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シルバージュエリー2大巨塔、クロムハーツとゴローズのリセール価格の値上がりが半端ない!/第11回

シルバージュエリー2大巨塔、クロムハーツとゴローズのリセール価格の値上がりが半端ない!/第11回

今までの物を再活用する。単純に捨てるのではなく、リユースしていく。ファッションも然りで、ブランド品をもっとリユースしていこう!と。そんなサステナブルな循環社会を作るために、ファッションでできることを考え、ハイブランド専門のオンラインリセールを展開するRECLO社長の青木さんと、MADURO総編集長の大久保による連載が「MADURO SUSTAINA CLOSET powered by RECLO」。連載第11回のテーマは「近年、なぜクロムハーツとゴローズのリセール価格の値上がり率が半端ないのか?」。持ってるだけで、ゼロの単位が1つ2つと、どんどん価値が上がっていく、その理由に迫ります。

大久保 この連載では、リセール業界で、コレクター的な価値になっているサステナブルなブランドの逸品をひも解いてきました。ロレックスのデイトナが1億円を超えている話。それからエルメスのバーキンで3000万円くらいの価格になっているバッグがある話を、これまでに記事にしてきました。で、他にどんなブランドのアイテムが、リセール業界でサステナブルに価値が上がっているのだろうと、気になったのがクロムハーツとゴローズの2大シルバージュエリーブランド。相変わらず大人気ですよね。最近の傾向ってどうなんでしょうか?


青木 目のつけどころがさすがですね。2ブランドともに今、リセール価格の高騰が凄まじいんです。まずはクロムハーツですが、青山店20周年の限定アイテムとして販売されたスカジャンは店頭で50万円くらいでしたが、ネットオークションで120万円を超えています。クロムハーツ×リック・オウエンスのスニーカーは状態によっては60万円台くらいの値がつくなど、数が少ないアイテムはリセール市場でも高額で取引されています。ガンズ&ローゼス来日時に急遽発売されたTシャツは12万円以上になるなど、シルバージュエリーでなくとも、限定物のクロムハーツのウェア類は店頭価格の数倍のリセール価格になっています。


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大久保 やはりクロムハーツは、リセール価格が上がっているんですね。一般的にリセール価格が上がりやすいのは、限定物が多いですか?


青木 そうですね、限定物…いわゆるリミテッドと呼ばれているアイテムは、リセール価格も高く出回っている印象です。


大久保 逆にクロムハーツで値上がりしないのは、どんなアイテムですか?


青木 クロスなどの昔からの定番シルバージュエリーは、市場に多く出回っているので、リセール価格はあまり上がりません。ただし、定番アイテムでも生産数の少ないゴールドだと、リセール価格は高くなります。弊社では買取OKですが、他のリセール店だとクロムハーツの買取NGというところも多いようです。イミテーション(模造品)がとても多く出回っていて、真贋が難しいからです。


大久保 RECLOさんで買取されているアイテムはどんな物が多いですか?


青木 リミテッドは数が少ないので、リアル、ネット含めて我々のようなリセールショップの店頭にはほとんど出てきません。リセールと言っても、ネットで個人間で転売しているようです。我々RECLOのサイトでは、定番アイテムが多いです。証明書付きであれば、他よりも高値で買取しています。


大久保 そうなんですね。ゴローズはどうですか?


青木 ゴローズは、例えば特大フェザー系だと店頭では4万円台でしたが、転売価格で見ると数十万円、物によっては100万円を超えていたりします。つまりゼロが1つも2つも上がるんです。


大久保 凄い値上がり率ですね。ゴローズは一見でお店に行っても売ってもらえない!と聞いてますが、実際どうなんでしょうか?


青木 そうですね、一概に買えないわけではないのですが、人気アイテムは顔見知りの常連さんが買っていますね。でも、実はセレクト系のショップに雇われているバイヤーも多いようです。バイヤーたちは、ゴローズのお店に買いに行く際に、雇われているセレクト系のショップで転売されているゴローズのアイテムを身に着けて、お店に買いに行くんです。なぜなら、ゴローズのお店では、ゴローズのショップスタッフたちが、お客さんが着けているゴローズのアイテムを見て、売るアイテムを決めるみたいです。つまり、お客さん自体がアイテムを選べるのでなく、お客さんが着けているアイテムを見て、ショップスタッフが選ぶのです。


大久保 そういうところは、エルメスと似てますね。ケリーバッグもすぐには買えなくて、お店の奥にある「秘密の小部屋」に入るための顧客ならではの「しきたり」がある…ゴローズにも独自の「しきたり」があるんですね。


青木 そうですね! エルメスの「秘密の小部屋からケリーやバーキンが出てくる…」的なのが、ゴローズでは「後ろの引き出し」の存在なんです! それはケリーやバーキン同様に「引き出しアイテム」と呼ばれるレア物ですね。そのアイテムを買うには、さっき述べたように、いままでにどんなアイテムを持っているのかのチェックがあるみたいです。まあ、ゴローズを身に着けてお店に行っても、一見の人は「引き出しアイテム」は買えません(笑)。お店の人といかに懇意になるかが重要です。人気がある「大イーグルのジュエリー」なんかは、一般の人は絶対に買えない、超顔見知りな身内的な人のみが買えるアイテムですね。「引き出し」の中にあるのは、年にして2〜3羽くらいだと聞いてます。


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大久保 ゴローズの大イーグルの定価はいくらくらいなんですか?


青木 恐らく店頭では10万円台くらいですが、転売されている価格は400万円以上の値が付いていますね。


大久保 なんと! そういう身内系アイテムって転売したらバレたり、怒られたりしないんですかね?(笑)


青木 ゴローズのショップからは、もちろん怒られると思います…というよりは、出禁になるという話も…。身内にしか売らないからこそ、イーグルを転売したら、すぐに誰がわかりますからね。しかし、稀に昔に購入したアイテムを転売する人います。最近だとプラチナヘッドの大イーグルが2億円くらいで販売されていました。


大久保 えっ、2億円!? でも、誰が買うんですか?


青木 買うのは中国の人が多いみたいです。ゴローズって、5年前くらい前から価格の高騰がかなり激しくなりました。10年くらい前までは、こんなプライスではなかったんです。


大久保 それを跳ね上げているのが、中国の人なんですね…。クロムハーツだったらゼロが1つ違うし、ゴローズだとゼロが3つ違うんですね。「シルバージュエリー、侮るなかれ!」ということですね。次回は、クロムハーツとゴローズで「高値になるレアアイテム」について、具体的にもっと詳しく教えて下さい!


青木 了解しました。


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RECLO
代表取締役社長 Founder/CEO
青木康時さん

事業会社4社のスタートアップ創業に携わる経験を経たシリアルアントレプレナー。2012年11月に現法人を設立し代表取締役社長に就任。日本最大のラグジュアリーブランドの委託販売&買取サービス「RECLO(リクロ)」の運営をしている。大手企業との提携や、海外180カ国での同時併売システムにより、正規品保証のグローバルリセールプラットフォームを展開。二児のパパとしても活躍しており、読者パパ代表としてMADUROにも度々出演している。


サステナブルとして断捨離した物や
次の人に繋げていきたいものを買い取ります!
https://sustaina-closet.jp


今、地球の未来のためにサステナブルな循環システムが求められています。ファッションアイテムも同様、いつも新しい物を買うだけでなく、古い物も再活用し、リサイクルやリユースしていく風潮が高まっています。そこでMADUROとRECLOが組んだ「マデュロ・サステナ・クローゼット」。詳しく知りたい方はHPへ!


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