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【懐かしい】横浜駅から徒歩15分!創業1961年「ラーメン 華月」に流れる昭和のラーメンとカレー

【懐かしい】横浜駅から徒歩15分!創業1961年「ラーメン 華月」に流れる昭和のラーメンとカレー

横浜・平沼橋にある1961年創業の老舗「ラーメン 華月」を訪問。昭和の面影を残す店内で、ラーメンとカレーセットを実食しました。変わらない味と温かな空気に包まれた、地元で愛され続ける理由を感じる一軒です。

横浜駅から徒歩約15分、静かな住宅街にある老舗「ラーメン華月」

横浜駅西口から歩いておよそ15分。相鉄線や国道16号の喧騒を抜け、岡野・平沼橋方面の住宅街へと足を向けました。その目的は、1961年創業の老舗「ラーメン華月」。昭和がそのまま残っていると噂に聞き、ずっと気になっていた店です。
この日は平日11時すぎ。ランチには少し早い時間でしたが、地元の人たちで賑わっているという話を聞き、早めに訪ねることにしました。

外観から伝わる昭和の時間

店の前に立った瞬間、思わず足を止めました。道路沿いにぽつんと建つこの店は、どこか懐かしい空気をまとっています。

淡いブルーグリーンのトタン外壁に、やわらかなピンク色の暖簾。入口脇には、黄色い立て看板に赤い文字で「ラーメン・ギョーザ 華月」と書かれています。そのすべてが、時代を重ねて大切に使われてきたことを物語っていました。
ひさしには昔ながらの骨組みが残り、風に揺れる暖簾の下からは、食欲をそそる香り。その瞬間、店の中の温もりを想像させました。

窓には小さなカーテンがかけられていて、外からは中の様子がほぼ見えません。派手さはなく、温かく、懐かしさを感じさせる雰囲気に包まれながら、私はしばらく店先でその風景を眺めていました。その先にどんな空気が流れているのかを期待して、自然と引き戸へ手が伸びます。

建て付けの悪い引き戸の先に広がる昭和の昼どき

重い引き戸をガラリと開けて中へ入ると、空気がふっと変わりました。カウンター3席とテーブル2卓。すでにテーブル席は埋まっていて、私はカウンターに腰を下ろします。すると、すぐに次のお客さんが2人入店。あっという間に満席になりました。

漂うスープの香りとテレビの音。時間がゆっくりと流れるような、懐かしい空気に包まれます。

目を疑う昭和価格と変わらない日常

店内の壁に目をやると、手書きのメニューがずらりと並んでいます。ラーメン350円、チャーハン500円、餃子300円。一番高い麺類でも味噌チャーシューメン670円という、思わず二度見してしまうほどの価格。

ラーメンセットは、チャーハン、カレーライス、餃子・ライス、玉子丼、納豆丼から選べて650円。迷わず「ラーメンとカレーのセット」を注文しました。
厨房では年配の女性店主が、迷いのない手つきで鍋を振っています。ワンオペとは思えないほど段取りが良く、鍋をあおる音が心地よいリズムを刻んでいました。その光景は、昔からきっと変わらないのでしょう。
湯気とともに運ばれてきたラーメンは、透き通ったスープが印象的。鶏ガラと乾物のだしがじんわりと染みわたり、口に含むたびに優しい旨みが広がります。醤油の香りがふっと鼻に抜け、口にするたびに心が落ち着く味わいです。
麺は中細のゆるい縮れ麺で、ほどよいコシと角の立ち方が絶妙。スープと一緒に口の中で心地よく踊ります。

小麦粉が香る、懐かしいカレーライス

もう一方のカレーライスは、とろみのある小麦粉系。まろやかなとろみと、塩気の効いた昔ながらの家庭の味です。
スプーンを口に運ぶたび、子供のころに食べた学校のカレーを思い出しました。ホッとする温かい一皿です。

変わらない味に、人の温度を感じる

この内容とボリュームで650円というのは、今の時代では奇跡のような価格です。「変わらない味」を求めて足を運ぶ常連さんが多いのも納得。横浜駅からほんの15分歩くだけで、こんな昭和の空気に出会えることがうれしくなります。

せわしない毎日の中で、立ち止まる時間をくれた店、「ラーメン華月」。時代が移り変わっても、ずっと変わらないでいてくれる横浜の昼時間でした。

ラーメン 華月
所在地/神奈川県横浜市西区岡野2-7-5

取材・文/SYURI
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