MADURO STYLEの家創り第19回「家族がいつも吹き抜けのリビングに集まる西海岸な家」
大久保 平田さん、はじめまして。これまで見てきた納得住宅工房さんのお家の中で、ひときわご主人の人柄や嗜好性が端的に表れた家ですね。テーマはズバリ、西海岸ですね!?
平田 そうです。カリフォルニアのサーフカルチャーからインスパイアを受けて、雑誌などサーフカルチャーの資料をたくさん集めて、家創りに臨みました。西海岸のビーチサイドにあるようなクラシックな平屋に憧れて、それを実現したかったんです。本当はもっと本場西海岸さながらな真のサーファーズハウスにしたかったのですが、きちんと妻の意見も取り入れて、家族にとって心地良い要素も取り込みました。僕の願望は畳の部屋を設けずに、1階はだだっ広いリビングダイニングだけにする…でも、和室空間を設けることは妻の夢だったので、1階はリビングダイニングに小上がりの畳空間をレイアウトしてもらい、折衷案を模索して、このカタチになりました。
大久保 でも十分西海岸テイスト、ムンムンですよ! アイランドキッチンの側面やあらゆるドアが白や水色に塗られた木造りだったり。玄関の壁一面は白塗りの木かと思いきや、実は壁紙なんですね。
平田 玄関から洗面所や浴室に直接アクセスするための物置兼通路にもなっているから湿気やすいということで、木はNGと言われ、壁紙を提案されたんです。玄関に入って、すぐ玄関横の物置兼通路スペースにサーフボードやウエットスーツを置いて、そのまま浴室でシャワーを浴びられる導線にしてもらいました。最初はこの壁紙の提案はイヤでしたが、風合いがとてもウッドぽいリアルな感じだったし、濡れたボードやスーツを置いても クロス以外の部分の壁は漆喰の壁で通気性に富んでいるので超実用的だし、ナチュラル素材なので身体にも良しです! だから今はとても気に入っています。夏は玄関に入る前に水浴びしたり、ボードやスーツを洗ったりする用に、外にシャワースペースも設けました。
大久保 確かに手でよく触って初めて壁紙とわかるくらいリアルウッドな感じでした。この家は、平田さんの西海岸的な嗜好性と奥様からのリクエストに加えて、納得住宅工房さんが機能性や住み心地も配慮した、絶妙な3方の折衷案から成り立っているんですね!
平田 まさにその通りです。僕の希望では、玄関回りや内観だけでなく外壁もすべてウッドパネル、カバードポーチもウッドデッキ、オール木造りな家にしたかったんです。ただし、納得住宅工房さんは僕の希望をその場しのぎでそのまま設計しませんでした。雨風、湿気が多い日本では、木造りな外観ではすぐにやられてしまうので、外壁はALC、カバードポーチはタイル張りにと機能面を鑑みた提案をしてくれました。家を建てて2年が経ちますが、ウッドデッキの手入れの大変さなどを聞くにつれ、今はこのカタチにして本当に良かったと思っています。
大久保 まさに納得住宅工房さんのコンセプトである、家族のライフスタイルに寄り添った、5年後10年後まで考えた『ライフスタイルプレゼン住宅』ですね!なぜ納得住宅工房さんに決めたのですか?
平田 いつも一緒にサーフィンをしている僕の友人が納得住宅工房さんで家を建てていて、その家にとても感化されました。その友人からすぐに担当のコンシェルジュを紹介していただいたので、家を建てようと決めてから話は早かったですね。
大久保 そうだったんですね。テイストやデザインの他にこだわられた点があれば教えてください。
平田 家の周りが茶畑とゲートボール場に囲まれた、視界の開けた場所なので、1階リビングにフルオープンできる大きな窓を、その窓の先には大きなカバードポーチを設けてもらいました。この設計がとても気に入っています。夏は籐のソファを置いたオープンエアだけど屋根の付いたベランダが僕の部屋代わりです。他にもダイニングをリビングと離れた一番奥の横側に設計してもらいました。家族で食事をするときは、会話をしながら家族コミュニケーションが基本なので、テレビを観ながら食事ができないようにしました。書斎も欲しかったのですが、部屋に篭りたくなく、家にいる時はいつでも家族の温もりや存在を感じていたいので、2階の廊下スペースを広めに取って本棚と机を置いてオープンな作りにしました。リビングを天井までの吹き抜けにしてもらい、その周囲に2階の子供部屋や夫婦の寝室を配置したので、1階リビングの様子が、書斎にいても一目瞭然だし、娘や妻に呼ばれたらすぐ降りていけるし、子供部屋、寝室の廊下にあるので、まさに希望通りの書斎になりました。子供に勉強を教えるスペースとしても最高です。
大久保 今のお話だけでも、ご家族間のコミュニケーションをとても大切にしていらっしゃるのがよくわかりました。それ以前に、玄関、ダイニング、階段壁などなど家のあらゆる場所に飾られたご家族の幸せなお写真が平田さんの家族愛を物言わずとも物語っています! これは奥さまが飾られるのですか?
平田 それは僕です(笑)。この家を建てるまでは家事はまるでしたことなかったけど、今は掃除や料理に加えて、家中に飾ってある家族写真を、毎月変えるマメなパパにすっかり変わってしまいました! 妻はとても喜んでくれています。
大久保 台所の戸棚の仕分けやラベル貼りもご主人が!? それは素晴らしい変身ぶりですね。家族写真の側に置かれたサーフテイスト満載の小物たちももしかして!?
平田 それも僕です(笑)。まだ娘は小さいので連れて行ったことはないんですが、いつか娘と一緒にサーフィンができたらと思い、半分は僕の趣味、半分はいつか娘が海にサーフィンに興味を持ってサーフガールになってくれることを願って、カワイイ小物を置いています。
大久保 さりげない英才教育(笑)! 一生涯の趣味をお子さんと共有できたら最高ですね。この家はまさに、今回のテーマである“一番大切な家族といつまでも仲良く暮らせる家”そのものです。娘さんがサーフィンをやるようになった暁には、またぜひ取材をさせてください!
静岡県牧之原市在住学校教師で3歳になる娘さんのパパ 平田 岳さん
学校で高校生を担当する教師。サーフィン歴は20歳の頃から15年。静波まで車で10分、御前崎まで15分というサーファーにとっては夢のような場所に一軒家を建てて、現在は奥さまと娘さんの3人暮らし。取材当日もいい波が立っているということで、ウズウズしていらっしゃったのは、ここだけの話。
[RRデジタルメディア]代表取締役 大久保清彦
『LEON』を企画創刊し、その後『OCEANS』、『ローリング・ストーン日本版』を企画創刊。『ヨガジャーナル日本版』のオンラインを立ち上げ、セブン&アイ出版の常務執行役員を経て、2018年に設立したRRデジタルメディアでは、自身が総編集長を務める『MADURO』の他、『ソトコト』、『THE RAKE』を傘下に収め、オンライン化を果たす。自身も一児のパパとして、仕事と子育ての両立に奮闘中。https://maduro-online.jp https://www.maduro-style.com