーズの最終モデルとして登場した「DS6」。ティアドロップタンクや独立式メーターなどが採用され、よりスタイリッシュに。

YDSシリーズの流れを汲む2ストエンジンは、5ポートシリンダーの採用により、より軽快な走りを実現しています。

「デスロク」の愛称で呼ばれた250ccクラスのスポーツモデル。アップマフラーが採用されたスクランブラーモデルの「DS6-C」も発売されました。

市販レーサーの技術が満載

メーカー名/ヤマハ
車種名/DX250
エンジン/空冷2サイクル2気筒
排気量/247cc
最高出力/22kW(30PS)/7500rpm
最大トルク/28.6Nm/7000rpm
サイズ(全長×全幅×全高)/2040×835×1085mm
シート高/NA
車体重量/138kg
当時価格/19万6000円
「DX250」は、1970年の4月に発売された「RX350」の250ccモデルとして同年に発売されました。エンジンは、5ポート方式、オートループ機構、ツインキャブレターを採用した新設計の2スト2気筒エンジンを搭載。

市販レーサーであった「TD2」ゆずりの新型ダブルクレードルフレームを搭載し、ハンドリングと操縦安定性が向上しています。

他にも足回りには、アルミ製ボトムケースのセリアーニ型フロントフォークや、イニシャル3段階調整式リアクッション、完全防塵防水ドラムブレーキの装備など、当時のスポーツバイクの最先端をゆく充実の装備で、軽快な走行性能が特徴的でした。

日本のビッグシングルを牽引し続けた伝説のバイク

メーカー名/ヤマハ
車種名/SR400
エンジン/空冷4サイクル単気筒OHC
排気量/399cc
最高出力/19.86kW(27PS)/7000rpm
最大トルク/29.42Nm/6500rpm
サイズ(全長×全幅×全高)/2105×765×1135mm
シート高/810mm
車体重量/158kg
当時価格/31万円
1978年に発売された、空冷4スト単気筒エンジンをを搭載した「SR400」。同時に500ccモデルの「SR500」も登場しました。

そこから2008年までの30年間は、基本設計を大きく変更することなく、マイナーチェンジを繰り返し継続。この2008年に排ガス規制の関係で一度生産が終了してしまいますが、2009年よりキャブレターからインジェクションに変更されるなどの排ガス規制に対応した設計変更がされ、生産を再開しています。

43年間という長い間生産され続けた「SR400」も、2021年にファイナルエディション(リミテッド含む)を最期に、生産終了となってしまいました。

ヤマハの400ccクラス初のツインカム4気筒モデル

メーカー名/ヤマハ
車種名/XJ400
エンジン/空冷4サイクル4気筒DOHC2バルブ
排気量/398cc
最高出力/33.1kW(45PS)/10000rpm
最大トルク/34.32Nm/8000rpm
サイズ(全長×全幅×全高)/2060×760×1130mm
シート高/785mm
車体重量/176kg
当時価格/41万円
1980年にヤマハとしては400ccクラスで初となるDOHC4気筒エンジンを搭載した「XJ400」を発売しました。

初期型は4-1-2方式の集合マフラーが採用され、ヤマハの「軽量・スリム・コンパクト」という設計思想に基づいたスタイリングと操作性を実現。「ペケジェイ」の愛称でも呼ばれていました。

当時このクラスは、カワサキから「Z400FX」が販売されており、それを追うカタチでこの「XJ400」が投入されました。その後スズキの「GSX400F」やホンダの「CBX400F」が登場します。

レーサーレプリカブームへの火付け役

メーカー名/ヤマハ
車種名/RZ250
エンジン/水冷2サイクル2気筒ピストンリードバルブ
排気量/247cc
最高出力/25.7kW(35PS)/8000rpm
最大トルク/29.4Nm/8000rpm
サイズ(全長×全幅×全高)/2080×740×1085mm
シート高/790mm
車体重量/139kg
当時価格/35万4000円
1980年、当時2ストから4ストへと時代が移り代わる中、最後の2ストスポーツとなることを覚悟してヤマハが開発した水冷2ストロークエンジンを搭載した「RZ250」。

搭載されたエンジンは、市販ロードレーサーである「TZ250」と同じボア・ストロークを採用。リアサスペンションは、ロードスポーツモデルでは初採用のモノクロサスペンションを装備、新デザインのキャストホイールの装着や、軽量化のための樹脂部品を多様するなど、基本走行性能を重視して開発されました。

その走行性能の高さから、4スト400ccクラスのバイクとも対等以上に渡り合えることから「400キラー」とも呼ばれていました。

この「RZ250」の登場と人気で、時代に逆行して他メーカーからも2ストロークスポーツモデルが発売されることになり、その後のレーサーレプリカブームへと繋がることになります。

ナナハンキラーと呼ばれた350ccバイク

メーカー名/ヤマハ
車種名/RZ350
エンジン/水冷2サイクル2気筒ピストンリードバルブ
排気量/347cc
最高出力/33.1kW(45PS)/8500rpm
最大トルク/37.27Nm/8000rpm
サイズ(全長×全幅×全高)/2080×740×1085mm
シート高/785mm
車体重量/143kg
当時価格/38万9000円
1981年、「RZ250」に続いて100ccボアアップされた「RZ350」が発売。「RZ350」に搭載された水冷2ストエンジンは、当時世界最強の市販ロードレーサー「TZ350」のノウハウをフィードバックすることにより開発された、新設計の高機能エンジンでした。

「RZ250」では、フロントにはシングルディスクブレーキを採用していたものを、「RZ350」では、ダブルディスクブレーキを採用。

ヤマハレーシングのノウハウを随所にみなぎらせた「RZ350」は、ヤマハが「走ることそのものに向けて、全てがデザインされた。」と言わしめるピュアスポーツマシンです。

当時、その圧倒的な瞬発力を持つその走りは、峠で大型バイクも追撃できる「ナナハンキラー」とも呼ばれました。

羨ましき昭和の名車よ再び!中型バイクは今後に期待

日本のバイク業界が始動し大きく動いた昭和の時代、実に様々なバイクが登場しました。個性的で魅力溢れるバイクが次々に登場した昭和という時代は、何ともうらやましい時代だったと感じずにはいられません。

大型バイクの免許を取得しやすくなった現在、各メーカーのラインアップは大型寄りになっているのが現状です。国内どのメーカーを見ても中型バイクのラインアップの薄さには、驚きを隠せません。

近年は、海外メーカーの中型バイクも日本に多く入ってくるようになり、それらを起爆剤に国内メーカの中型バイクの盛り上がりに期待したいところです。
呉東和虎
バイク、クルマ、ファッション、音楽、どれも必要なモノ。好きなモノを追求し、その良さを皆に言葉で伝えたい!
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