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【入店してみた】創業55年、高架下の洋食店「レストランばーく」でハムカツ定食を実食

【入店してみた】創業55年、高架下の洋食店「レストランばーく」でハムカツ定食を実食

神奈川県横浜市、JR鶴見線鶴見駅西口の高架下にある創業55年の洋食店「レストランばーく」。一度は行ってみたい昭和の雰囲気漂う店内で、名物「ハムカツ定食」を実食、老舗の味を堪能してきました。

高架線路沿いに現れる、黄色いテントの老舗洋食店に入ってみた

JR鶴見線の鶴見駅西口を出て、線路沿いを横浜方面へ2分ほど歩いていくと、黄色いテントが目に入ります。それが、1969年創業の洋食店「レストランばーく」です。
テントは遠くからでもすぐにわかるほど昭和を感じさせてくれる色合い。その下には、「営業中」と書かれた木の札と、手書きの緑色メニューがずらりと貼られた引き戸があります。
ショーケースには、ハンバーグやしょうが焼きなどの食品サンプルが並び、どれも妙に惹かれる存在感。高架の振動がわずかに伝わる中、通りの音や電車の音が重なり合います。

正直、最初は入りづらい。でも、このちょっと勇気がいる感じこそ、昔ながらの名店らしさなのかも。そんな空気を感じながら、静かに引き戸を開けました。

初めての「ばーく」は、昼どきの熱気に包まれていた

引き戸を開けた瞬間、ふわっと油とソースの香りに包まれました。中をのぞくと、27席ほどの店内はすでにほぼ満席。平日の12時ちょうど、スーツ姿のサラリーマンたちが昼食を楽しんでいます。

ちょうど一席だけ空きが出て、私が入ると同時に再び満席に。壁には芸能人の写真やサインがぎっしり。この場所が多くの人に親しまれてきた証のようでした。私はその熱気に少し圧倒されつつ、期待を胸に空いたばかりの席へ腰を下ろしました。

名物「ハムカツ定食」を注文

注文したいメニューはあらかじめ決めていました。席につくやいなや、迷うことなく「ハムカツ定食をお願いします」とオーダー。待つことわずか6分。まず運ばれてきたのは、白い湯気を立てたライス。
その1分後、味噌汁とともにメインのハムカツが到着しました。運ばれてきた瞬間、思わず息をのむほどの迫力。皿には厚さ約3センチの国産ロースハムを半分にカットしたものが4つ並ぶ大ボリューム。

衣は薄く、きめ細かいパン粉が均一に揚がっていて、黄金色の輝きがまぶしい。
ひと口かじると、「カリッ」とした音とともに、ハムの旨味がじゅわっと広がります。最初のひと口は思わず笑ってしまうほど美味しい。

脂っこさが一切なく、肉の甘みがふわっと残り、ソースは甘辛く、濃すぎず軽すぎず、という絶妙なバランスです。
横に添えられた炒めもやしは、ややスパイシー。キャベツのシャキシャキ感とは違った存在感です。この二つの副菜が、揚げ物とマッチングしていて、箸を進めるたびにバランスの良さを感じます。
派手さはないけど、一つひとつが丁寧で、どこを切り取ってもまじめな一皿。三切れ目に突入する頃には、これぞ昭和のボリュームと感じるほどの満足感がありました。

半世紀を超えて愛される、変わらない場所

食べ終えたあと、少しの間だけ席に座って店内の様子を眺めると、相変わらず店内は満席で、スタッフの動きは見ていて気持ち良いほどスムーズです。
お会計を済ませて引き戸を開けると、外の空気が一気に涼しく感じました。頭上を電車が通り過ぎる音が響き、ふと振り返ると、店の前には3人の列。活気はまだまだ続いていくんだな、と思いながら駅の方へ歩きました。

半世紀を超えて愛される高架下の洋食屋「レストランばーく」。派手さはないけれど、昼どきの熱気と人の流れの中に、この街の日常の味がしっかりと息づいていました。

レストランばーく
所在地/神奈川県横浜市鶴見区豊岡町1-17

取材・文/SYURI
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